TVアニメ『うどんの国の金色毛鞠』EDテーマで温かい歌声を響かせるGOODWARP、楽曲制作秘話を語る

1月14日(土)15時30分 アニメイトタイムズ

 中村悠一(俵宗太 役)、古城門志帆さん(ポコ役)ら声優陣が出演するTVアニメ『うどんの国の金色毛鞠』(2016年10月〜12月 日本テレビ、西日本放送ほか系にて放送)のEDテーマ「Sweet Darwin」。こちらの楽曲は、歌とメロディー、そしてヴォーカルの歌声を大事にしつつ、ダンサブルなポップスを奏でるバンド、GOODWARPが手がけたものとなっています。

 バンドとしては初のバラードとなっている今回の楽曲。その楽曲が生まれた背景と、こだわった点などをバンドメンバーである萩原“チャー”尚史(Ba/Cho)さん、有安祐二(Dr/Cho)さん、吉崎拓也(Vo/Gt)さん、藤田朋生(Gt/Cho)さんにたっぷり語ってもらいました。 
楽曲で表現された香川の空気感
——どうやって結成されたバンドなのですか?

Vo/Gt 吉崎拓也さん(以下、吉崎):最初に僕とチャーが違うバンドを組んでいて、その時はサイドギターと作曲を担当していたんです。そのあといろいろあって解散することになり、最後に自分の曲を自分で歌ってみたいと。それで、ほかのバンドを組まないかとチャーに相談したのが最初なんです。それからメンバーを探して出会えたのがこの2人で、活動を開始したのが2012年の頭くらいです。

——こんなにいい声なのに歌っていなかったんですね!

吉崎:いやいや、とんでもないっす。

Ba/Cho 萩原“チャー”尚史さん(以下、チャー):デモとかではよく声を聴いていて。いい声なので、ボーカルやればってよく言っていたんです。でもなんか恥ずかしがってて。

吉崎:中学2年生のときに友達とコピーバンドを組んだのが最初なんですけど、ボーカルをやりたくて立候補したんです。で、カラオケでGLAYを歌ったら、その場でクビにされまして(笑)。それがトラウマになってて(笑)。

チャー:あはは(笑)。時間かかったね……。

吉崎:歌、下手なんだっていう思い込みが強かった(笑)。

——今回のTVアニメ『うどんの国の金色毛鞠』のEDテーマ「Sweet Darwin」は、ものすごくアニメに合っている曲でした。どのように作っていったのですか?

吉崎:2016年の最初のほうに、こういうアニメがあるから(コンペに)応募してみないかと言われて、2〜3月くらいにかけてデモを作っていたんです。だけど、その段階だと僕ら的にうまくハマるものができず、どうしようかなと考えていた矢先、5月くらいに香川県でライブをする機会があったんです。それで、原作でもよく町並みが出てくるので、町に見学しに行ったんですね。そしたら、まず瀬戸大橋から見る海が、こっちの感じと違っていて。

チャー:青かった。

吉崎:波も荒くなくて、島が点々としている感じも見慣れなくて新鮮でした。高松の町並みも、空が大きくて、風景の幅が広い。それに初めて行くのに懐かしい気持ちになって……。それが原作を読んでる感じと同じで、すごくしっくり来たんですよね。そこでインスピレーションを得て、帰ってきてから出来上がった曲がこの曲です。あと余談ですが、機材車で移動していたときに、踏切待ちで横切った電車が、この原作コミックのラッピング電車で、すごく縁起がいいじゃないですか。そこで、なんか行ける気がするみたいな気持ちになりました(笑)。——運命みたいなものを感じますよね。タイアップでの書き下ろしは、やっぱり作り方は違いました?

吉崎:インスピレーションの元があるというのが初めてだったんですよね。いつもは自分の実体験や妄想から曲を作るんですけど、原作と高松という町がある。ただ、書いててありがたかったのは、主人公の宗太に感情移入ができて、共感できる部分が多かったんです。だから自分の歌と思って書いたほうがスムーズかもしれないと。優しくて可愛い作品なのに、リアリティが所々にあって、そこに惹きつけられたので、それを想像しながらメロディーを作っていった感じでした。

チャー:僕らにとって初のバラードで、上がってきた時はもうちょっとビートが効いてて、イントロからドラムがあったりしてたんです。でも原作を読んでるうちに、もっとバラードに寄せても良いんじゃないかと思って。

