女性・女系天皇に竹田氏、辛酸氏、三浦瑠麗氏、ケント氏見解

1月14日(火)16時0分 NEWSポストセブン

皇室典範に従えば、天皇陛下の第1子である愛子さまは皇位継承できない(時事通信フォト)

写真を拡大

 男性皇族の減少が顕著な綱渡りのような皇位継承でも、「天皇は男系男子であるべき」なのか、それとも「女性天皇・女系天皇もあり得る」のか。


 皇室に関する法律を定めた「皇室典範」第1条には、《皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する》とある。現在は男系男子、すなわち「父方が天皇の血を引く男子」しか天皇になれない。


 これに従うと、皇位継承者は順に、秋篠宮さま、そのご長男である悠仁さま、上皇陛下の弟である常陸宮さまのお三方に限られ、今上天皇の第1子である愛子さまは天皇になれない。そして、悠仁さまがご結婚をされて男子をもうけない限り、皇室は断絶する危機にさらされている。


 そこで巻き起こっているのが、「女性天皇」「女系天皇」を容認すべきかという議論だ。


 そもそも「女性天皇」「女系天皇」「女性宮家」とは何か。NHK放送文化研究所が2019年9月に実施した調査によると、「女系」天皇の賛否を聞いた質問では「賛成」が71%だった。ただし、「女系」天皇の意味を知っているかという質問には、「知らない」が52%と過半数を占めた。


 動物行動学研究家でエッセイストの竹内久美子さんが説明する。


「たとえば、天皇陛下の実子である愛子さまが天皇になられたら、男性皇族の血を引いているので『男系』の『女性天皇』となります。一方、愛子さまが民間人とご結婚されて生まれたお子さんが天皇になられると、女性皇族の血を引いているので、男女問わず『女系天皇』となります。『男系』の女性天皇は歴史上8方10代いましたが、女系天皇は過去に1人も存在しません」

 

 また、戦後、皇族の地位を奪われた「旧宮家」の復活論も浮上している。コラムニストで皇室ウオッチャーの辛酸なめ子さんが話す。


「愛子さまが女性天皇になられた場合、旧宮家の男性や男系の血を引く男性皇族の方々の中に好きになれる方がおられてご結婚されれば、男系の遺伝子が保たれる可能性があります。世界中の王室が日本の皇室の歴史に敬意を示しているので、それを絶やしてしまうのはもったいない」


 明治天皇の玄孫で作家の竹田恒泰さんは、宮家を「血の伴奏者」と話す。


「旧皇族には男系男子が21人います。ここをうまく利用すれば問題はとてもシンプルになるでしょう。宮家は天皇家の血のリレーの伴奏者。いざ本家本元が途絶えそうになった時、天皇を立てるために存在しているのです」


 さまざまな議論が飛び交う中、女性・女系天皇容認の議論はどこに着地するのか。国際政治学者の三浦瑠麗さんが語る。


「すでに自民党の中には、皇族の存続こそが大切で、男系男子による皇位継承の維持は二の次だ、という意見が出始めています。悠仁さまが生まれる前までは女性・女系天皇容認議論があったわけで、その意味では、いざ方向性が定まれば、女性・女系天皇実現のハードルはさほど高くないでしょう」


 日本に関する数多くの著書がある弁護士のケント・ギルバートさんは、国民の意識が最も大切と話す。


「前述のNHKの世論調査でも示されたように、国民の多くは女系天皇の意味もあまり知りません。しかし、もし女性・女系天皇が実現した時、よく意味も知らないまま天皇になられた愛子さまを、本当に国民が尊敬できるでしょうか。根底の部分で、国民にとっての天皇の存在が問われている時だと思います」


 辛酸さんはこんな期待を込める。


「愛子さまが天皇になられたら、間違いなく現代に生きる女性の勇気や自信につながると思います。2019年12月に発表された男女格差を示す『ジェンダーギャップ指数2019』では、日本は121位と過去最低でした。日本はまだまだ男尊女卑の国なんですね。でも、もし愛子さまが天皇になられたら、多くの日本人女性の心の支えになるのではないでしょうか」


 伝統と革新の狭間で綱引きする女性・女系天皇容認問題──この議論の行方が、今後の日本人女性に大きな影響を与えることは必至だ。


※女性セブン2020年1月16・23日号

NEWSポストセブン

「女系天皇」をもっと詳しく

「女系天皇」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