タレントと芸人のコラボ増加 好感度UPの起爆剤、番宣に有効

1月21日(日)7時0分 NEWSポストセブン

タレントとのコラボが多いブルゾンちえみ

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 昨年大みそかに放送された『絶対笑っていけない』シリーズ最新作『アメリカンポリス24時!』(日本テレビ系)。ダウンタウンらを襲う笑いの刺客の中で意外な配役だったのが滝藤賢一だ。ドラマ・映画で知られる名脇役が、ますだおかだ岡田圭右のネタを完全再現。本人ともコラボし、爆笑の渦に巻き込んでいた。さらに6日に放送された、未公開シーンを集めた『完全版SP』(同系)では、ベテラン俳優・西岡徳馬が、歌のお兄さんをイメージした格好のピン芸人「GO!皆川(みながわ)」のモノマネを本人と“共演”していた。


 最近、芸人のネタをタレントや俳優が積極的に演じたり、芸人本人とコラボする場面を多く見かける。“見る側”と“演じる側”が明確に別れていたお笑いの世界に何が起きているのだろうか。その周辺を探った。


 滝藤がこの時演じていたのは、岡田による「ハッピーボーイ」というキャラ。星条旗をモチーフにしたタキシードとハットをかぶり、ハイテンションなギャグを繰り出すという持ちネタで、これまでも『スパイ24時』や『地球防衛軍24時』『科学博士24時』といったシリーズに登場している。


 それを今回滝藤が、「ウ〜〜〜ワォ! 出た! ウェルカムトゥハッピーボーイ! 来ました!」など全力で熱演。同じ衣装の岡田本人から「“ど”バラエティー大丈夫?」と聞かれると「事務所の反対押し切って、俳優生命大やけど!」と自虐まじりにテンポよく返答。それに対し岡田が「私のスベりで冷やしましょ!」と返し、息の合った掛け合いを見せていた。

 

◆番宣にも有効な「ブルゾンちえみwithB」の一言ネタ


 芸人とタレントによるコラボで最近多いのがブルゾンちえみwithBだ。両脇にいるwithBことブリリアンの2人が「スカイ」「オーシャン」などとそれぞれ一言ずつ言った後、ブルゾンが「ブルゾンちえみ」と放ち、「withB!」という最後のフレーズで3人とも軽く決めポーズをつけるという単純なものだが、多くの番組で即席の新ユニットが誕生した。


 その中で特徴的なのが、番宣のためにやってきた俳優にもその場で挑戦してもらうというものだった。木村多江はドラマ『ブラック・リベンジ』(日本テレビ系)のPRに「ブルゾン多江withB」として登場し、喝采を浴びた。また菅田将暉は主演映画『火花』の宣伝のためwithB側に回り、多くのネットニュースで紹介された。


 ブルゾンちえみ本人はかつて、この男性2人、女性1人がネタを言うスタイルについて「良いパッケージを考えた」と回顧していたことがある。確かにブルゾン役となるタレントは、事前の練習もそれほど要らない。真ん中にいれさえすれば、両脇のブリリアンがその人のプロフィールやプライベートを織り込むだけで成立する。手軽に盛り上げることができるカロリーの低さ、最後にポーズを決めて場が締まるところは、「使いまわせる」点で完成度は高い。


◆誰でもできるフォーマットが完成されている


 もう1組、2017年のお笑い界を沸かせたのが『キングオブコント2017』(TBS系)でブレークしたカップルコンビ・にゃんこスター。「ワイモバイル」のCMでは、斎藤工・出川哲朗・桐谷美玲と共演。斎藤はスーパー3助に衣装から声までなりきり、また出川と桐谷は、アンゴラ村長とスーパー3助本人とともにリズム縄跳びを再現している。

 

『ネプ&ローラの爆笑まとめ!2017ネタ祭り』(TBS系)では、ヘソ出しルックのローラが抜群のプロポーションでリズム縄跳びを披露していた。これも、肝心なところで縄跳びをせず、口をとがらせて踊るという、誰でもできるという簡単なフォーマットがもたらしたものと言えるだろう。


◆芸人のネタをやることで好感度アップ


 そんな芸人のネタを俳優が挑んだり、コラボするようになった出来事といえば、一昨年の『笑ってはいけない科学博士24時!』(日本テレビ系)での斎藤工、原田龍二、先ほど挙げた西岡徳馬の熱演だろう。

 

 斎藤はサンシャイン池崎を完コピし、本家を超える絶叫ぶりで圧倒。原田もアキラ100%と禁断の裸芸でコラボ。西岡も吉本新喜劇の大人気ギャグ「乳首ドリル」を熱演。それぞれ再び脚光を浴びた理由は、ふだん演技している場面しか見られない俳優たちが、芸人のネタをやることによって親近感が湧き、好感度も上昇したからであろう。さらには彼らの活躍が、芸人のネタにタレントが挑む門戸をより開いたと言える。


◆さまざまに広がるコラボ

 

 さらにこのコラボ現象は、かつて一世を風靡した芸人のネタをもよみがえらせつつある。定期的に放送されている単発のお笑い番組『UWASAのネタ』(日本テレビ系)では、水ト麻美アナウンサーが、「なんでだろう」でおなじみのテツandトモとコラボしたり、自虐ネタを物悲しげに言う芸人ヒロシとコラボ。彼を意識した黒スーツ姿で「水トです……痩せられるほどの摂取カロリーじゃありません!」などと言い放ち、爆笑を誘っていた。


 また、芸人がネタを書き、それを俳優が演じると言う新機軸のお笑い番組『笑×演』(わらえん、テレビ朝日系)も昨年からスタートし、好評を博している。このようにさまざまに変わりゆくお笑いの方程式。今後はどんな意外なコラボが見られるのだろうか、楽しみに待ちたいところだ。(芸能ライター・飯山みつる)

NEWSポストセブン

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