ただ、そこは僕らもやったことがなかったので葛藤はあったんです。こんなに音数を減らしちゃっても良いんだろうかって。結局レコーディングの最後まで悩んだ結果、どんどん引き算していって、今の感じになりました。レコーディングではベースもドラムも入れてたんですけど、そこを全部取ってシンプルに、サビの歌詞がちゃんと聴こえるようにしました。

Dr/Cho 有安祐二 さん(以下、有安):バラードが初めてだったので、どう料理していこうかなっていうのは本当に手探りで。最初はイントロからドラムがあったんだけど、なくてもいいねってなって。Aメロもなくていいね……で、最後の最後でBメロもドラムとベースがなくなったという。

チャー:せっかく作ったのになくなっちゃうっていうのと、でもこっちのほうが曲は絶対に良くなるっていうせめぎ合い。

有安:原作というイメージの根幹があったので、そういう意味では作りやすいというのはありました。でもその削るというところで一番悲しんでいたのはチャー……。

チャー:そう。僕は実は消えたBメロのベースラインが一番気に入ってたんですよ。消す前に最後に一回だけ聞かせてくださいって(笑)。

有安:良いラインだよな〜って言いながら。

——曲が良くなるのならば、俺は引こうと(笑)。藤田さんは?

Gt/Cho 藤田朋生さん(以下、藤田):デモを聴いたときに、原作漫画の温かい部分を表現してくれているなと。あと、僕らが高松の町を歩いていて感じたのは、ぼーっとできる穏やかな感じというか、時間の流れがゆったりしている感じがあったので、それが曲に足されればいいなと思いました。高松の広い景色が見えるような楽曲にできたらなと思いました。


すごくリアリティがある世界観・描写に共感
——歌詞はどのように?

吉崎:原作に友情物語の一面を感じまして。最初、ポコは女の子だと思っていたんですけど男の子だと知り、親子でもないけど、そのくらい年が離れた2人に友情が芽生えて日常が始まっていく。でも、宗太は実家のうどん屋さんを継ぐかと思ったら継がなかったり、何かちょっとだけ煮え切らないんですよ。それがあるある!と思って。いきなりヒーローになったり、いきなりお店を立て直したりしないあたりがものすごくリアリティがあるなって。そこにすごく共感したんです。それを歌に込められたらなと思いました。

——タイトルがちょっと変わっていますよね?

吉崎:ポコがたぬきで、生物学的に不思議じゃないですか。そのファンタジーな感じを大事にしたいと思ってダーウィンという言葉を思い出したんです。で、ダーリンと似てる。友情物語って青春臭がするんですけど、そういう感じとは真逆の、どこか中性的な優しくて温かい世界観を表現したくて「Sweet Darwin」にしました。それにダーウィンの語源には親愛なる友っていう意味もあって、これはダブルミーニングもバッチリだと。

——情景が見える歌詞は、やっぱり実際に見たことが活きましたね。

吉崎:港に浮かぶ船の景色を歌にしたいと思ったんです。それに合わせてアレンジも港感が出てきたと思いました。

——景色が見えますね。ちなみに楽器の聴きどころというと?

有安:ドラムはシンプルさ。音色勝負だと思ったので、音色には命をかけました。スネアとかもいろいろ試しましたね。プレイ自体はシンプルに、音数を出さず、空間を空けることにこだわりました。

チャー:ベースがどの位置にいてもこの曲は成り立つと思ったので、ちょっとひねくれたいと思って、ベースは音を多めに入れてます。自分の好きなプレイは同じことをずっと弾くことなんですけど、この曲は物語があるから、あとになるに連れて盛り上がるように。ベースは歌いつつ、メロディーも支えるところにこだわりました。

藤田:特にこだわったのはBメロのギターです。あとは楽曲全体だとギターソロ。やっぱりBメロは港感。海に船の灯りがポツポツあったりするのをイメージしました。昔を思い出して、あんなことあったなってぼやけている印象をギターでも出したくて、そういうBメロを作りました。ちょっとケルティックな、神聖なイメージ。あとはさっきの友情ということで力強さを表現するために、ギターソロはめちゃくちゃ歪ませて弾きました。

吉崎:ボーカルは力まずに歌ったんですけど、まだ歌詞を覚えたての時はそれが難しくて、歌詞の余白にお客さんの絵を描いてライブだということを意識したら、案外うまくいきました(笑)。



——アニメのEDで流れた時は?

