市川右團次が襲名の際、市川海老蔵からかけられた「忘れられない言葉」

1月16日(木)12時0分 週刊女性PRIME

2017年の右團次襲名から使っていいるという楽屋の暖簾の前で。息子の右近くんが遊びに来ることもあるそうだが、「今日は家で宿題に苦戦してるんじゃないかな(笑)」 撮影/近藤陽介

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「先日、うちの倅(せがれ)のインタビューを載せていただいて。すぐに買いに行きましたよ!」

 そう楽屋で明るく出迎えてくれたのは、歌舞伎俳優・市川右團次。

 近年は『陸王』などドラマや歌舞伎以外の舞台、バラエティー番組への出演も話題となり、さらにはオペラの演出を手がけるなど活躍の幅を広げている。

秋元康演出の新作に出演



 忙しい中での年末年始はどう過ごしていたのか聞いてみると、

「大みそかまでお稽古で。元日はお休みですが、朝から先輩方のところへ10数軒、ご挨拶に回るんです。そして2日はまたお稽古で、翌日はもう初日。お正月だからといって、のんびりはしていられませんね(笑)」

 3日から新橋演舞場で始まった『初春歌舞伎公演』。毎年、市川海老蔵など豪華な顔ぶれがそろう、1年の幕開けを飾る恒例の公演だ。十三代目市川團十郎白猿襲名を前に“海老蔵”としては最後となる正月の歌舞伎ということで、今年は一段と大きな盛り上がりを見せている。

「そんな記念すべき公演で、市川家の一員としてご一緒させていただけるわけですから、すごく幸せです」

 と本公演への思いを語った右團次。中でも注目を集めているのが、新作歌舞伎NINJAKABUKI『雪蛍恋乃滝』。なんと、あの秋元康が初めて歌舞伎の作・演出を!



「かなり前にラジオで共演させていただいて以来で、まさかこういう形でまたご一緒させていただくとは思ってもいなかったので、うれしかったですね。僕ら役者が意見を出し合ったり、秋元さんにもこだわりがあったりして、台本ができあがってからも何度も修正が入ったりと、思った以上に難航しました(笑)」

“でも、そのぶん、いいものになったんじゃないかな”と笑顔。

「舞台美術や照明にはブロードウェイで活躍している方をお招きして。歌舞伎って様式性を重んじるところがあるから、あまりはずれてしまうと歌舞伎でなくなってしまうし、僕らがやる意味もなくなってしまう。だから、その“枠”の中でどこまで広げられるかなんです。これまでとはひと味違った歌舞伎を楽しんでもらえると思います」



■海老蔵の優れた“先見の明”



 前述のとおり、5月には海老蔵が十三代目市川團十郎白猿の襲名を控えている。右團次も2017年に右近から右團次を襲名したが、そのときに大きく関わっていたのが実は海老蔵だった。

「最初に“市川宗家に市川右團次という名前があります”とお話を持ってきてくださったのが海老蔵さんでした。最終的に師匠(二代目市川猿翁)に許しをいただいたとき、海老蔵さんは自分のことのように喜んでくださいましたね」

 そのときかけられた海老蔵からの言葉が忘れられないと話す。



「一刻も早く右團次になって、そして一刻も早くそのお名前をタケルくん(右團次の長男で現・右近・9歳)に継がせてください、と。

 それはどういうことかというと、(海老蔵の長男である)勸玄くんが大人になったときに、“右團次がいる”ということまで考えているということ。海老蔵さんは自分たちの時代だけでなく、将来のビジョンまでしっかり見据えてらっしゃる。市川家の発展=歌舞伎の発展にもつながるわけですから」

 その言葉もあり、“いずれは倅に名前を継いでもらえたら”と右團次。その右近くんは3歳くらいから役者になりたいと口にするようになったとか。

「親としては、安心しましたよ(笑)。やっぱりお稽古は大変ですし、好きじゃないとできない。でも幸いにもうちの倅はとても歌舞伎が好きで、お稽古も率先してやりたがる。ありがたい限りです」



■2020年は海外からも注目



 最近では、ブログで右近くんとの仲睦まじい親子ショットが話題に。

「でも、稽古中はもちろん師弟関係にあるので、厳しくもしますよ。“パパは、できたことができなくなることがいちばん嫌だからね”って伝えて(笑)。もちろん、よくできたときはちゃんと褒めます。彼が演じることでお客様に喜んでいただければ、結果、彼の喜びにもつながる。そこはちゃんと理解してもらって、祈る思いで厳しくしていますね」

 今年はオリンピックイヤーということで、歌舞伎にも世界から注目が集まるのでは?

「海外のお客様に歌舞伎を紹介する機会になるので、海外に向けての発信もあると思います。日本中が盛り上がる1年であり、團十郎白猿襲名という市川家にとって、歌舞伎界にとっても大きな1年。微力ながらサポートさせていただいて、心新たに2020年という1年を過ごせたらと思います」

 長男・右近くんの『ノーサイド・ゲーム』出演が話題に!



「もちろん、見てました! 毎週シャンパンをあけて(笑)。ドラマと歌舞伎では、声の出し方もお芝居の仕方も全然違うので、ドラマ終わりの歌舞伎の稽古では、彼の演技は少しドラマ寄りになっていましたね。

 でも、それがダメというのではなく、ひとつの学びになっていればいいな、と。僕も初めてドラマに出たときは、歌舞伎と同じ声の大きさでしゃべって、音声さんに“なんじゃ、この大きな声は!”って怒られたのを思い出しました(笑)」


秋元康が手がける歌舞伎にも挑戦

 令和2年1月25日まで。新橋演舞場『初春歌舞伎公演』 十三代目市川團十郎白猿襲名を前に、海老蔵として最後となる正月歌舞伎。古典作品はもちろん、秋元康が作・演出を手がけた新作歌舞伎 NINJA KABUKI『雪蛍恋乃滝』も話題。夜の部では海老蔵と市川ぼたん、堀越勸玄との親子共演も。右團次は『金閣寺』『雪蛍恋乃滝』『め組の喧嘩』に出演

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