雪降る景色にマッチする5曲
2022年1月17日(月)18時0分 OKMusic
みなさま、明けましておめでとうございます。2022年1月も半ばに差し掛かり、ニュースでは各地の雪景色が数多く流れてきます。我が実家の九州でも東北地方には及ばないものの、雪がちらちらと降る日もあり、一気に寒さが本格化してきた様子です。ということで、今回はこの季節ならではと言える雪にマッチする楽曲を選んでみました。曲名に“雪”“Snow”とそのまま入っている曲をあえて選んだつもりです。これを機に、あなたにとってのウィンターソングを考えてみるのもいいのではないでしょうか。
「snow white」('08)/MONGOL800
昨年12月に久しぶりにワンマン公演(中野サンプラザホール)を行なったMONGOL800。その日は普段なかなか聴くことができないレア曲を連発した。季節柄も踏まえて、2ndシングル「special thanks!!」(08年発表)収録のこの曲をプレイしてくれたのだ。MVはサンタクロース扮するメンバー3人がバイクに乗った映像。曲調はカントリーちっくのノリの良さをアピールし、ほのぼのとした明るさを運んでくれる楽曲だ。とにかく、口ずさみたくなる歌メロの良さは相変わらず素晴らしい。
「初雪」('04)/HY
MONGOL800に続いて、沖縄繋がりでHYの3rdアルバム『TRUNK』(04年発表)収録のこの曲を取り上げたい。バンド的には初めて雪をテーマに掲げた楽曲になった。そう、雪が降らない土地柄を反映し、いかにも冬っぽい歌詞とサウンドに仕上げている。アコギを効果的に用い、新里英之(Vo&Gu)が前半、仲宗根泉(Key&Vo)が後半のパートとツインヴォーカルをうまく使い分けており、心の芯まで温まる曲調と言っていいだろう。聴いているだけで、しんしんと降る雪景色が脳裏に浮かび上がってくる。
「Winter」('06)/ELLEGARDEN
5thアルバム『ELEVEN FIRE CRACKERS』(06年)はオリコンのウィークリーランキングで初登場1位を記録。このアルバムは「Fire Cracker」「Space Sonic」、個人的に大好きな「Salamander」と名曲揃いなのだが、その中に日本語と英語を織り交ぜた不思議な聴き心地のある楽曲がこれ。特に冬や雪に言及した歌詞内容ではないけれど、どこか陰のあるメロディーラインに胸に染み入る冬っぽい雰囲気を感じさせてくれる味わい深い曲調だ。
「SNOWBLIND」('12)/Northern19
ブラック・サバスにも「SNOWBLIND」と同名異曲があり、あちらはコカインのことを歌った楽曲ですが、こちらは正真正銘、雪にまつわる楽曲です。過去に春、夏、秋と季節縛りの音源を出していたが、この曲は冬にテーマを絞った4thシングル「WINTER,WINTER」(12年)に収録されたもの。バンド名にも表れているように、北国出身のメンバーで結成された経緯もあるのか、いわゆる冬=しっとりしたムードというより、冬=スキーやスノボなどスポートと関連付けたようなアクティヴな曲調に仕上げているところが興味深い。冬到来のワクワク感が伝わってくる爽快な一曲だ。
「Snow(Hey Oh)」('06) /Red Hot Chili Peppers
9thアルバム『STADIUM ARCADIUM』収録され、3rdシングルとしてカットされた楽曲。しかも、映画『デスノート the last name』主題歌に起用されたので、そこで耳に人も多いかもしれない。楽曲自体はミドルテンポで進み、穏やかなメロディーラインが印象的で、誰の心にもスッと入ってくる普遍性を帯びている。ファンキーなグルーブで攻め立てるロックナンバーもいいけれど、レッチリは無駄を極力削ぎ落としたシンプルなサウンドでもしっかり聴かせてくれる。アルバムも2枚組という大容量だが、彼らの作品群の中でもポップな佳曲がたくさん入っているので、ぜひチェックしてほしい。
TEXT:荒金良介
荒金良介 プロフィール:99年からフリーの音楽ライターとして執筆開始。愛読していた漫画『ジョジョの奇妙な冒険』(登場人物に洋楽アーティスト名が使用されていたため)をきっかけに、いきなりレッド・ツェッペリンの音源を全作品揃える。それからハード・ロック/ヘヴィ・メタルにどっぷり浸かり、その後は洋邦問わずラウド、ミクスチャー、パンクなど、激しめの音楽を中心に仕事をしてます。趣味は偏ってますが(笑)、わりと何でも聴きます。