【アクの強い個性派が続々と!】懐かしいオジサン俳優大集合:70年代篇

1月19日(日)6時0分 海外ドラマboard

昭和の海外ドラマで活躍した中年のオジサン・スターたちを振り返るシリーズ。第2弾はアクの強いクセモノ俳優が人気を博した’70年代篇です!

<ピーター・フォーク(1927〜2011)>

COLUMBO -- Pictured: Peter Falk as Lt. Columbo (Photo by NBCU Photo Bank/NBCUniversal via Getty Images via Getty Images)

 もはや余計な説明をする必要もありませんね。ピーター・フォークと言えば刑事コロンボ、刑事コロンボと言えばピーター・フォーク。もともとは映画界の名脇役俳優で、アカデミー助演男優賞候補になったギャング映画『殺人会社』(’60)では冷酷な殺し屋、イタリア映画『明日よ、さらば』(’68)では狂犬のようなマフィアを演じて強い印象を残していました。その傍らでテレビドラマにも出演。初めての主演作となったシリーズ『The Trials of O’Brien』(’65〜’66)では敏腕弁護士を演じ、同作は『泥棒がいっぱい』(’66)として映画化もされました。

 そんな彼にとって一世一代の代表作となったのが、’68年にスタートした『刑事コロンボ』。当初、第1話の「殺人処方箋」は1回限りのテレビ映画として制作されましたが、その後テレビ局NBCはシリーズ化を企画し、’71年に第2話「死者の身代金」をパイロット版として放送。これが評判だったため、その年の9月から「NBCミステリー・ムービー」枠(日本で言うところの2時間サスペンス)のレギュラー・シリーズとして放送が始まったわけです。ヨレヨレのコートにくしゃくしゃの頭、見るからに冴えないルックスで周囲を油断させ、鋭い観察力と洞察力で犯人を追い詰めていくコロンボの名推理は、世界中の視聴者を魅了しました。’78年にいったんシリーズは終了するものの、’89年に『新・刑事コロンボ』として復活し、最終的に’03年まで放送されています。

若い頃のピーター・フォーク

SEP 26 1968 Falk, Peter Credit: Denver Post (Denver Post via Getty Images)

<デニス・ウィーヴァー(1924〜2006)>

Unspecified - 1973: Dennis Weaver appearing in the Walt Disney Television via Getty Images tv movie 'Female Artillery'. (Photo by Walt Disney Television via Getty Images)

 『刑事コロンボ』と同じ放送枠「NBCミステリー・ムービー」のレギュラー・シリーズとして、全米で人気を博した刑事ドラマ『警部マクロード』(’70〜’77)で、ニューメキシコの田舎から大都会へやって来たカウボーイハットの保安官補サム・マクロードを演じたデニス・ウィーヴァー。スティーブン・スピルバーグ監督の出世作『激突!』(’71)の主演俳優として記憶している映画ファンも少なくないかもしれません。

 日本でも大人気だった西部劇ドラマ『ガンスモーク』(’52〜’61)で注目され、同作でエミー賞の助演男優賞を獲得。映画でも活躍するようになりますが、どちらかというと線が細いこともあってか、なかなか代表作に恵まれませんでした。そこへ舞い込んだのがサム・マクロード役。中年にさしかかって渋みを増し、いい具合に枯れた味わいを醸し出したデニスは、西部開拓時代から現代へ迷い込んだような昔気質のクールな保安官にぴったり。これが最大の当たり役となり、後にテレビ映画『帰ってきた警部マクロード』(’89)にも主演しています。

『ガンスモーク』で注目されたころのデニス

American actor Dennis Weaver (1924 - 2006) smiles for a publicity portrait after getting the role of 'Chester Goode' on the television Western series 'Gunsmoke,' May 13, 1955. (Photo by CBS Photo Archive/Getty Images)

<ロック・ハドソン(1925〜1985)>

MAY 25 1976, MAY 28 1976; Rock Hudson-Star of Films, TV, Stage-Takes Issue With "Image"; With the sensibility of fine dramatic actor and a comic sense Hudson discusses his past and present.; (Photo By Ernie Leyba/The Denver Post via Getty Images)

