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ベッキー、上戸彩、宮崎あおい、蒼井優が14年前に語り合っていたこと そしてその後の4人の分岐点とは...

LITERA1月10日(日)13時30分
画像:ベッキーオフィシャルウェブサイトより
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ベッキーオフィシャルウェブサイトより

 現在、世間を大いに賑わせているベッキーの不倫騒動。一部報道ではすでに川谷絵音とは決別、「友達として二度と会わない」と宣言したともいわれている。しかし、そんな渦中にありながら出演した生放送ではいつものように笑顔を振りまいたベッキー。それがまたバッシングの火種になっている。


 たかだか不倫、しかも、妻帯者であることを告げずに関係を深めたのは川谷のほうなのに、ベッキーだけがなぜここまで非難されるのか。大手事務所所属の芸能人たちは不倫しても報道さえされないのに......。


 この理不尽な状況を複雑な気持ちで眺めているうちに、10数年前、ベッキーが同世代の人気女優たちと本音を語り合っていた座談会のことを思い出した。それは「日経エンタテインメント」(日経BP)2002年8月号に掲載された『「アイドルという生き方」への本音と反論を語る』という記事だ。


 この座談会、なにがすごいかと言うと、メンバーがベッキーに宮崎あおい、蒼井優、上戸彩の4名というところ。いまでは実現不可能な超豪華メンバーだ。


 といっても、当時はまだそれぞれがブレイク以前。宮崎は同年に公開された映画『害虫』でナント三大陸映画祭コンペティション部門主演女優賞に輝いているが、世間的認知度を上げた『NANA』主演のまだ3年前。蒼井も前年の岩井俊二監督『リリイ・シュシュのすべて』でヒロインを務めたが、この記事での紹介キャッチは「三井のリハウス10代目」。上戸も前年に『3年B組金八先生』(TBS)で性同一性障害に苦しむ難しい役を見事に演じ注目を集めていたが、ドラマの主演経験まだもなく話題作『高校教師』(同)は翌年のこと。ベッキーはちょうどウッチャンナンチャンのコント番組『笑う犬の冒険』(フジテレビ)に出演しはじめたころで、レギュラー番組も増えつつあったが今のように中心的な役割を担っていたわけではない。年齢は、宮崎・蒼井・上戸が16歳、ベッキーは18歳である。


 つまり、まだ「最近よく顔を見るかわいいタレント」ほどの知名度だった4人。だが、2016年現在から考えると、まず彼女たちを「アイドル」と呼んでいることに強く違和感がある。実際、本人たちもアイドルと呼ばれることに抵抗を示し、自分の位置づけをこう述べている。


蒼井「自分の中では、女優」
上戸「女優って自分の中では大竹しのぶさんだったりして、ノッポな感じだし、タレントってのも好きじゃない。だから、ドラマに出てる人、って感じ」
ベッキー「エンターティナーか、司会もできるコメディエンヌ。新しいジャンルを作りたい」
宮崎「私は映画が好きなので、映画女優。今は違う仕事もしてるけど、いつか自分のやりたい、女優っていうところに行ければいいな、って。だから、頑張れる」


 それぞれがこの宣言通り、現在も志した道を進んでいることも感慨深いが、なかでも、興味をひくのは、宮崎と蒼井の関係だろう。というのも、ふたりはむかしから何かとライバル扱いを受けていた上に、宮崎の現在の恋人は岡田准一。蒼井は以前に岡田と交際していたという複雑な間柄だからだ。


 しかし当時のふたりは、"ライバルなんかじゃない"と否定している。


宮崎「優とオーディションでよく一緒になるよね。だけど、ライバル心はないかな。どっちが受かっても頑張って、って思う(後略)」
蒼井「周りが勝手にライバル扱いすることってない? 優は、あおいとそうなの。やめてほしいよね」
宮崎「わかる、わかる」


 恋愛が絡んでいない時期の話とはいえ、同年代だからという理由でなにかと対立を煽るのはやめてほしい、と訴えるふたり。これには上戸も「自分たちは、普通に素でいたい。仕事の友達にライバル意識を持ったことはない」と同意するのだが、ここでベッキーだけが異論をぶつ。


ベッキー「私は違ってて、同年代全員がライバルだと思ってた。デビューもしてないのに、なんで私が『アイドル探偵団』に載ってないの?って(笑)。今は、自分は自分っていう考えを持てるようになった」


 全員がライバル。しかしこのベッキーの言葉は、本心というよりも場を盛り上げようとした発言なのだろう。過剰な言葉で場を沸かせ、みんなの本音を喋りやすく......そうしたベッキーの心づかいが見えるかのようだ。また、ほかの3人が映画やテレビドラマで女優として活動するなか、ベッキーだけはテレビを主戦場に、バラエティ畑のなかにいた。しかも、グラビアを足がかりにバラエティ進出するタレントが多いなかで、バラエティ1本のベッキーは異色の存在。ある意味、女優を志すよりも孤独な闘いだったのかもしれない。


