SMAP謝罪会見の悲壮感、芸能界の闇。もはや昨日までのSMAPではない

1月19日(火)3時30分 messy

 18日の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で、解散・独立騒動の渦中にいるSMAPメンバー五人が生放送出演し、「お騒がせして申し訳なかった」と謝罪の言葉を述べ頭を下げた。

 事前に、放送予定を一部生放送に変更しメンバーが騒動について話をすると告知しただけあり、世間から大きな注目が集まった。スーツ姿で登場した5人の謝罪シーンが放映されると、Twitterはサーバが落ちるほどアクセスが殺到。そしてその投稿の多くが、SMAPの惨状を嘆き、ジャニーズ事務所の闇に戦くものだった。「あんなに死んだような表情のSMAPを初めて見た」「SMAPがかわいそう」「言わされてる感が半端ない」……。

 木村拓哉(43)をセンターに、横一列に並んだ5人。口火を切ったのもリーダーであるはずの中居ではなく木村で、「先週からわれわれSMAPのことで世間をお騒がせしました。そして、たくさんの方々にたくさんのご心配とご迷惑をおかけしました。このままだとSMAPが空中分解になりかねない状態だと思い、今日は5人がしっかり顔をそろえて皆さんに報告することが何よりも大切だと思い、このような時間をいただきました」。

 次は木村の右隣に立つ稲垣吾郎(42)。「このたびは僕たちのことでお騒がせしたことを申し訳なく思っています。これからの自分たちの姿を見ていただき、応援していただけるように精いっぱい頑張っていきますのでよろしくお願いします」

 右端の香取慎吾(38)は、途中、言葉を詰まらせた。「本当にたくさんの方々に心配をかけてしまい、そして不安にさせてしまい申し訳ございませんでした。……皆様と一緒にまた今日から、いっぱい笑顔をつくっていきたいと思っています。よろしくお願いします」

 そして左端に立つ中居正広(43)は、自身の組んだ手の甲をつねりながら、「今回の件でSMAPがどれだけ皆さんに支えていただいているのかということを、あらためて強く感じました。本当に申し訳ございませんでした。これからもよろしくお願いいたします」。

 最後に、草なぎ剛(41)「皆さんの言葉で気付いたこともたくさんありました。本当に感謝しています。今回、ジャニーさんに謝る機会を木村くんがつくってくれて、今、僕らはここに立てています。5人でここに集まれたことを安心しています」。

 締めくくりの挨拶も木村で、「これから自分たちは何があっても前を見て、ただ前を見て進みたいと思います」。

 この一連の模様はまさに、木村を除く4人がジャニーズ事務所からの離脱を企て、木村だけが事務所の“恩義”を重視して残留を決め、木村が4人を説得した……というストーリーに忠実だった。その沈痛な表情からもはっきり分かるように、4人が事務所からの離脱を望み、実行に移そうとしたが、出来なかったということは事実なのだろう。特に草なぎの発言した「ジャニーさんに謝る機会を木村くんがつくってくれて」というフレーズは強烈だ。

 彼らの言葉通りならば、SMAPは解散ではなく存続。ファンの望んでいた結果でもある。それでも、ファンの目に映った彼らの姿は、悲壮感が漂っていたのではないか。言いたいことを飲み込み、「申し訳ない」としか口に出来ない悔しさがにじんでいた。



 そもそもこの騒動の発端となったのは、メンバーたちのワガママなどではない。ジャニーズ事務所内の揉め事に、タレントである彼らが巻き込まれたものだ。昨年一月の「週刊文春」(文藝春秋)誌上インタビューで、社長の姉であり副社長を務めるメリー喜多川氏が、SMAPを長くマネジメントしてきた社員である飯島三智氏を罵倒。飯島氏が25年以上勤めてきたジャニーズ事務所を退社せざるを得ない事態に追い込まれ、SMAPメンバーも彼らの意志を示したのである。「お騒がせ」したことを謝罪するのならば、メンバーではなく、事務所の役員たちが会見なり書面なりで行うべきだろう。会社内の内紛という諸々の事情を明らかにせず、タレントが勝手に軽率な行動をして世間を騒がせたことにして事態を収束させようというのだろうか。

 これまでの報道で、散々言われてきたこと。それは「ジャニーズ事務所を出たら、芸能界から干される」。今回の生放送謝罪は、半ば都市伝説のようでもあったそれが、今なおはっきりと実在することを示すものだった。大手芸能事務所の幹部から「ウチと対立して出て行ったタレントを使うな。さもなくば他の人気タレントを引き上げる」と脅されれば、各テレビ局は従うしかないようだ。しかしもはや視聴者は、「事務所への恩を忘れて独立しようなんて軽卒だもん、自業自得だよね」とは思わない。いかにジャニーズ事務所が業界内で幅をきかせているか、そして所属タレントの主張に耳を貸さないブラック企業かが生々しく伝わってしまっただけである。タレントは芸能事務所にとって商品である。しかし同時に、働く人間でもある。そのことを忘れているか、あるいは軽視し過ぎているのではないか。

 また、今までのSMAPであれば、こうした場面で仕切るのはリーダーの中居であり、最後を締めるのも中居だった。だが今回は「もっとも強く独立を望んでいた」と報じられた中居は端に追いやられ、木村がその役目を与えられた。昨日までのSMAPと今日からのSMAPは、同じものではない。ファンが望んだSMAP存続は、このような形では決してなかったはずである。そのことに気付かず、体裁だけの謝罪をさせ業界における強権を見せつけたジャニーズ事務所の在り方に、疑問を感じずにはいられない。少なくともジャニーズの切った舵は「正解」でも「最善」でもない。

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