 ご存じ、’50〜’60年代のハリウッドを代表する二枚目スター、ロック・ハドソン。巨匠ダグラス・サークと組んだ『心のともしび』(’54)や『天はすべてを許し給う』(’55)、『風と共に散る』(’56)など一連のメロドラマでブレイクし、ジェームズ・ディーンやエリザベス・テイラーと共演した『ジャイアンツ』(’56)ではアカデミー主演男優賞にもノミネート。さらに、『夜を楽しく』(’59)や『恋人よ帰れ』(’61)など、ドリス・デイとコンビを組んだロマンティック・コメディの数々も大ヒットしました。当時は日本でも大変な人気を博し、筆者の母親も若い頃は熱狂的なファンだったそうです(笑)。

 しかし、’60年代末になると人気も急落。そこでテレビに活路を求めた彼が初めて主演したシリーズが、『刑事コロンボ』や『警部マクロード』と同じ「NBCミステリー・ムービー」枠で放送された犯罪ドラマ『署長マクミラン』(’71〜’77)でした。ロック・ハドソンが演じたのは、弁護士からサンフランシスコ市警の署長に抜擢されたスチュワート・マクミラン。ダンディで甘いマスクのマクミランが、推理好きな素人探偵の妻サリー(スーザン・セイント・ジェームズ)と組んで難事件を解決していくというお話で、ユーモアたっぷりのお洒落なタッチが大評判となりました。以降、テレビ界で人気の復活した彼は、’85年にAIDSのため亡くなるまで数多くのドラマやミニシリーズ、テレビ映画に出演しました。

二枚目スターとして全盛期のロック・ハドソン

"The American actor Rock Hudson, pseudonym of Roy Harold Scherer Jr, leaning on a chair in a scene of the movie Back to God's Country by Joseph Pevney. USA, 1953. (Photo by Mondadori via Getty Images)"

<テリー・サヴァラス(1922〜1994)>

American actor Telly Savalas (1922 - 1994) (born Aristotelis Savalas) speaks on a pay telephone in an epsiode of the television crime drama series 'Kojak,' in which he plays teh titular character, 1970s. (Photo by CBS Photo Archive/Getty Images)

 ピーター・フォークの『刑事コロンボ』と並んで、’70年代の海外ドラマを代表する人気刑事ドラマ『刑事コジャック』(’73〜’78)。テリー・サヴァラス演じるニューヨーク市警の鬼警部コジャックは、ツルツルのスキンヘッドに厳ついマスク、いつもサングラスを愛用し、タバコの代わりに棒付きキャンディをくわえているという、あまりにも強烈過ぎるキャラクターで世界中の視聴者に愛されました。日本では声優・森山周一郎の吹替でも親しまれましたよね。

 そんなテリー・サヴァラスもまた、ピーター・フォークと同じように映画界の個性的な名脇役でした。アカデミー助演男優賞候補になった『終身犯』(’62)で注目され、『バルジ大作戦』(’65)や『特攻大作戦』(’67)などの戦争映画で活躍。この頃から既に頭はツルッツルでした(初期作品では辛うじて後頭部に頭髪あり)。『女王陛下の007』(’69)ではジェームズ・ボンドの宿敵プロフェルドを怪演。ハリウッドのみならずヨーロッパ映画でも引っ張りだこになります。そんな折、『刑事コロンボ』に対抗する刑事ドラマを模索していたテレビ局CBSに抜擢されて主演したのが『刑事コジャック』。これで名実ともにトップスターとなったテリーは、歌手としてもシングル「イフ」が’75年に全英チャート1位の大ヒットを記録しています。番組終了後も映画とテレビの両方で活躍し、’80年代には通算7本のテレビ映画版『刑事コジャック』にも主演しました。

'80年代にもテレビ映画でコジャックを演じたテリー・サヴァラス

UNITED STATES - NOVEMBER 25: Walt Disney Television via Getty Images MYSTERY MOVIE - "Kojak" - 11/89, Years after his CBS police series "Kojak" ended, Telly Savalas returned as the, lollypop-loving Inspector Theo Kojak for the "Walt Disney Television via Getty Images Mystery Movie"., (Photo by Walt Disney Television via Getty Images Photo Archives/Walt Disney Television via Getty Images)