一同:感動ですね。

有安:一番最初が映画館での先行上映会だったんだよね。

藤田:スクリーンもスピーカーも良かったのもあるんですけど、音楽が映像と一緒に伝わってくるというのが初めての経験だったし、人が作った作品とコラボしたのが新鮮でしたね。

吉崎:聞いたところによると、曲を気に入ってくださって。EDのアニメの背景を曲に合わせてくださったようなんです。歌詞も表示することにしてもらったり。あと〈笑ってよ ほら〉のところで、宗太が泣くっていう。なんていうことだ!ニクいぜ!と思って感動しました。本編のストーリーがあってのED。単純にMVの完成品を見るのとは全然違う感動がありました。なんか泣いちゃうんじゃないのこれ!って思いました。

あとすごく嬉しかったのは、原作者の方にお会いできまして、“EDであの曲を聴くたびに、泣いてしまうんです”と言われて。それってすごく光栄ですよね。誰に言われるよりも。それを想像しながら作っていたというのあるから、言ってもらえて良かったです。


メンバーみんなで『うどんの国』の聖地を巡る!
——すごく良い曲で、この先もずっと残るような曲になっていると思いました。アニメで印象に残っているところはありますか?

吉崎:高松の赤灯台には行きました。

チャー:そこで聖地巡礼的な感じで、アニメと同じポーズをして写真を撮ろうと。

有安:チャーさんのディレクションがすごいんですよ。僕がポコ役で「もっと小さく!」って言われながら。

チャー:それがやりたかったんですよ。画面を見ながら、撮った写真を見つつ、角度が違うなって。——ガチですね。実際にその景色があるのが良いですよね。

チャー:アニメを見ていても、行った時のことを思い出したり、また行ってみたくなるのがいいですね。まだ2回しか行ったことがないので、アニメを見て、また行きたいところが増えました。今度こそはスポットをコンプリートしたい。

有安:うどんもいっぱいあるから食べたいね。

藤田:でも、アニメは意外とうどんが出てこない(笑)。

有安:あとはポコの声、あれはホントにすごいですよね。声優さんってすごいなぁって思った。

チャー:僕、キャラクターで言うと、宗太の友達の中島 忍がすごく好きで。宗太のことを放っとけない感じで、いつも一緒にいてあげる感じが良いですよね。ああいう友達欲しいなって思いました。

藤田:全体的な雰囲気がすごく好き。誰かを倒したりすることがないのに、ず〜っと見ていられるというか。小さい頃から見ているアニメでは、そういうのってなかったんですよ。だから自然体で見られる、マイナスイオン的な感じのアニメだったので、毎週癒やされてました。

吉崎:僕はやっぱり随所にある、さり気ないリアリティ。本筋とは関係ない些細なシーンが妙に丁寧に描かれていたり。それってきっとこだわってらっしゃるんだろうなって。そういうものだよ日常って、って思いました。だからこそ感情移入してしまう感じがありますね。


思わずリズムにノってしまう心躍る楽曲
——そして両A面の「bravo!bravo!bravo!」ですが、この曲はバンドの得意とするところ?

吉崎:ダンサブルなものにしたいなと思ったんですけど、今回は四つ打ちじゃない新しいビートでやりたいと思い、ドラムから作りました。「Sweet Darwin」というバラードが最初にできていたので、思い切り振り幅を持たせたほうが面白いだろうと思って、アッパーで体が動く曲だけど、今までとはちょっと違うっていうのを決めてから取り掛かりました。

——ホーンセクションもあって新しさもありますね。

吉崎:ホーンを本格的にやるのは初めてだったからチャレンジだったし、ドラムのタンツッタンツッタンツッっていうビートを活かした曲にしようっていうのは最初に決めて、そこからメロディーとアレンジを乗せていったのも初めてだったので、新しい一面になったんじゃないかなと思います。

——この曲はやはり〈計算上 君の遺伝子は/僕を選ぶだろう〉という歌詞ですよね。

吉崎:人によっては気持ち悪いねって言われたり(笑)。ちょっとエロがあって、恋の歌で、すごく希望がある歌にしたいと思って作っていたんですけど、ビートとサウンドが爽やかだから、多少気持ち悪いことを言っても許されるだろうなと途中で気づきまして、やっちゃえ!って感じました。でも、やっぱり気持ち悪いことは気持ち悪かったと(笑)。ただ、それは褒め言葉だと受け取ってます。

——インパクトは大事です! この曲の最後、楽器がものすごく盛り上がって終わるのは何か意図があったんですか?

