サッカー「オフサイド廃止」の衝撃 ゴール前の攻防増える?

1月20日(金)18時21分 J-CASTニュース

サッカー界騒然の仰天提案

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「オフサイドが無くなったら、サッカーはどうなるのか」——。国際サッカー連盟(FIFA)の技術部門責任者がドイツ紙に語った「オフサイド廃止案」に、世界中から激しいブーイングが飛んでいる。

「ゴミ同然の提案だ」。フランスのスタッド・レンヌFCを率いるクリスティアン・グルキュフ監督(61)は、今回のオフサイド廃止案をこう評したという。現場の指揮官がここまで酷評する改革案が仮に実現した場合、いったい何が起こるのだろうか。



オフサイド廃止を含む「10の新ルール案」




サッカー界を激震させたオフサイド廃止案は、元オランダ代表フォワード(FW)でFIFA技術部門トップのマルコ・ファンバステン氏が、ドイツのタブロイド紙「ビルト」のインタビューで語ったものだ。



2017年1月18日(現地時間)公開のビルト電子版記事では、ファンバステン氏が提唱したオフサイド廃止を含む「10の新ルール案」が紹介された。延長戦・PK戦の廃止など革新的な試案が出た中で、激しい議論を呼ぶことになったのが「オフサイド廃止案」だった。



ビルト記事によれば、インタビューの中でファンバステン氏は、



「オフサイドが無くなったら、サッカーはどうなるのか。非常に興味がある。反対する人は多いだろうが、今のサッカーはもう、9人や10人のディフェンダーがゴール前で守っていて、まるでハンドボールのようだ」


などと提案。「フィールドホッケーではすでにオフサイドが廃止されているし、問題ないだろう」とも話したという。



FIFA随一の改革派とも呼ばれるファンバステン氏の提案は、世界中のサッカー関係者・ファンの猛烈な反発を呼ぶことになった。ツイッターには、各国から「バカじゃないの?」「絶対に無くさないで」といった不満の声が相次いでいる。



さらに、フランスのスポーツ紙「レキップ」が現地19日に公開した電子版記事によれば、35年の指導者歴を誇るクリスティアン・グルキュフ氏も、今回の提案について、



「これまで読んだこともないゴミ同然の提案だ。計り知れないほど最悪だよ。村同士で対決し、選手が死に至るまでプレーしていた時代に逆戻りしてしまう」


とコメント。「オフサイドが無くなれば、チームプレーという概念が消え去ってしまう」とも言及したという。



また、複数の海外メディアの報道によれば、名門クラブ・アーセナルFCのアーセン・ベンゲル監督は、今回の改革案を評価しつつも、オフサイド廃止については「興味深いものではない」と一蹴したという。




「サッカーが別の競技になる」



もし、ファンバステン氏が提唱した「オフサイド廃止案」が仮に実現した場合、私たちの知るサッカーはどうなってしまうのだろうか。サッカージャーナリストで審判とコーチのライセンスを持つ石井紘人氏は、1月20日のJ-CASTニュースの取材に、



「仮にオフサイドが無くなったとすれば、サッカーの質がこれまでとは全て変わってしまう。別の競技になるといっても、過言ではないでしょう」


と話す。



オフサイドが廃止されると、オフェンスの選手がプレーできるエリアにルール上の制限がなくなる。そのため、石井氏は、



「プレーする選手の人数を増やさないと、ゲームが成立しなくなるという可能性も十分考えられます。つまりは、サッカーが12対12のスポーツになる可能性もあるということです」


と分析する。



そのほか、このルール変更がチームの戦術にどのように影響するかについては、



「相手のゴール前に選手を置き、自陣からキーパーが直接ボールをそこに蹴り込み、ゴールを狙う。おそらく、こうした戦術を採用するチームばかりになるのではないでしょうか」


とも指摘した。実際、オフサイドのルールが無い「7人制サッカー」では、こうした戦術が一般的なのだという。



また、オフサイドが無くなることで「ゴール前の攻防が増え、とくにFWやGKにとっては活躍の機会が増える」として、



「本当に、FW出身のファンバステン氏ならではの考え方ですよね...(笑)」


とも漏らしていた。

J-CASTニュース

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