故・北島忠治氏の魂受け継いだ! ラグビー明大22年ぶりVに感じた「運命」

1月12日(土)19時32分 J-CASTニュース

明大22年ぶりVは、運命だったのか?

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2019年1月12日、東京・秩父宮ラグビー場で行われた「大学選手権決勝」で、明大が22年ぶりの優勝を奪回した。


最後の優勝、北島先生の逝去、そして4年生たちの誕生...みな「96年度」



平成最後の大学選手権決勝——。ノーサイドの笛とともに、秩父宮が「紫紺の歓喜」で満ち溢れた。22−17。春の招待試合、夏の練習試合と連敗を喫してきた天理大に、大一番での勝利。選手や関係者はもちろん、OBやファンが待ち望んだ、待望の瞬間だった。



過去には同選手権を12回も制している明大が、最後に優勝したのは、1996年度(平成8年度)だった。実は同年、明大ラグビー部に衝撃的な出来事があった。1929年から67年にわたって同部を率いた北島忠治氏が逝去。95歳だった。



オールドファンの方ならご存じだろう。北島先生は相撲にも造詣が深く、その知識をラグビーへと進化させ、明大の原点でもある「前へ」という形で提唱しつづけた。「重戦車」と呼ばれる大型FW(フォワード)が、なりふり構わず突進し続ける...。これが「紫紺のジャージ」に宿された原点でもある。



そんな「北島先生」は1996年5月、天国へと召された。そして、過去優勝12回を誇る明大が、翌1997年度より「大学王座」へ着くことはなかった。



また、1997年度に主将を担ったのが、現監督の田中澄憲氏である。しかし、そこから低迷すること22年——。21世紀になってからは、1度も優勝していない。暗く長いトンネルが続いた。



しかし、その1996年に生まれたのが、今回、明大ラグビー部を率いた4年生たちだ。



「強いメイジ」の復活を象徴したのが、後半20分の攻撃だろう。敵陣深くに攻め込んだ明大は、伝統の大型FW(フォワード)を前面に押し出し、当たってはつなぎ、当たってはつなぎ...徐々に天理大ゴールへと迫った。そして、最後はHO(フッカー)武井日向選手が敵陣ゴール中央へとなだれ込んだ。



「翼の折れたペガサス」の復活




試合後のインタビューで、SH(スクラムハーフ)でゲームを作った福田健太主将は、



「(常に前に出続ける)『メイジのプライド』を持って戦えたことが一番だった」


と、うれし涙を浮かべつつ、勝利の余韻にひたった。



北島先生が亡くなったのが1996年、以降22年、明大は勝てず。それを復活させたのが、その年に生まれた選手たちだった...。これは、偶然の出来事なのだろうか?



明大ラグビー部のエンブレムマークといえば「太陽と月のもとで天をかけるペガサス」である。だが、北島先生の逝去後、そのペガサスは、まったく羽ばたくことができなかった。



それが平成最後の決勝戦で、見事に生気を取り戻し、再び「天」へと羽ばたいていった。ひょっとしたら、天国の北島先生へ、報告に行ったのかもしれない。



そう考えると、今年の明大フィフティーンは、北島先生の生まれ変わりなのか? 長年、ラグビーに携わってきた記者も、ある種の「運命」を感じて仕方がない。ただ、明大「平成最後の優勝劇」は、確実に復活の息吹といっていいだろう。



(J-CASTニュース編集部 山田大介)

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