美人で聡明だけじゃダメ 女子アナもキャラ勝負の時代

1月22日(日)7時0分 NEWSポストセブン

キャラ立ちで引っ張りだこの川田裕美アナ(公式ブログより)

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 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、最近の女子アナ事情について考察。


 * * *

 単価や年収は置いておくとして、フリーの女性アナウンサーの中で、いまもっとも単発のテレビ出演が多いのは、元・讀賣テレビアナウンサーの川田裕美ではないだろうか。


 同局制作で全国ネットの『情報ライブ ミヤネ屋』で宮根誠司の横に立っていた彼女が30代になり、「挑戦したい」とフリーを選択したときには、同局関係者はもちろん、出入りのタレントらも「何が不満なの?」と首を傾げていたものだ。加えて「成功しないのではないか」とも言われていた。


 私もそんなふうに思っていた一人なので、彼女がここまで売れっ子になったことに心から驚いている。


 大阪出身の川田はもともとフリートークは及第点以上ながら、局アナという立場や全国ネットで、またメインは文字通り宮根誠司の『ミヤネ屋』において、自身のキャラクターを出すまでには至っていなかった。


 だが、新人時代の「冬は腋毛を剃らない」発言や、ローカル番組での芸人との絡みなどには定評があったのは事実。


 局アナ時代にはなかなか出せなかったキャラクターを、フリーになったいま、バラエティー番組で遠慮なく出せているという状態だ。


 もっとも有名なのは「スキップ」で、共演者からのリクエストにすぐ立ち上がっては、妙な構えとリズム、そして明らかにスキップではないステップでスタジオを横断する川田。


 その運動神経のなさを買われて、昨年末には『アメトーーク!年末5時間SP』(テレビ朝日系)の「運動神経悪い芸人」にも紅一点として参加している。


 いくらバラエティーの才能があるとはいえ、セント・フォース所属なだけに、座り位置は雨上がり決死隊の脇だと思われていた。つまり、番宣などで訪れる女優ゲストの位置だ。


 ネット民らからもオンエア前は「企画にがっつり参加はしないのではないか」「MC席に座るだけなのでは?」などと言われていたが、結果、川田は“ヒザ神”ことフルポン村上らと同じジャージ姿で、走り高跳び、リフティングなどに参戦。もちろん、スキップも披露してMCの雨上がり決死隊を喜ばせた。


 その前月には『めちゃイケ』(フジテレビ系)の「加藤家爆裂お父さん」コーナーに出演していた川田。同じセント・フォースに所属する神田愛花、岡副麻希、柴田阿弥との共演だった。


 そのセント・フォースについて、以前、川田が「よく私を入れてくれたと思う」と言っていたが、「美人女子アナ」にこだわる同事務所にあって、川田は確かにキャラ違いであると私も思っていた。


 が、この『めちゃイケ』の座組を見たとき、セント・フォースも“バラエティー班”“キャラクター勝負”の女子アナを増やすことに路線変更をしたのだと感じた。


 ちなみに神田愛花は、元NHKの女子アナだが、その天然キャラと、バナナマンの日村勇紀の恋人として有名。昨年末の『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で、まだ交際が続いていることを告白した彼女は、天然な中にも、ちょっと失礼なコメントで、いとうあさこや大久保佳代子らを怒らせている。バラエティーのヒナ壇には、うってつけのキャラをもった女子アナの一人なのである。


 岡副は「黒い桐谷美玲」と言われ、尋常ではない色黒のスポーツウーマンで通っている。同事務所の先輩たちと同じく『めざましテレビ』(フジテレビ系)や関連番組のレギュラーとして有名だが、最初から「他局に出てもいい」と許可されていた。つまり、セント・フォースとしてもフジテレビとしても主流派とみなされていなかったのだろう。


 結果、他局のバラエティーからも引っ張りだことなり、「2016年年間タレント番組出演本数ランキング」(二ホンモニター調べ)の「女性トップ10」で、岡副は、帯番組の『あさチャン』(TBS系)や週イチの『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ系)レギュラーの夏目三久より上位の5位にランクイン。“女子アナ”としてはトップの339本だった。


 そして柴田阿弥は、SKE48出身という異色の経歴をもつ、“女子アナ”である。アイドル時代から「マルチタレント」「リポーター」を目指していた彼女。新年からは『ウイニング競馬』(テレビ東京・BSジャパン)のMCをつとめたり、単発でバラエティー番組のヒナ壇に座ったりすることもある。


 見た目は石原さとみ似の美形ながら、やる気と若さで、やはりバラエティーから声がかかりやすい“女子アナ”となりつつある。


 実は件の『〜さんま御殿!!』には、同事務所所属の新井恵理那も出演していた。現在、『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)に出演し、“縛り”もない彼女は、得意の弓道で『炎の体育会TV』(TBS系)に出演したり、ヒナ壇番組にも出たりしているため、岡副麻紀が5位だった番組出演本数ランキングの9位に313本でランクインしている。


 だが本人は「美人」を売りにできるほどキレイだとは思っていないと言い、『〜御殿!!』で言うところの“醜女(しこめ)軍団”から総ツッコミを受けていた。


 が、その軍団に気の利いた返しや神田愛花のような天然で失礼なツッコミができるワケでもない新井。“美人女子アナ”と括られることへの限界を彼女が感じていることを理解した瞬間だった。


 思えば、日本テレビでは“ぽっちゃり”で“ぶっちゃけ”な水ト麻美アナが。フジテレビでは入社時からずっと“ボケ担当”の山崎夕貴アナがトップの人気を誇っているいま。局アナでさえ、バラエティーで通用するキャラクターを持ちうる人たちにニーズも人気も集中しているのが現状だ。


 先日、フジテレビのメイク室で会った山崎アナは「今年はもう30ですよ。これでいいんですかねぇ、私」と苦笑していた。「でも、いま、他に居ないよね」と私が言うと、「そうなんですよ、後輩にはそういうタイプが居ないので」と言い、『ノンストップ』のスタンバイ時間の頃には既に開き直った顔をしていた。


 かつての木佐彩子アナのようなタイプが確かにいまのフジには居らず、その役割がすべて山崎アナに集中しているような状態。だが、結果的に彼女の人気は急上昇していて、特番で大物芸人のアシスタントに就くのも、あの『フルタチさん』に抜擢されたのも山崎だ。


 局アナでも“キャラ女子アナ”が台頭しているのだから、フリーアナが“お澄まし”しているだけでいいワケはない。美形でキャラが強くて、バラエティー的才能に溢れる人。


 女子アナの採用やオーディションには、もはや声や滑舌の良さといったことは無関係と言えそうだ。

NEWSポストセブン

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