【ユンホ(東方神起)】ストーリーが秀逸なK-POPミュージックビデオ10選【RAIN(ピ)&JYP】

1月22日(金)23時42分 K-board

東方神起のユンホが新曲でカムバック! それに先立ちRAIN(ピ)が師匠であるJYPとコラボ! 両者に共通するのがストーリー性のある完成度の高いミュージックビデオ(MV)。そこで、90年代末から韓国音楽業界を席巻した、ドラマタイズMVの名作をご紹介。どの作品も映画を見終えたかのような完成度と満足度。

ユンホ(東方神起)ーThank U'

年齢制限のためYoutubeでのみ視聴可能

ソロとしては2枚目のミニアルバムとなる『NOIR』でカムバックした東方神起のユンホ。タイトル曲となった「Thank U」は、ネット上のディス(批判や中傷)さえも自分を成長させる糧にするという風刺の効いたリリックとリフレインが耳に残る軽快なダンスサウンド。MVはノワール映画風で、俳優イ・ジョンヒョンとのアクションバトルや、名優ファン・ジョンミンとの息詰まるロシアン・ルーレットなど見どころ満載。緊迫のドラマシーンと華麗なダンスシーンが交錯し、ユンホの歌手としての実力に加え、演技力をも見せつけるスタイリッシュな仕上がりとなっている。クエンティン・タランティーノ監督の「キル・ビル」を思い出したという人も多いが、ハリウッド映画や香港映画、韓国映画や日本映画など、各国のノワール作品の魅力を凝縮したかのような完成度の高さと映像美。暴力描写が多いことから、韓国では日本のR-18に相当する19禁の判定を受けて地上波放送不可となった。とはいえ、デビュー18年目を迎える東方神起は、ファンも多くが成人に達しているため、あまり影響はないと考えられる。尚、テレビでは問題シーンなどをカットして再編集したバージョンが使われるとのこと。

RAIN(ピ)−Switch to me (duet with JYP)

2020年の大晦日に公開され、新年早々に話題を集めたのが、歌手であり俳優でもあるRAIN(ピ)の新曲「Switch to me」。作詞作曲を手がけたのは、NiziUのプロデューサーとして知られるJYPエンターテインメント代表のJ.Y.Park(パク・ジニャン)。そもそもRAIN(ピ)は、J.Y.Parkに見出されて2002年にデビューした、TWICEやNiziUの先輩にあたる。2007年に独立したが、両者の師弟関係は事務所が変わっても続き、2PMとの共演なども実現している。今回は久しぶりのコラボとあって、J.Y.Park自身がMVにも出演。親友でもありライバルでもある2人が、美女を巡って三角関係をくり広げるというストーリー。楽曲も「今の恋人と別れて自分に乗り換えなよ!」と愛をささやくもので、90年代風のディスコサウンドにのせて、徐々にエスカレートしていく両者の争奪戦がユーモラスに描かれる。一方で挿入されるダンスシーンはキレキレで息もピッタリ! さすがのコンビネーションだが、最後にはオチまで用意され作品的にも非常におもしろい! J.Y.Parkは自身の作品ばかりかWonder GirlsからNiziUまで、自身が手がけるグループのMVにも登場し、コミカルな姿を見せてきた。今回は師弟揃って三枚目を演じているが、まさしくRAIN(ピ)がJYPのイズムの継承者であることの証しともいえる。

チョ・ソンモ−To Heaven

韓流ドラマファンには『応答せよ1997』で流れていたのを思い出す人もいるだろう。1998年にリリースされた「To Heaven」は“バラードの王子”と呼ばれたチョ・ソンモのデビュー曲。当時はビジュアル重視のK-POPアイドルが大流行した第一期にあたるが、チョ・ソンモは自身の顔は一切出さず、本物の俳優を使った映画のようなMVを製作。天国にいる彼女にあてたメッセージという曲の内容にあわせた切ないストーリーで、主演を務めるのは元祖韓流スターのイ・ビョンホン。さらにキム・ハヌルやホ・ジュノなど映画で活躍するスターが多数出演し、映像の完成度の高さと切ない歌声の相乗効果で大ヒットを記録。1集アルバムは150万枚という歴代最高のセールスとなった。以後、韓国の音楽業界ではドラマタイズMVが大流行。莫大な予算をかけてスターを起用し、北海道など海外でのロケも頻繁に行われたが、同時に「ラストシーンで誰かが死ぬ」というのがお約束になった。チョ・ソンモは「顔のない歌手」とも呼ばれたが、ベトナム戦争を再現した2002年の「アシナヨ」に出演。2005年の「Mr. Flower」には日本から大沢たかおが出演している。

