もうすぐ53才の真矢ミキ、「50代は悲劇じゃない」

1月14日(土)16時0分 NEWSポストセブン

年を重ねることについて語る真矢ミキ

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 元・宝塚歌劇団花組トップスターで、1998年に同劇団を退団後は、女優として活躍している真矢ミキさん(52才)。間もなく、53才の誕生日を迎えるタイミングで、改めて50代という年代についての思いを教えてくれた。


 * * *

 1月31日生まれの私は、現代の数え方でまもなく53才になります。10年くらい前までは、「ああ、またひとつ年を重ねるのね…」としみじみ一年を思いおこしながら、愛おしみながらお別れもしたのですが、ここ数年はそれほどの感慨もなくサラッとこの日を迎えるようになって参りました。慣れたものよ、来るなら来いって(メンタルメンタル)。


 ところが昨年、立て続けに『50代』について衝撃的な出来事が。親戚が集まる機会があり、その中のお1人が、私の高祖母の時代の集合写真を持ってきてくださいました。まだ日本髪を結っているかたがいたりする、おそらくは明治時代の!


 写真をひっくり返すとそれぞれの年齢が記してあるのですが、明らかにこの“おばあさん”に見える女性がなんと53才‼と記してあった。


 そんな頃、『サンセット大通り』というミュージカル作品を見に行きました。


 ご覧になったことがあるかたもいらっしゃると思いますが、ノーマという、かつてのハリウッド大女優のその後のお話。もう女優としての仕事のオファーはほとんどないのだけれど、豪邸でずっと女優然と執事を雇い暮らしているんですね。


 その生活は一見哀れに痛々しく見えますが…彼女の心は1mmのブレもなくどこまでも女優として美しく誇り高いのです(いつか私も演じてみたいと思っているのですが…)。ストーリーは中略しますが、ノーマはそんなプライドを保ちながら、1人の若き脚本家に恋をするのです。自分の作品をいつか書きなさいと…。


 女として彼を求めているのか、女優として脚本家を求める恋なのか、もはや彼女には関係ない。そんな女優という脚光を浴びた職の中毒性を見せつけられる1幕ラストのクライマックス…大女優ではなく、ノーマが純粋に少女のように彼を求めている姿に私は感動で胸が締めつけられていた…その時!? その若き脚本家が彼女に向かって言い放ったのです。


「50才であることは悲劇ではない!! 25で生きようとするから悲劇なんだ…」



 う、うん。言わんとすることはわかる。わかる。けれど、えっ! えっ!? ノーマって50才だったの!? 私はてっきりもう少しお姉さまの70才か80才くらいだと思っていた…(驚愕)。


 この作品は1950年代に作られたのですが、そのころの50才は、そういう感じだったのでしょうねぇ。幕が下りたあと、軽く薄ら笑いを浮かべて私、放心してました。


 追い打ちをかけたのは、宝塚の下級生の卒業公演『NOBUNAGA〈信長〉-下天の夢-』。冒頭で、またまたお能のような(幸若舞)語り口で、「人生50年〜〜〜〜(トトトトトンッ!!)」と、鼓と笛が私を攻めるんだこれが…。


 そうか、信長の生きた時代だったら私、もう死ぬ年なんだ。平成の世だから、医療や食べ物のおかげで、私生きてると…つまりは、そういう年齢なんですね〜。確かに、気を抜いているときはすごいことになってる。


 温泉に行ったときにすっぴんで浴衣で撮った写真を見れば、「エッ! お母さんとそっくり」と認めざるをえない写り…銀座に買い物に行って四丁目の和光の湾曲したショーウインドーに「誰? あの疲れた人?」と思った矢先…! 知らない自分に出会ったり。


 気合が入っているときと、気合を抜いたときの差がどんどん顕著になっている。こんな状態で毎朝テレビに出てるけど、もしかして画面右上にある小窓(ワイプ)に映った私って、遺影に見えてるんじゃないかと思ってみたり…。


 ショックと笑いの間で生きてる今日この頃です。そう、でもなんか受け入れてる、心のどこかで笑いに変換しながら。こんな私、つい数年前までは居なかったなぁ、本心でそう思う。 だってあと7年経てば、赤いちゃんちゃんこですよ。そこまできたら「私、還暦ですから!」と堂々真っ赤なドレスでも着ようかな。うん、この調子なら私、楽しめそう(笑い)。


『サンセット大通り』のセリフが頭をよぎる。


 50は悲劇じゃない…。


 確かに受け入れてみれば悲劇なんかじゃない。もしかしたら上質の喜劇であると付け加えたい。経験という極上の武器とウイットに富んだ喜劇だと。


撮影■渡辺達生


※女性セブン2017年1月26日号

NEWSポストセブン

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