小栗旬が会費拒否の町内会「地域の事情ふまえるべき」と専門家

1月14日(木)11時0分 NEWSポストセブン

町内会費問題には賛否両論が

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 小栗旬・山田優夫妻が、町内会費を巡るご近所トラブルに巻き込まれている。『週刊ポスト1月15日/22日号』によると、小栗一家は、都内に2億円ともいわれる一戸建てと、その目と鼻の先に約2億円のマンションを所有し、家族3人で暮らしている。


 この地域の町内会役員が、一戸建てから出てきた山田に町内会の案内をしたところ、彼女は「この家は仕事場で、近くのマンションが自宅なんです。町内会費はマンションの管理費に含まれているので、こちらでは支払う必要がないと、主人から聞いております」と説明。


 しかし別の町内会役員によれば、その小栗・山田夫妻のマンション住人は誰も町内会に入っておらず、管理費で町内会費を徴収していないという。ちなみにこの地域の町内会費は年間2400円で、町内の一戸建ての約8割が加入。会費は防犯・防災訓練や敬老会、子供たちの音楽会などに使われるそうだ。


 年間2400円くらい払えばいいじゃないかといった意見もあるが、任意で加入する町内会なのだから会費を払わないことで批判されるのもおかしいのではないかとの声もあがっている。


 そもそも町内会は、いろいろな血縁につながる人びとが同じ場所で暮らすようになって取り入れられた地縁による組織で、生活の必要から生まれてくる関係。防犯、防災、環境美化など、安心・安全・快適な生活の維持のためにできてくるもの。


『“町内会”は義務ですか?』(小学館刊)の著者・紙屋高雪氏は「町内会は任意団体なので、加入を強制することはできない」という。


「会費を支払うべきか支払わなくてもいいのかを最高裁まで争った裁判があり、2005年に最高裁で“任意団体なので加入しなければ会費を払わなくてもいい”という判決が出たんです。つまりこの判決で、町内会は全員加入が前提ではないということがはっきりしたといえます。マンションは独自の自治会があり、マンション全体で加入することが前提になっていることが多いので、分譲でも賃貸でも契約書を再度確認してみるといいですよ」(紙屋氏)


 町内会費は、会の行事や親睦のための費用、子供会や消防団などへの補助、集会施設の管理費などをまかなう。


 名古屋大学の中田實名誉教授は「町内会費は活動の程度と会員世帯数で違うけれど、年間3000円から1万2000円前後でしょうか」と説明する。


「高いといわれている地域では、年2万〜3万円のところがあります。農村部では、集会所や墓地の管理、私道や用水路の維持など、自前でしなければならない仕事が多くあります。そして仕事が多いわりには世帯数が少ないので、どうしても負担が大きくなります」(中田名誉教授)


 加入率については把握していない自治体もあるため正確な数字はないが、内閣府のモニター調査(2002年)では89%。一般に、都心部では低く、単身者や外国人居住者が多い地区では50%を切るところもあるという。



 町内会は任意の団体だが、行政とのかかわりは深い。


「すべて行政がやるべきだ、といっても無理で、行政の手が届かない部分を、住民同士で話し合ってカバーすることもあります。例えば街路灯。街路灯の設置基準は行政で決まっていて、名古屋では100m間隔以上となっているのですが、それでは暗くて不安という地域では、独自に防犯灯をつける。行政が一定の補助もしますが、地域で電気代を負担しています。地域ごとの事情をふまえた対応をすることが、町内会の役割のひとつです」(中田名誉教授)


 町内会に加入していない人は電気代を負担していないのに、明るさの恩恵は受ける。そしてそれは法的には問題はない。


「地区の清掃でも、他人任せにしておいて、利益だけを受けていることを気にしないというのであればそれでいいのかもしれませんが、地縁というのは、同じ場所にいることで、お互いが“赤の他人”ではないことに気づくことです。そういうなかで“公共”という意識もでてきます。


 でも現在、町内会の加入率は、全国的に減少傾向。隣人への関心が薄くなる背景には、世帯の人数が減っていることも無関係ではありません。シングルマザーや在宅介護が増え、近所づきあいをする余裕がなくなっている人も多い。


 それでも、例えば震災の時など、知り合いがいることの心強さは、普段の煩わしさを忘れさせます。組織を維持することが重荷になっても、なくせばいいとは割り切れない。これまで町内会が担ってきた役割を見直して、変えるべき点は変えながら、共存していくことが大事ではないでしょうか」(中田名誉教授)


※女性セブン2016年1月28日号

NEWSポストセブン

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