 さらに、この座談会では4人が4人とも「芸能界」に染まりきっていないのも初々しい。


宮崎「私は友達が雑誌の取材で自分のことを話してくれてないかな、って。見つけたら、うれしい」
蒼井「でも、"あおいが"って言ったのに、"あおいちゃんが"って、よそよそしくなってることってあるよね」
宮崎「語尾伸ばして言ってないのに伸ばしてあったり。よくある」
ベッキー「勝手に語尾を変えちゃうのは、いや。本当はそうじゃないのに、ベッキーってこういうコだって判断されちゃう。不安でしょうがないから、自分でチェックさせてください、って言う」
上戸「それに記者会見で、ワイドショー的に恋愛のことを聞かれるのは、答えようがないよね」


 いまの上戸などは逆に、結婚前から恋愛の話を振られても笑顔でスルーするなど対応が上手だった印象だが、やはり最初からそうだったわけではない。宮崎や上戸は"帽子をかぶっているだけで芸能人っぽく見られるのがイヤ"と話すなど、「芸能人」として捉えられることにそれぞれが反発する気持ちをもっていたようだ。


 しかし、仕事にかんしては皆がすでにプロ意識をもっている。たとえば宮崎は、ドラマより映画のほうが好きな理由として「ゆっくり撮れるし、遠慮しないで「もう1回お願いします」って言える」と演技へのこだわりを語り、蒼井は「会ってみたい人」の質問に阪本順治監督、「お気に入り映画」に『顔』と渋い回答をし、"長台詞をどう覚えているか?"とみんなに問いかけるなど研究熱心な面を見せている。ちなみに蒼井の質問に対して上戸は『渡る世間は鬼ばかり』の現場で身につけたという「台本読みながら、だんだん目を離していく」という珍技を回答。自分を「女優」と言い切るふたりに比べ、まだ幼さを見せている。しかし宮崎や蒼井以上にプロ意識を見せているのが、バラエティ班のベッキーだ。


 たとえば、上戸から「ベッキーが活躍しているバラエティって難しそう」と振られたとき、ベッキーはこのように返答している。


「『CDTV NEO』が、一番神経使うかも。次にやることも笑わせることも考えて、ゲストも立てないといけない。『おはスタ』とかだと、セリフちょっと伸ばして言っただけで、冷たい目で見られたり(笑)」


 さらにこの発言を受け上戸が、


「そういうことあった。『おはスタ』にゲストで行ったときに、次のセリフが出てこなくて、やっちゃったあ...って」


 とベッキーがMCを務めていた番組での失敗談を語ると、すかさず、


「その間を埋めるのが私たち司会の仕事だから、本当はゲストが心配しなくてもいいんだよ。私も初めての生放送のときは、反省ばかりで。最初のころは、反省点をリストにして書いてた」


 と上戸をフォローする。


 発言内容もそうだがそもそもこの座談会自体にも、ベッキーのプロ意識、性格の良さがにじみ出ている。先述のライバル問題のくだりもそうだが、オーディションの話題で「名前と年齢と事務所を言うだけ」とほかのメンバーが子どもらしいそっけない回答をするなか、ベッキーだけ「昔は頑張っちゃってた。「受かる自信はあります!」とか(笑)恥ずかしい」と自分を落としてみせたり、「仕事で知り合った子とどうやって友達になる?私は恋愛話をすると、一気に近づく気がする」とプライベートを想像させる裏話をサービスしてみたり、と座談会を盛り上げようと終始奮闘しているのだ(ちなみにこの恋愛フリに、上戸が「そうかも。恋愛観が同じだったら、やっぱり気になる」と無防備に答える一方、蒼井と宮崎はきっちりスルー)。


 さらにベッキーは細かいアンケートコーナーでも手を抜かず、「今一番気になる情報は?」の質問に「芸能情報。最近では長者番付」と答えるなど、笑いをとろうとしている。一方、「自分の性格で直したいところ」の質問では、「その人にとって嫌がるような自分がいるなら、そこを直したい」と、現在のキャラにも通じる回答を行っている。


 その後の4人の歩みはご存じの通り、上戸は世間の好感度を保ったままHIROと結婚したが、蒼井はすっかり"恋多き女優""魔性の女"が代名詞となり、宮崎は不倫の末に岡田と熱愛中だ。こうやって見てみると、芸能人に限らず、女性が30歳にも近づくと恋愛の事情だって人それぞれなのは当然の話だと思えてくる。


「その人にとって嫌がるような自分がいるなら、そこを直したい」と考え、不倫はいけないことだと認識していたとしても、人を好きになる気持ちにストップをかけることは難しい。4名のなかでもっとも芸能界を熟知し、世間のバッシングの恐ろしさを知っていたであろうベッキーでさえそうなのだ。


 何よりほかの3人とベッキーの最大のちがいは、事務所の力だろう。バーニングの後ろ盾のある宮崎と蒼井、人気女優を多数抱えるオスカーに所属する上戸、大手事務所の力に守られている3人に対し、既報の通りベッキーの所属するサンミュージックは老舗ながら弱小事務所。しかも負のイメージも作品によって挽回できる女優とちがい、ベッキーの主戦場はタレントイメージの影響が直結するバラエティとCM。挽回はなかなか難しいかもしれないが、なんとかがんばってほしい。
(本田コッペ)


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