超満員の会場から一転、相次ぐメンバーの卒業で"転落"...鉄道アイドル・ステーション♪の黄金期と衰退をメンバーが激白

1月14日(水)18時0分 おたぽる

ステーション♪の南寧々。

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 昨年12月29日に東京・渋谷のMt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで、過去最大規模のワンマンライブを行った鉄道アイドル・ステーション♪。残念ながら満席とはいかなかったが、200人近くのファンが駆けつけ、その人気の健在をアピールした。実は、このステーション♪は、2011年のデビュー以来、人気がうなぎ上りだったにもかかわらず、メンバーが次々と卒業し、一時はアイドルファンの間で"消えた"と噂されていたグループなのだ。その苦難の想い、そして新体制となり復活しつつある今を、唯一残った初期メンで現在はリーダーを務める、南寧々が激白する!?

■鉄道ファンのおかげですっかり"鉄子"に

——南さんがステーション♪に入った経緯を教えてください。

南寧々(以下、南) もともとはアイドルではなく、女優を目指していたので、今の事務所が行っていたホラー映画のオーディションを受けたんです。そうしたら、オーディションの後に、「南さんは残ってください」と言われ、アイドルをやらないかという話をいただき、アイドルをやることになりました。初めにアイドルの話をいただいた時は、どんなコンセプトかも決まっていなくて、事務所に所属することになったときに、鉄道アイドルという企画を出していると言われました。電車は普段よく乗るけど、身近過ぎて鉄道について考えたとこがなかったので、最初は大丈夫かなと思いましたね。

——"鉄道アイドル"といっても、本当に鉄道好きの子たちがやるわけではなく、初めは"作り"ですよね? 鉄道ファンの視線は気になりませんでしたか?

南 2011年にデビューしてすぐに、日比谷公園でやっている「鉄道フェスティバル」【編注:日本最大の鉄道イベント】に出演しましたが、「鉄道アイドルです」って出たときに、「お前ら詳しくないだろ」って批判されるのではないかと思っていたんですよ。でも、みなさん、グッズ販売にも来てくれて、鉄道について詳しく教えてくれたんです。鉄道ファンには私たちに鉄道を教えて、鉄子【編注:女性の鉄道ファンのこと】にさせたいという思いがあったようです。そこで批判されていたら、鉄道が苦手になっていたと思うけど、ていねいに教えてくれたので、鉄道の深さを知り、本当に鉄道が好きになりました。今は鉄子になっていますね。

——"鉄道アイドル"として、鉄道ファンに認知されているという実感はありましたか?

南 以前、スカパー!で『鉄道のススメ。』という冠番組をやっていたので、鉄道イベントでチラシを配っていると、「スカパー!に出てましたよね?」って声をかけられることが多かったです。あと、衣装も鉄道モチーフだったのでインパクトがあるらしく、メディアもそうした衣装や鉄道というコンセプトで注目してくれていました。やはりテレビを見て知ってくれた方が多かったので、鉄道ファンに知ってもらえているという実感はありましたね。

——アイドルファンの中での認知はいかがでしたか?

南 本格的に鉄道をコンセプトにしたアイドルはいなかったし、"鉄道アイドル"という方はいましたが、ライブアイドルが出演する対バンライブには出ていなかったので、アイドルファンからもすぐに覚えてもらえました。"鉄道モチーフの衣装=ステーション♪"、"鉄道=ステーション♪"と認知されたようです。

■人気絶頂期にメンバーの卒業が相次ぐ...

——デビューしてから1年くらいの間は、鉄道関係のイベントや番組への出演を始め、TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)に出演したり、HMVアイドル学園【編注:HMVが独自視点で発掘した次世代アイドルの楽曲をリリースする企画】からCDをリリースしたりと、業界からの注目も高かったと思います。デビュー1周年を迎えた頃は、成功する予感がありましたか?

南 TIFに出てからけっこう変わりましたね。「TIFで見て楽しかったからライブに来た」という人もかなり増えましたし、HMVアイドル学園の第5弾でリリースした「LOVEハッピーステーション♪」も、コンビニでも流れていたこともあって、そこで「『LOVEハッピーステーション♪』を聞いたよ」って来てくれた人もいたので、影響はすごく大きかったです。TIFに出てから、定期公演を行なっている秋葉原の神タワーの会場がぎゅうぎゅう詰めになることがありましたが、「LOVEハッピーステーション♪」の無料のリリースイベントを神タワーでやったときは、階段の下の入り口までファンが並んで【編注:神タワーのイベントスペースはビルの3階にある】、入りきれない状態でした。入りきれないからって、諦めて帰ってしまうファンもいたほどです。そこから、会場がぎゅうぎゅう詰めになる状態が続いて、「これって、神タワーを卒業できるくらいの人数が来ているんじゃないのかな」って思っていました。

——しかし、当時リーダーだった金城成美さんが、卒業することになったんですよね。

南 いけるんじゃないかと思っていたら、なる(金城成美)が「卒業を考えているんだ」ってメンバーに話して、驚きました。どのアイドルにも黄金期ってあるじゃないですか。ステーション♪も「LOVEハッピーステーション♪」で勢いがついて、"今、きている"と言われていたときに卒業することになったので、どうなるんだろうとすごく心配になりましたね。

——なぜ彼女は、リーダーでもあったのに、絶頂期に辞めようと決意をしたのでしょうか?

