石田ゆり子 ブーム続く理由はその希有な存在感

1月21日(日)7時0分 NEWSポストセブン

石田ゆり子ブームはまだまだ続く

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 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、再ブレイク後のブームが続く石田ゆり子について考察。


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 18日にスタートした木村拓哉主演の『BG 〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)初回視聴率は15.7%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)と予想通りの好発進。メ〜テレ(東海地区)や朝日放送(関西地区)など、系列局では20%の大台超えを記録したところもあり、関係者も胸を撫で下ろしていると聞く。


 同ドラマのプレミアム試写会と完成披露会見が行われたのは15日のこと。場所はテレビ朝日が誇る“箱”、『EXシアター六本木』で、木村ファン500人とマスコミが場内を埋め尽くした。


 登壇者は木村に加え、江口洋介上川隆也斎藤工、菜々緒、間宮祥太朗、石田ゆり子と、いずれも主演級の俳優たち。新春らしく今年の目標を記した書初めが公開されたり、タイトルロゴを焼印した大量のお饅頭が詰まった酒樽で鏡開きをしたり、キャノン砲で銀テープが発射されたりと、連ドラの会見とは思えないような絢爛豪華さだった。


 ちなみに、木村、上川、斉藤、菜々緒、間宮が民間警備会社の身辺警護課所属の同僚(ボディガード)で、江口は警視庁のSP役。石田は、厚生労働大臣・立原愛子なる役で、“女子アナ上がり”。特に男性有権者から圧倒的な支持を受け、トップ当選した後、女性の立場を活かす旗印のため厚労相に抜擢された。


 その経歴から蓮舫氏や丸川珠代氏の顔も浮かんでしまうが、見た目は、ふんわりした「石田ゆり子」そのものだ。


 が、そのルックスに反し、「上昇志向が強く、そのためには手段を選ばない」というのは、これまで石田が演じてきた女性像と異なるのはもちろん、石田が再ブレイクした『逃げるは恥だが役に立つ』(16年10月期・TBS系)のイメージとの違いに戸惑う視聴者も多かっただろう。


 だが、キャストの挨拶や、会見の司会進行を務めていた同局の宇賀なつみアナウンサーやテレビ誌記者からの質問、木村ファンによるアンケートから選ばれた質問に対する石田の回答は“ワールド炸裂”であった。


 まずは最初の挨拶。冒頭、「みなさん、こんにちは」と言った後、なぜか小さく笑う石田。



「石田ゆり子です。私もいま、皆さんと一緒に(会場の)2階で初めてこのドラマ(の試写)を見たんですけど、あの、ホントに…メインテーマが頭からさっきから離れず、夜も寝れないカンジです」とまた笑う。マイクには乗らなかったが共演者からツッコまれ、「え? なぁに? 夜じゃない。はい、スミマセン」とまた少女のようにクスクス笑うのだ。


 続いて役について、「あの〜私の役はですね、皆さん、ご覧になった通りなんですけど、厚生労働大臣の…立原愛子という役で」とまた笑い、「思ったより…黒い役ですね」と言ったところで、今度は場内の女性ファンから爆笑が起きた。


 恐らく、木村ファンの女性たちと石田は、ほぼ同年代。続いて「カワイイ」という声も、あちらこちらから上がった。


 石田が続ける。「でも黒いなりにも彼女には信念があって、その上がっていくために手段を選ばない強さがあり、その強さが私にとっては役を演じる拠り所でございます」と言いながら、また笑うのである。


 このコメントの締め、「ここにいらっしゃる素晴らしいキャストの皆さんと素晴らしいスタッフの皆さんと、このドラマを最後まで走り抜けて…」と、まとめようとしたとき、これまで以上に笑い出す石田。登壇キャストが全員、「どうしたの?」「何があった?」と石田の顔をのぞきこむと、「ゴメンナサイ、ちょっと長かったなぁと思って…(間を置き、気を取り直して)走り抜けたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします」。


 そんな石田に対し、「カワイイ」と声を上げた女性たちは、「この人は放っておけない」「だから男性に人気があるのか」と心から納得したと思われる。


 1月5日、『天海祐希・石田ゆり子のスナックあけぼの橋』(フジテレビ系)で、火をつけずにフライパンで調理をし始め、かなり経ってからそれに気づいた石田に対しても同番組の共演者たちは同様の反応だったのである。特に女性の分析には厳しい友近が諦めたように「やっぱり放っておけないんや」と呟いていたのが印象的だった。


 話を『BG〜』の会見に戻そう。石田を除く登壇者が主演の木村を立てたり、木村絡みのエピソードトークを繰り広げるなか、積極的には入ってこない石田。この年代の女優なら、場数も踏んでいるだろうし、多少のサービスがあってもいいように思うが、石田がそれをやらなくても、共演者はもちろん、観客も許している。



 口数が少ないからといって、機嫌が悪いわけでもなく、人の話に耳を傾けていないわけではない。前述のようにクスクス笑ったり、終始笑みを浮かべているのだから。必要以上のことは喋らないのである。


 だが、件の「今年の目標」の書初めで、もっとも笑いをとったのは石田ゆり子だった。また照れ笑いをしながら、「鍛」の一文字を記した石田。そのココロは「護る(守る)というのを、意志を貫く、目標を守るという意味に置き換えて、鍛錬の鍛です。私は、すごい怠け者で、ウチに居ると、だらだらだらだら…、だっらだらだっらだらする生活を送りがちなんですね…。もう年齢的にも本当にマズイなと…、カラダも心も、ちょっと、ちゃんと鍛えて、この『BG』で最後は、皆さんの側のほうに行きたい」。


 ここで場内の木村ファンから大爆笑と大拍手が起きた。石田は続けて「できたら最後はアクションをやって終わりたい。本当にそう思っていて…、アクション習いたいな…、自分の身体を鍛えたいです」と締めた。


 けっこう、それは短期間でやらなければならないと指摘した宇賀なつみアナから「もう何か始めたりは、されてるんですか?」との質問が飛んだが、案の定、首を大きく振る石田。


 木村ドラマの共演者選びは昨今難航するとの報道もあるが、ここまで木村の女性ファンたちの共感を得た石田は、最適なキャスティングだったかもしれない。


“逃げ恥”で再ブレイクして以来、CM契約社数も急増。『KIRINキリンビバレッジFIRE』では、仕事中の交通警備員、コンビニ店員らのハートに寄り添い、『パナソニックリフォーム』ではムロツヨシとの夫婦役が微笑ましい。『女性セブン』では、そのムロに心を許している石田の様子が報じられたが、独身を貫く石田に果たして春が来るのか否かも興味深い。


 さらに、『資生堂表情プロジェクト』では、樋口可南子、篠原涼子、宮沢りえ、真木よう子、杏らと共演。モード系の女優が揃うなか、コンサバな石田が一人加わったことで、ユーザー女性の安心感が違ってくるように思う。


 かつての“癒し系”タレントのようでもありながら、同年代女性の等身大のようでもある稀有な存在。再ブレイク後のブームは今年まだまだ続くと予想されるが、この「石田ゆり子ブーム」を誰よりも愉しんでいるのは、当の石田ゆり子なのではないかと『BG〜』の会見で感じた。


 そして「上昇志向が強く、そのためには手段を選ばない」厚生労働大臣という役どころは、女優・石田ゆり子の存在をさらに確実なものにするであろう。『BG〜身辺警護人〜』第2話も楽しみだ。

NEWSポストセブン

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