バルガス&レアード加入だけじゃない 「ロッテ優勝!」と言えるこれだけの理由

1月23日(水)11時0分 文春オンライン

 ロッテ、優勝や! 間違いなく私がスポーツ新聞のデスクであれば、そう叫び、新聞の見出しにしているだろう。ロッテの補強が凄い。とにかく凄いのだ。15日には寿司ボーイこと日本ハムに在籍し16年にはホームラン王となったブランドン・レアード内野手の入団を発表(日本での4年間で131本塁打の奇跡)。これにはファンも狂喜乱舞。一時は話題のツイートランキングのトップ10に「千葉ロッテマリーンズ 優勝」というワードが入ったほどだ。


史上最強打線の完成


 タイミングも良かった。この吉報が届いた日、海の向こうプエルトリコで、これまたロッテの新外国人であるケニス・バルガス内野手が参加していたウィンターリーグで満場一致のMVPに輝いたのだ。31試合に出場して打率.376、6本塁打、20打点。出塁率.517、長打率.624という驚異的な数字。バルガスが「日本でもMVP獲れるようにガンバルガス!」と言ったとか、言わなかったとか。メジャーで通算35本塁打。当たったらどこまでも飛ぶ飛距離が魅力でこの強打者の加入だけでもロッテ打線に大きな厚みを感じていただけに、加えてレアードである。「ロッテ、優勝! 独走や!」とファンが叫びたくなるのも、うなずける。



新外国人であるケニス・バルガス ©getty


 もちろん、これ以外にも好材料が出るわ出るわの宝島発見状態。まずは昨年から改修が始まっているZOZOマリンスタジアム。外野は最大4メートルせり出し、これまで日本一ホームランが入りにくかった球場が一変する。外野フェンスギリギリまで飛ばす。いわゆる惜しい当たりのスペシャリストの集まりだったマリンガン打線にとって、これほど的確な改修はない。もともとソフトバンク・柳田や西武の山川などは飛べばスタンドイン。一方のロッテは「外野フェンス手前までは飛んだけどなあ、惜しいね」というシーンが何度も見られた。それが2019年シーズン、すべてがホームラン。夢のような最強打線が誕生する。もしかすると本塁打数12球団トップに躍り出る可能性すらある。


 ちなみに、ちなみにである。18年に24本塁打を放ったロッテの誇る和製大砲・井上晴哉内野手が、もし昨年、すでに外野フェンスが最大で4メートルせり出していたら、惜しい当たりは何本、ホームランになっていたのか。私は試合をすべて見直して数えさせていただきました。厳しくジャッジして実に11本。つまり35本塁打である。当然、これで負けた試合も勝っているわけで、これだけでもだいぶ情勢が違う。これに加えて、レアード、バルガスなのだ。史上最強打線の完成と言っても過言ではないではないか!


 妄想を膨らませてみる。ではズバリ、今年のこの3人の成績は、どんなものか。小学生も分かる算数のように簡単である。3番 レアード(レフト)、打率.250、34本塁打、85打点。4番 井上(ファースト)、打率.298、38本塁打、110打点、5番 バルガス(DH)、打率.252、34本塁打、81打点。クリーンアップの前後も長打警戒のため4番へのマークも薄くなり、井上本人もプレッシャー軽減。言いことづくし。興奮して鼻血が出てきそうな猛烈な勢いを感じる。



今年のロッテは情報戦も制する


 ただ、これで終わりではないのが、今年のロッテ。戦力強化だけではなくバックアップも抜かりはない。2018年は球団史上初の黒字化に成功。推定で7億円以上の黒字を出し、経営の健全化をしたことでチーム強化に向けた様々な施策も打ち出すようになった。その象徴がチーム戦略部なるものだ。


 プロ野球界では著名なアナリスト6名、スコアラー1名を新たに雇用。情報戦も制するというのだ。アナリストの中には他球団からの移籍組も多数。楽天から2名、オリックスから1名。チーフスコアラーも楽天からの移籍組だ。いずれもチームの情報管理部門を担ってきた人材だ。ここでよくネットでコメントされているのが「Bクラスのチームからアナリストを獲っても……」というマイナス思考の声。いや、そんなことはない。少なくとも彼らは元所属チームの数字、戦略は把握しきっている。つまり丸裸である。確実に白星を重ねることが出来る。これは大きい。


 さらにソフトバンクは昨年、入閣した鳥越ヘッドコーチ、清水バッテリーコーチなど。日本ハムも今年から吉井投手コーチ、そしてレアードが加入(昨年はトレードで岡も獲得)した。彼らが持っている古巣の情報もきっと生かされるのであろう。これら生きた情報と数字がミックスすると、とんでもない化学反応が起きるのではないだろうか。まさにスーパーマリオの無敵状態。そして今回の大型補強が加わると、導き出される答えはイエス! 優勝や!



どこよりも早く勝ち負けを予想


 ああ、開幕が待ちきれない。ということでどこよりも早く勝ち負けを予想する。3月29日の開幕カードはZOZOマリンスタジアムでの楽天戦。開幕を勝利すれば3タテ間違いナシ。仮に開幕を接戦の末に落としたとしても2勝1敗は堅い。続いて西武3連戦。元々、先発投手の駒に苦しんでいるチームの裏ローテ。こちらは先発投手候補がキラ星のごとく存在する。ましてや開幕当初は投手有利の傾向があるから断然、ロッテである。うまくいけばここも3連勝。間違っても2勝1敗だ。


 続いてソフトバンク3連戦。最近の傾向として、この時期のソフトバンクはまだエンジンがかかっていない。2勝1敗が妥当であろう。千葉に戻ってオリックス。ここは言わなくても結果は分かる。最低でも2勝1敗。この後が札幌での日本ハム3連戦。この辺で一度ぐらい負け越しが妥当か。勝負の世界、そんなに甘くはない。だから、あえて1勝2敗としておこう。開幕から一回りして最悪で9勝6敗の貯金3。最高の場合は12勝3敗の貯金9である。



 最後にもう一回、言わせてもらう。「ロッテ、優勝や!」。ああ、悲願のリーグ1位での優勝だ。05年はプレーオフ(当時の呼称)で勝ってのリーグ優勝。「インチキ」と何度、他球団ファンから陰口をたたかれた事であろう。それが今年は違う。正真正銘の優勝だ。ロッテのリーグ1位での優勝は1974年、井口資仁監督の生まれた年までさかのぼらないといけない。それ以来の奇跡が今年、起ころうとしているのだ。もう涙が止まらない。皆様、途中で観戦資金が足りないという悲惨な事がないようにその他のレジャーはお控えください。一緒に歓喜の瞬間を分かち合いましょう。最後に一言。マウエ↑(チームスローガン)は4位(昨年5位)ではなく、1位の事や!


堀慶介(スポーツライター)


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(堀 慶介)

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