南 当時、ステーション♪の音楽プロデューサーが辞めて、少しユニットが揺らいでいたというのがあります。また、事務所はもともと映画制作会社なので、所属のタレントは女優としてオーディションを受けにきた子たちなんです。だから、ちょうど活動を始めて1年くらい経った頃に、ステップアップのためにアイドルをやっているけど、方向性としては女優をやりたいという意識の問題で、このまま続けていていいのかなという気持ちがあったようです。

——もともと女優志望という点では、南さんも同じですよね?

南 アイドルだと目の前にお客さんがいるので、自分のパフォーマンスに対する反応がわかって、見ていて楽しいのですが、女優の場合は、たいてい、目の前にはスタッフさんしかいなくて、お客さんの反応がわからないんです。そう考えると、女優よりもアイドルの方がみんなの反応がすぐにわかるし、こうした方がいいというアドバイスもいただけるので、私はアイドルの方がやりがいがあると思うようになりました。

——でも、加藤一華さん、三江彩花さん、千葉奈々希さんも後に続いて、いっきに3人が卒業となったんですよね? 特に千葉さんは、見習い添乗員から正規メンバーになったばかりでしたのに。

南 そうなんですよ。いっちー(加藤一華)がリーダーになって、4人で団結して頑張っていこうっていうときに、みんな「辞めます」ってなって(笑)。私ひとりだけになって、どうしようって思いました。いっちーとあーやん(三江彩花)は女優をやりたい、方向性が違うという話になって、ななちゃ(千葉奈々希)はアイドルはやりたいけど、一旦休むという感じで。

——そうした中で、南さんがステーション♪を続けようと思った理由は何ですか?

南 やっぱり、今まで築いてきたステーション♪を、自分は辞めたいと思っていないのに、流れで辞めるのは嫌だったし、ステーション♪を応援してくれるファンもいるし、私の個人のファンもいるので、やっぱり見捨てるわけにはいかないと思いました。しかも、中途半端なところだったので、そんなところで辞めるのもかっこ悪いじゃないですか。ステーション♪研修生【編注:現在のメンバーの神野愛莉、小池真実、石川きなり】もいて、後輩にもちゃんと受け継いでもらわないといけないので、「私がやらずに誰がやる!」って思って、そこで覚醒しましたね。そこからがむしゃらに頑張りました。

■人気絶頂から一転、会場がガラガラになることも...

——でも、メンバーが卒業し、彼女たちについていたファンがいなくなり、ファンの数は減ったのでは?

南 減りましたね。ステーション♪全体が好きというファンは残ってくれましたが、個人個人が好きというファンも多いじゃないですか。だから、「俺、辞めたメンバーが好きだから、ステッシャー(ファンのこと)辞めるわ」っていう方がけっこういて。メンバーが辞めれば、ステッシャーがいなくなるというのが本当にわかりました。ファンのみなさんは甘くないと思っていましたが、本当にいなくなりましたね。

——研修生が正規メンバーに昇格したときも、会場はガラガラだったのですか?

南 新体制のステーション♪のお披露目という日も、まったく人がいなかったですね。若干、期待していたんですよ。卒業ライブのとき、「絶対行くから」って言っていた人も何人かいたので。でも、私のファンがちらほらしかいなくて。少し期待していた分、落ち込みが激しくて、不安がいっぱいの再スタートでしたね。本当にデビューしたときに戻りました。2年間くらい活動していましたが、2年間がすべてゼロ......ファンが少し残っていたので、1はあったかな(笑)。でも、客層もまったく違ったので、もう1度、1年目からスタートした感じでした。こんなときもあったな、もう1度スタートと思えばいいのかなって、一応、前向きには考えていました。

——辞めたメンバーは、大きな事務所に入ったり、大手出版社との企画をしたりと、少しステップアップしているようにも見えるのですが、嫉妬とかはないのですか?

南 今の事務所を辞めたとしても、ゼロからのスタートなので、だったらステーション♪で今の事務所を大きく......というか、私たちが頑張ればいいのかなって。私にはステーション♪があるから、事務所の大きさとかはあまり関係ないなって思います。

——でも、元メンバーが所属しているところは、今、勢いのあるグループのひとつではないかと思うのですが?