<ウィリアム・コンラッド(1920〜1994)>

Low-angle promotional portriat of American actor William Conrad (1920 - 1994) (born William Cann), in costume as Frank Cannon, for the television show 'Cannon,' April 6, 1971. (Photo by CBS Photo Archive/Getty Images)

 『刑事コジャック』に負けず劣らずの強烈なコワモテぶりで人気を博した『刑事キャノン』(’71〜’76)。ウィリアム・コンラッド演じるキャノンは、厳密にいうと刑事ではなくて“元刑事”の私立探偵でした。最高クラスのギャラを取る私立探偵のキャノンは、豪邸暮らしでリンカーン・コンチネンタルを乗り回し、贅沢な美食を愛するあまり肥満体系になってしまったという中年オジサン。日本ではそれほどブレイクしなかったものの、アメリカではノベライズ本シリーズが出版されるほどの人気を博しました。

 もともとはラジオ・ドラマの声優だったウィリアム・コンラッド。フィルムノワールの名作『殺人者』(’46)の殺し屋やパニック映画『黒い絨毯』(’54)の役人などを演じるものの芽が出ず、プロデューサーに転向してテレビドラマ『サンセット77』(‘58〜’61)や映画『宇宙大征服』(’68)を大ヒットさせます。また、ドラマ『逃亡者』(’63〜’67)のナレーターや、映画『ギロチンの二人』(’64)の監督としても活躍。’70年代に入って久しぶりに俳優復帰し、初めて主演した作品が『刑事キャノン』だったわけです。その後、テレビ映画『帰ってきた名探偵フランク・キャノン』(’80)でも再びキャノン役を演じ、晩年はL.A。の鬼検察官を演じたドラマ『Jake and the Fatman』(’87〜’92・日本未放送)にも主演しています。

晩年のウィリアム・コンラッド

HOTEL - "Shadows of Doubt" - Airdate: January 8, 1986. (Photo by Walt Disney Television via Getty Images Photo Archives/Walt Disney Television via Getty Images)WILLIAM CONRAD

ジェームズ・ガーナー(1928〜2014)>

THE ROCKFORD FILES -- Pictured: James Garner as Jim Rockford -- (Photo by: Fred Sabine/NBCU Photo Bank/NBCUniversal via Getty Images via Getty Images)

 映画とテレビの両方で活躍した大スター、ジェームズ・ガーナー。粋でお洒落な凄腕ガンマンを演じたテレビの西部劇ドラマ『マーベリック』(’57〜’62)で一躍大ブレイクし、スティーヴ・マックイーンとダブル主演した戦争映画『大脱走』(’62)で映画界でもトップスターとなりました。ジュリー・アンドリュース共演の『卑怯者の勲章』(’64)やトップ・レーサーを演じたカーレース映画『グラン・プリ』(’66)、名探偵フィリップ・マーロウに扮した『かわいい女』(’70)など数々の名作映画に主演。やがて人気も下り坂になってきたところ、久々の当たり役となったのがテレビの犯罪ドラマ『ロックフォードの事件メモ』(’74〜’80)でした。

 無実の罪で5年間も服役していた男ロックフォードが、出所後に私立探偵となって数々の難事件を解決するというお話。演じるガーナーのダンディで洒落た魅力と、人間ドラマに主軸を置いた味わい深いストーリーが大好評でした。これで人気の復活したガーナーは、『ビクター/ビクトリア』(’82)や『ミスター・タンク』(’84)、『エディ・マーフィのホワイトハウス狂騒曲』(’92)、『スペース・カウボーイ』(’00)、『きみに読む物語』(’04)など晩年まで数々のヒット映画に出演。その傍ら、’90年代には『ロックフォードの事件メモ』のテレビ映画版シリーズ通算8本に主演しています。

『マーベリック』でブレイクした頃のジェームズ・ガーナー

MAVERICK - Gallery - Shoot Date: August 1, 1957. (Photo by Walt Disney Television via Getty Images Photo Archives/Walt Disney Television via Getty Images)JAMES GARNER