吉崎:あそこはこだわりました。普通にイントロに戻っていたんですけど、〈bravo!bravo!〉言ってるくせに、地に足が着いている感じになってるなと。もっとはみ出た感じが欲しいなということで、こういうアレンジになりました。

チャー:最初は賑やかな感じで作っていたんですけど、作っていく中で起承転結ができていったので、最後は全員で賑やかにいこうって。

——カップリング曲もメンバーから紹介していただけますか?

チャー:「Answer」は僕らにとっては王道で、これまでやってきたことに近いんですけど、この曲は特にワングルーヴで踊れるシンプルさを追求した感じです。シンプルになるように削ぎ落として、ベースもギターもドラムもひとつになるような意識を目指して作っていった曲ですね。

有安:「Tonight is the night」は、ライブを意識してみんなで合唱したいなって。

吉崎:最初、作り始めたのが合唱の部分だったんです。そこがまず最初にあって、この合唱パートがいかに曲の顔になるかっていうのを意識して作っていったのでライブでも是非一緒に歌ってほしいし、イヤホンで聴いててもその画を想像できるような曲にしたので、そこを楽しんでもらいたいです。

——そういう曲が欲しかった?

吉崎:やはりライブをやっていると、お客さんと一体になるのってすごく気持ちいいんです。きっとお客さんもそう思ってくれてるんだろうなって瞬間がいっぱいあって、それを今後も大事にできる曲が作りたいと思っていたので、そういう曲になったと思います。

——では最後に、好きなアニメだけ教えていただいていいですか?

吉崎:僕は『ルパン三世 カリオストロの城』ですね。DVDを何度も観ました。

藤田:僕は今のなら『亜人』が好きですね。『ベルセルク』もこの前やっていて好きです。なんか、強くなんなきゃ!って思うんですよね(笑)、ああいうアニメを見ると。

有安:僕は『ルパン三世 ルパンVS複製人間』をやたらと見てます。マモーが火だるまになって階段上がっていくところ大好きです(笑)。

チャー:僕はアニメを見る方なんですけど、今期は『3月のライオン』とか『ドリフターズ』を見てます。あと『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』が好きなんですけど、高坂京介の声を中村悠一さんがやっていて、『うどんの国の金色毛鞠』でも宗太の声をやっているので、めっちゃテンションが上がりました(笑)。

[文/塚越淳一]


リリース情報
■bravo!bravo!bravo!/ Sweet Darwin【うどん盤】
 発売中 1,620円(税込)

*アニメ描き下ろしイラスト紙ジャケット仕様
*ポスター&セルフライナーノーツ封入

【収録曲】
01 Sweet Darwin(アニメ「うどんの国の金色毛鞠」EDテーマ)
02 bravo!bravo!bravo!
03 Answer
04 Tonight is the night
05 bravo!bravo!bravo!(REMIX TRACK)

イベント情報情報
■GOODWARP Double A Side EPリリースツアー2017
 「ベラボーにブラボー!ツアー」

1/27(金) 東京・Shibuya Milkyway
1/29(日) 宮城・仙台LIVE HOUSE enn 2nd
1/31(火) 石川・金沢AZ
2/1 (水) 大阪・梅田Shangri-La
2/3(金) 香川・高松sound space RIZIN'
2/5 (日) 福岡・福岡DRUM SON
2/7(火) 広島・広島SECOND CRUTCH
2/8(水) 岡山・岡山CRAZYMAMA 2nd Room
2/9(木) 兵庫・神戸 太陽と虎
2/16(木) 愛知・池下CLUB UPSET

★TICKET
*2/5 (日) 福岡・福岡DRUM SON  Adv 2,500 / Door 3,000
*その他全会場共通 Adv 2,800 / Door 3300

★NEW EP封入連動引換特典:メンバー直筆コメント入りポストカード
※CD封入の引換券を会場にご持参で引き換えとなります。
※引換は1枚に付き1つとさせて頂きます。


■GOODWARP 3rd One-man Live「今夜がそのとき」
2017.3.16(木) 東京・代官山UNIT

OPEN 19:00/START 19:30
オフィシャルチケット先行予約:http://www.getticket.jp/g?t=jyrf2zb
(受付期間: 2016.12.25(日) 21:00 〜 2017.1.9(月) 23:59)

>> http://goodwarp.jp/ (公式HP )

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