南 事務所的にはいいところに行っていると思いますが、グループとして人数が多いじゃないですか。ステーション♪でやっていた時は、4〜5人でそれぞれ個性が磨かれるところに立っていたのに、埋もれにいっちゃってもったいないなと思いますね。事務所を抜けたから元メンバーが嫌いな訳でもなく、嫉妬とかそういうのもないです。それに元メンバーとたまたま現場で一緒になる時があるのですが、なるはともかく、結局、某メンバーもステーション♪時代のファンをそのまま引き継いでいて、ファンの規模が増えているようには見えないんですよ。たまに、ステーション♪の曲を歌っているみたいですし。

——そうなんですか!?

南 最近も、某メンバーが歌っていたみたいで、それを聞いて、何をしているんだろうなって思いました。去年の夏には、元メンバーの2人が期間限定ユニットを作ったらしく、生写真の販売とか物販もやって、アイドル活動をやっていたんですよ。怒ってるとか、嫌だとかいうのではなく、女優やらなくていいのって逆に心配しちゃった。女優を目指して辞めたのなら、ちゃんと割り切って女優をやった方がいいんじゃないかと思います。そうじゃないと、女優としてのお客さんをゲットできないんじゃないかと思うんです。だから、心配になる時はたまにありますね。

■「消えたんじゃないの?」って言われることもあるけど...

——しかし、ステーション♪は、「消えた」と言われるほど、人気が一気に落ち込みましたよね。

南 よく言われますね。対バンライブで、ステーション♪がいるとTwitterで「ステーション♪、消えたんじゃないの?」って言われたりしています(笑)。でも、再スタートの頃は、ステーション♪が消えたという印象が強かったですが、最近は取材もたくさん受けさせていただいているので、徐々に人気が戻ってきたのではないかと思います。去年10月にリリースした「TRAIN=TRAIN=TRAIN=TRAIN」もオリコンのデイリーランキングで6位をとって、メディアに注目してもらえる機会も多くなったので、実感があります。今年最初の神タワーでのライブも、いつもよりたくさんのファンが来て、徐々に立ち直りつつありますし、しかも、前のステーション♪よりもいいと言ってくれる方もいるので、以前よりもいいグループになってきていて良かったと思います。

——そんなみなさんは、昨年の12月29日に、今の集大成とも言えるワンマンライブを行いましたね。

南 男女問わず、本当にたくさんの人が来てくれました。うれしかったのは、「ステッシャーでよかった」とライブを見て涙を流してくれた人がたくさんいたことですね。でも、2014年の時事的なニュースを振り返ったコントが、ライブを見てくれた家族やダンスの先生から「滑ったね」って言われたので、もっとコントやトークの腕を磨きたいです。

——では、今年2015年は、ワンマンライブの反省も含め、どんな年にしていきたいですか?

南 ステーション♪がまとまって、みんなで同じ目標を持って、誰も卒業せず4人で(笑)、神タワーではライブができなくなるほどのファンが集まるくらい、上を目指していきたいです。ステーション♪を知らなかったり、消えたと思っている方もいるので、新しいステーション♪をもっと多くの人に観てもらえるように頑張りたいです。今、また売れてきていると言われますが、ワンマンライブも、スタッフさんが「全然知らない人がたくさん並んでいるよ」と教えてくれたときも、4人ともまだ実感がなかったので(笑)。

——今のメンバーも、今のステーション♪でよかったと思うことありますか?

南 そういうことを聞くことはないのですが、みんなお互いに言わなくても、ライブ中にメンバーの顔を見れば、最高に楽しいという表情で気持ちが伝わってきますね。今は本当にまとまってきて、壁もなくなりました。学校の友だち以上の存在で、もしかしたら家族よりも一緒にいる時間が長いんじゃないかと思います。この冬休みも家族よりも一緒にいた時間が多いので、家族の様な存在です。

——いいグループになりましたね。南さん自身は女優志望ということでしたが、南さん個人としての目標はありますか?

南 女優は自分の演技を見て、ちょっと厳しいということがわかったので、今は新しい夢として、モデルさんになりたいと思っています。たまにファッション誌のお仕事をいただいたり、秋葉原のメンズアパレルショップ・セフィロティックツリーでお洋服に関するお仕事をさせていただいているので、今はまったく考えていませんが、将来アイドルを卒業することになったら、モデルになりたいと思います。ポーズとかも、雑誌を見て研究をしてたりするんですよ。

——ありがとうございました。
(取材・文/桜井飛鳥)

■ステーション♪公式ブログ
http://ameblo.jp/station-info/

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