【アニメレビュー】ポンコツでチョロくて可愛くてデカい! 京アニ、久しぶりのギャアニメ『小林さんちのメイドラゴン』が素晴らしい!!

1月13日(金)20時0分 おたぽる

TVアニメ『小林さんちのメイドラゴン』公式サイトより。

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 お疲れ気味のOL・小林さんと、可愛いドラゴンのメイドさん、メイドラゴン・トールのほんわか人外日常コメディ『小林さんちのメイドラゴン』(ABC朝日放送ほか)。クール教信者が月刊アクション(双葉社)で連載中の人気コミックが、京都アニメーションの手によってTVアニメ化!

 たしかな作画力と美麗な背景、丁寧な描写で知られる京アニが、コメディ要素もあるという程度ではなく、コメディやギャグ中心の作品を制作するのは多分『日常』(11年)以来。どんな作品となったのか、第1話目を振り返ってみよう。

 とある朝、OLの小林さんが出社しようとしたらドラゴンがいた——突然現れた巨大なドラゴンはメイド服をまとった美少女に変身(しかもデカい)。トールと名乗った彼女は、「今日からメイドとして働かせてください!」と申し出る。どうやら昨夜酔った勢いで小林さんが家に誘ったようなのだ。一旦は断る小林さんだったが、会社に遅刻してしまいそうな時間だと気づき、思わずトールに「空、飛べる?」と尋ねてしまうのだった……というのが、第1話「史上最強のメイド、トール!(まあドラゴンですから)」の導入。

 何を置いても先に触れるべきは、放送中からすでにネットやSNSでファンが大絶賛の、トールの胸部の揺れだろう。基本、京アニのエロ表現はかなり抑え目。ましてや本作で監督を務める武本康弘は、可愛いヒロイン目白押しで萌え要素多目だった『甘城ブリリアントパーク』(14年)でも胸揺れをほぼ描かず、一部の男性ファンがをガッカリさせたという過去もある(ただ、石原立也が監督を務めた『無彩限のファントム・ワールド』ではガッツリと揺らしていたりもする)。

 ところが、本作『小林さんちのメイドラゴン』では冒頭からサービス豊富で、原作どおりとはいえ、全裸にひん剥いてしまう展開もあるからうれしい限り——近年の京アニの絵柄と原作のタッチとをいい感じにまとめたキャラクターデザインになっていて、頭身は低め。胸も大きめに描かれているけど(絶対にD以上だと思う)、胸がしっかり揺れていてもエロより、コミカルで可愛いといった印象が先に立つ人のほうが多いのではないだろうか。

 コロコロ変わる表情、洗濯物を口に入れてクチュクチュしてみたり、オーバーで若干うざいリアクション、ユラユラと揺れる丸っこく大きな尻尾の動きなど、いちいち可愛くてマーベラス。Gifにしてずっと眺めていたい。

 トールの相手方になるOL小林さんも、適度な距離感からくる冷静な突っ込みがいい感じだった。普段は少年役を演じることが多い田村睦心(通称:田村少年)の、ハスキーな声を生かした女性演技は個人的に大好物なので、これは素晴らしいキャスティングだったと思う。

 まだ1話目とあって、田村少年が小林さんを演じる際も、小林さんとトールとの距離感も、まだまだ探り探りの部分があったようにも感じられる。今後さらに冴えていくであろうキレと愛のある突っ込みも楽しみ。あとちょっと百合百合しいシーンにも期待しているんだが、そういうシーンはあるのかなぁ……。

 細かいところで面白かった点をあげると、OPのくねくねダンスが、『この素晴らしい世界に祝福を!2』(TOKYO MX)と似ていて楽しかった。偶然なのか、それともアニメ業界的に流行りつつあるのか。質感とか動きとか、両者で全然違うんですけどね、ネタが被ったなと。あとEDのクレジットで輝く「取材協力:NECソリューションイノベータ株式会社」という文字が頼もしい限り。小林さんはSEなわけだが、Twitterなど見ていても、仕事シーンの描写などで「こんなSEはいない!」的な突っ込みが全然入らないなと思っていたら……さすがは京アニ、取材にも抜かりがない。

 ドラゴン姿のときの瞳の動きも何気にすごかったし、京アニらしく作画・背景などはとても丁寧。コメディ作品らしく、ちょいちょいパロディネタを突っ込んできたのはちょっと意外で楽しかったが、それでも第1話全体を通して見れば、優等生な第1話であったと思う。過激だったりシュールなギャグに慣れたファンからすると、若干物足りなく感じるかもしれない。

 だが、第1話最後には意味深なトールが悪夢を見ていたシーンが描かれていたことで、ただのほんわか日常ものに止まらないのかも、と思わせられた。他作品を挙げるのもなんだが『亜人ちゃんは語りたい』(TOKYO MX)にも人間とそれ以外の溝とは、というような要素があったけれど、人とドラゴンとの意識のズレがどんな具合で物語に作用するのか。そしてOPEDで顔を揃えていた他ドラゴンたちはいつ登場して、どんなシーンを見せてくれるのか。諸々楽しみにしながら、第2話以降も視聴してみたい。
(文・馬場ゆうすけ)

おたぽる

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