<ジャック・クラグマン(1922〜2012)>

QUINCY M.E. -- Pictured: Jack Klugman as Dr. R. Quincy, M.E. (Photo by NBCU Photo Bank/NBCUniversal via Getty Images via Getty Images)

 『おかしなカップル』(’70〜’75)に『Dr.刑事クインシー』(’76〜’83)と、’70年代に2本の人気テレビシリーズに主演した俳優ジャック・クラグマン。もともとは、法廷映画の大傑作『十二人の怒れる男』(’57)で演じたスラム街育ちの陪審員5番や、ノワールタッチの犯罪映画『刑事』(’68)のフランク・シナトラ演じる刑事の相棒などで知られる名脇役でした。その一方で、キャリアの初期から数えきれないほどのテレビドラマにゲスト出演。顔は知っているけど名前はよく分からないタイプの万年バイプレイヤーだったわけです。

 そんな彼が50歳を目前にして初主演したのが、ジャック・レモンとウォルター・マッソー主演の同名映画をリメイクしたテレビシリーズ『おかしなカップル』。ひょんなことからルームシェアすることになったバツイチ中年男2人の同居生活をコミカルに描いた作品で、ジャックは映画版でウォルター・マッソーの演じたスポーツ記者オスカー役に起用されました。これでエミー賞のコメディ部門主演男優賞を2度も獲得した彼は、続く単独主演作『Dr.刑事クインシー』ではロス市警の熱血検死官クインシーを演じ、こちらも幅広い視聴者に愛されました。

晩年のジャック・クラグマン

NEW YORK - OCTOBER 21: Jack Klugman attends the opening night of "Lombardi" on Broadway at the Circle in the Square Theatre on October 21, 2010 in New York City. (Photo by Michael N. Todaro/Getty Images)

<ラルフ・ウェイト(1928〜2014)>

LOS ANGELES - JANUARY 1: Michael Learned (as Olivia Walton), Ralph Waite (as John Walton) in THE WALTONS. January 1, 1974. (Photo by CBS via Getty Images)

 日本では『NCIS〜ネイビー犯罪捜査班』(’03〜)の主人公ギブス(マーク・ハーモン)の父親役としてお馴染みのラルフ・ウェイトですが、アメリカでは’70年代を代表するファミリー・ドラマ『わが家は11人』(’72〜’81)のお父さん役で愛されたテレビ界の名優です。世界大恐慌に見舞われた’30年代から、第2次世界大戦へ突入する’40年代までの激動する時代を背景に、バージニア州の山奥に暮らす11人の大家族、ウォルトン家の仲睦まじくも賑やかな日常を描いた作品。残念ながら日本では3ヶ月ほどで打ち切られましたが、アメリカ人の郷愁を誘うようなストーリーは全米の視聴者から熱烈に支持され、エミー賞では作品賞を筆頭に合計12部門を獲得。番組終了後も6本のテレビ映画が製作され、アメリカの国民的ドラマとなりました。

 そんなウォルトン家の大黒柱を演じて親しまれたラルフ・ウェイトは、もともと『暴力脱獄』(’67)や『ファイブ・イージー・ピーセス』(’70)、『チャトズ・ランド』(’72)などの映画に出演し、主に憎まれ役を演じていた地味なバイプレイヤー。日本で知られるようになったのは、ケヴィン・コスナーの父親を演じた『ボディガード』(’92)辺りからでしょうか。『クリフハンガー』(‘92)ではスタローンの仲間のパイロット役として顔を出していました。また、ドラマ『BONES』(’05〜’17)では、ブース捜査官の祖父役として計3話にゲスト出演しています。

晩年は『NCIS〜ネイビー犯罪捜査班』でギブスの父親を演じたラルフ・ウェイト

LOS ANGELES - AUGUST 28:'œNamesake' -- A petty officer is gunned down in a billionaire'™s Ferrari and the investigation leads the NCIS team to discover a link to a man Gibbs was named after, on NCIS, Tuesday, Oct. 30 (8:00-9:00 PM, ET/PT) on the CBS Television Network. Ralph Waite (pictured) returns to guest star in his role as Gibbs'™ father, Jackson Gibbs (Photo by Cliff Lipson/CBS via Getty Images) *** Local Caption)

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