K-POPアイドルを追う“チクドク”と過激な“サセン”の違い

1月12日(金)7時0分 NEWSポストセブン

K-POPアイドルを追う過激ファンとは?(SHINee公式HPより)

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 韓国や日本だけでなく世界でも人気のK-POPグループ「SHINee」のジョンヒョンさん(27)が2017年12月18日に亡くなった。警察は、自殺と結論付けている。うつ病に苦しんでいたという報道もある中、友人のミュージシャンにより12月19日に公開されたジョンヒョンさんの遺書には「世の中とぶつかったり、世の中に知られて生きるのは辛かった」という趣旨が述べられていた。この内容から、世の中の注目を浴びるK-POPアイドルである自分と、本来の自分との間で苦しんでいたということは推測できる。


 この件は、韓国の芸能界には自殺者が多いことと併せて言及されることが多い。過去に自ら命を絶った韓国の芸能人にはキム・ジフン、チェ・ジンシル、パク・ヨンハなど、多数存在する。俳優や歌手、モデルにタレントなど様々だが、その中でもジョンヒョンさんの自殺については特に“K-POPアイドル”だからこその苦しみがあったのではないかと、K-POPに詳しい女性ライターは指摘する。


「K-POPのファン文化は独特です。日本人の感覚からするとやり過ぎではないかと思うほど、アイドルに踏み込んでいく傾向があります。例えば“チクドク”と呼ばれる、アイドルの追っかけをして一眼レフなどで本格的な写真を撮るファンがいますが、彼女たちはアイドルの芸能活動についてまわり、コンサートや公開収録時の写真だけでなく移動中の私服写真も撮影し、どんどんネット上にアップします。


 特に海外活動の多いアイドルは飛行機の搭乗前後も必ず彼女たちのカメラに捉えられ“空港写真“という名でリアルタイムにも近い速さで世界中に公開されるのです。その際の服装は“空港ファッション”と呼ばれ注目されるため、アイドルたちも特に空港での服装には気を使っているほどです」


 こうして常に追いかけられるだけでなく、その姿がネットによって世界中を駆け回る。海外でも絶大な人気を誇っていたSHINeeの一員であるジョンヒョンさんだからこそ、そのことを日常的に経験していたのだろう。


「写真専門の“チクドク”は、彼らの人気を後押しする存在でもあるため、アイドルたちの所属事務所も公認であることが多いですし、多くのアイドルたちも認めている存在です。しかし、決して許されないのが“サセン”と呼ばれる過激なファンの存在です。アイドルの私生活を執拗に詮索し、時には犯罪まがいのストーカー行為を繰り返す人達で、韓国でも社会問題になるほどです。


 過去にはSHINeeも昼夜問わず合宿所に押しかけられ、私物を触られたり、生ゴミを持ち帰られたりしたこともあるようです。また、メンバーのひとりは携帯番号を入手され、大量のメッセージや着信に悩まされたと告白しています」(同前)


 そのような行為をする“サセン”は、何も韓国人ファンだけでなく、日本を含む海外のファンも含まれていたとのこと。そうなると、ジョンヒョンさんは、世界のどこで何をしていても気を抜けない状態だったのだろう。


 過去の様々なインタビューなどを紐解いても、「休みの日は家にいることが好き」「多くの人に会うことや新しいことをすることは得意ではない」といった発言をするなど、華々しいパフォーマンスをする姿からは想像できない内面を持ち合わせていたというジョンヒョンさんだけに、精神的に疲れてしまうことも多かったのかもしれない。


 ジョンヒョンさんは最近では情緒的で人の心に訴えかける作詞や作曲、小説も執筆するなど、才能を開花させはじめており、高い評価も受けていた。そんな矢先の出来事だっただけに、ファンの落胆はすさまじいものがあった。


 しかしながら今月9日、ジョンヒョンさんの死去を受けて保留になっていたSHINeeの日本でのコンサートが、メンバーの意見も十分尊重した上で、当初の予定通りの2月に実施されることになったと発表された。


 残されたメンバーの精神的ショックを考えると、コンサートの開催どころかSHINee自体の存続の危機にあると感じていたファンも多かっただけに、メンバー達ひとりひとりが十分に考え、協議した上で”SHINeeを続ける”という勇気ある決断をしてくれたことは、多くのファンにとって悲しみの中の一筋の光になったのではないだろうか。


 ジョンヒョンさんが今後も、残されたSHINeeのメンバーやファンを見守っていてくれることを信じたい。



NEWSポストセブン

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