【アニメレビュー】初恋の人がこんなことに……悲しい、やるせない、切ないアニメ『鬼平』第2話「本所・桜屋敷」レビュー!

1月17日(火)23時0分 おたぽる

TVアニメ『鬼平』公式サイトより

写真を拡大

 スタイリッシュすぎる最初のビジュアルがやっぱりまずかったのか、それとも若いアニメファンに時代劇は渋すぎたのか、毎週日曜26時5分〜という放送時間が遅すぎるのか……意外と面白いのに、もっといろんな意味で話題になってもいいのに、現状アニメファンの間で話題沸騰中! という具合になっていないようなので、池波正太郎の名作小説『鬼平犯科帳』(文藝春秋)を原作とした時代劇アニメ、『鬼平』(テレビ東京系ほか)第2話「本所・桜屋敷」を紹介してみる。

 主人公・平蔵が若き日を過ごした土地・本所で、服部角之助という御家人がたびたび騒ぎを起こしているという(御家人は乱暴に言うと将軍家の直の家来で、旗本の下の身分)。見回りに出た平蔵はそこで、かつて同じ剣術道場で一緒に汗を流した岸井左馬之助や彦十と再会する。その彦十から服部角之助が、呉服屋・近江屋への強盗をたくらんでいると聞きつけた平蔵は、角之助の屋敷を取り囲み一味を捕縛。するとそこには、平蔵と岸井左馬之助の初恋の人、おふさの姿があった……というのが「本所・桜屋敷」のストーリー。

 先週の第1話で「殺陣シーンが格好いい! これはアニメならではの見どころ」的なことを書いたが(記事参照)、もう一つあった。女性キャラクターが綺麗で可愛いのだ。物語冒頭、おふさが色気で通りがかった中年商人を呼び寄せるシーン、回想シーンでの花びらがうなじに舞い落ちるシーンなどは実に素晴らしかった。演じる林原めぐみ閣下も良かった(最近閣下が大人の女性、色気のある女性を演じる機会が増えてうれしい)。

 歴代のTVドラマでは、数々の有名女優が出演してきた『鬼平犯科帳』。さいとうたかをのマンガ版も、女性キャラは大体色っぽく描かれてきたが、アニメ『鬼平』の女性キャラも落ち着いたものながら、現代っぽいデザインになっており、萌え大好き! という男性ファンにも充分受け入れられるものになっていると思う。萌えられるし、実に色っぽい。

 また、せっかく身ごもったものの流産してしまい、さらに夫は急死、そして義弟にはいびられ、身を持ち崩し、悪人の道に落ちてしまい——というおふさの悲惨な身の上と、平蔵&左馬之助の心情を考えると実に辛いストーリーに、ネット上のアニメファンからの感想も、しんみりとした意見が多かったようだ。

『鬼平犯科帳』の主要女性キャラクターには、平蔵の妻・久栄や、まだ本編には登場していないが公式サイトにはいるおまさにしても、順風満帆、幸せばかりの人生を送ってきたわけではなく、それなりに悲しい過去を抱えているキャラクターが多い。ただ、公式サイトで表示されている第三話以降のタイトルを見ると、切ないエピソードも多いが、後味が楽しいエピソード(原作準拠なら)もあるので、楽しみにしたいところ。

 また、原作『鬼平犯科帳』ファンが楽しみにしていた料理カットも、回想シーンながらようやく登場! 1カットのみであったが、「五鉄」の鍋が実に美味そうに描かれていたのがうれしかった。池波正太郎の小説が原作のドラマ『剣客商売』などに登場してくる料理は、池波正太郎が愛した料理人で、銀座の「てんぷら近藤」の店主・近藤文夫が監修し、その手で実際に作られていたとか。どおりで美味そうだったはずだが、アニメでももっと江戸の小粋な料理を登場させて、もっと飯テロを敢行してほしい。

 ちなみに、ファンが多い『鬼平犯科帳』だけあって「五鉄」の名前を冠したお店や、その料理を再現したお店が数軒あるし、池波正太郎が「五鉄」のモデルとしたとされる鳥料理店「玉ひで」(創業宝暦十年/1760年の老舗で親子丼発祥の店としても有名)が、現在も元気に営業中なので、興味がある人はググってみよう。

おたぽる

この記事が気に入ったらいいね!しよう

アニメをもっと詳しく

BIGLOBE
トップへ