イ・スヨン−GRACE

上のチョ・ソンモが“バラードの王子”と呼ばれたのと同じく“バラードの女王”と呼ばれたのが女性シンガーのイ・スヨン。1999年に「I Believe」でデビューし「そして、愛してる」や「ラララ」などヒット曲を連発。北海道で撮影されたMVなどもあるが、どれも涙なくしては観られない傑作ぞろい。そんな中で注目したいのが2006年リリースの7集タイトル曲「GRACE」。実は2004年に一度日本デビューしているが、男性俳優人気がメインの第一次韓流ブームの中で結果を残せずに撤退。帰国して再出発して発表された楽曲だが、『麗〈レイ〉〜花萌ゆる8人の皇子たち』など、時代劇から現代劇まで幅広く活躍する韓流イケメンスターのイ・ジュンギが出演している。道着姿が凛々しいイ・ジュンギだが、実は大学の熱気球同好会の資金集めのデモンストレーションで剣技を披露しているという設定。そんな彼を追って入部した高所恐怖症のヒロインと、ライバルとの三角関係が描かれる。失恋を匂わせるエンディングだが、実はMVには2パターンあり、さらに後続曲の「秘密」で謎が明らかになる。心情的にはハッピーエンドで終わって欲しいが、どちらも余韻を残す終わり方が韓国的。いずれにせよ、イ・スヨンのMVで「誰も死なない」というのが奇跡に近い。

Brown Eyes−あれから1年

Brown Eyes(ブラウンアイズ)は、2001年にデビューしたナオルとユンゴンによるR&Bデュオ。テレビ出演などをしない「仮面歌手」として活動し、代わりに公開されたこのMVが爆発的にヒット。ソウルの街中ならどこにいても必ず聞こえてくるほどに浸透し、韓国におけるR&Bブームの先駆者となった。ヒロインを巡って2人のボクサーが火花を散らす三角関係ものだが、現在は演技派俳優として名高いイ・ボムスと、同じく現在はハリウッドでも活躍する台湾俳優のチャン・チェンの競演で、『愛人がいます』などで知られるキム・ヒョンジュがヒロインを務める。ボクシングも韓国のMVで良く使われるモチーフだが、若かりし頃の2人の対決に注目。さらに後続曲の「だんだん」で物語の結末も描かれる。とにかくこの頃は悲劇で終わるのが主流。Brown Eyesはその後2002年に日韓共催サッカーワールドカップのイメージソングを日本の人気デュオCHEMISTRYと担当し国家の代表となったが、その翌年には両者の音楽性の違いから解散。しかし、R&BプロジェクトとしてナオルがBrown eyed soulを結成。さらに2006年にはガールズグループBrown eyed girlsが結成されている。日本ではダンスアイドルのイメージが強いBrown eyed girlsだが、デビュー当初はR&B路線で、本人たちが登場しないドラマタイズMVも制作されている。

K.I.S.S−女だから

K.I.S.Sは2001年にデビューした、ジニ、ミニ、ウンジという3人組のガールズグループ。日本ではほとんど知られていないが、デビュー曲「女だから(여자 이니까)」は大ヒット。グループ3人ともかわいらしいガールズアイドルだったが、あえて本人たちは出演せず、『天国の階段』のテファ役で日本でも認知度の高い俳優シン・ヒョンジュンが出演。男性カメラマンと女性美容師が恋に落ちるが、ある日美容師のヒロインが失明してしまう。手術によって視力を取り戻したものの、そのとき恋人とは消えていた。捨てられたと落ち込んでいたヒロインだが、実は彼女の手術のために彼が自分の角膜を提供していたというメロドラマの王道ストーリー。曲の内容も「愛のためなら何でも犠牲にする」というもので、韓国系アメリカ人のジニが英語版を歌ったことで英語圏でも話題となり、なんと8カ国でリメイクされたともいう世界的名曲となった。しかし、デビュー曲のヒットにも関わらず、グループの活動はわずか1年にも満たず、解散してしまう。メンバー間のケンカが原因とされていたが、15年後にメンバーのミニが「自分の恋愛問題が浮上したことが解散の原因だった」と明らかにした。まさに愛のために解散をしたということに。

BIGBANG−嘘

日本におけるK-POPブームの中核となったBIGBANGは、コロナによりカムバックが延期されているものの、現在も待望論が根強い。デビュー当初はストーリー性の高いMVを制作しており、2007年に発表された「嘘(コジンマル/거짓말)」は、韓国の音楽チャートでは7週連続1位を獲得。その年のMnet音楽賞では最優秀楽曲賞や最優秀男性グループ賞を受賞。続く「最後の挨拶(マジマクインサ/마지막 인사)」も8週連続1位となっておりどちらのMVも傑作だが、「嘘」は作詞作曲も手がけるリーダーのG-DRAGONが、よりストーリーに深く関わっているのがポイント。冒頭で逃げ回りながら電話するも警察に捕まってしまったG-DRAGON。電話の相手のヒロインは目的もなく街を徘徊し、周囲を他のメンバーが歌いながらまとわりつく。メンバーは彼女の心象の代弁者として登場しているという形で、次の「最後の挨拶」でもメンバーはストーリーには関わらない。しかし、ストーリーが進むに連れて、G-DRAGONは恋人を殺したヒロインの罪を被って警察に捕まったことが明らかになる。留置所で面会したヒロインに対してつれない態度をとり去っていく。曲の内容が「本当は好きなのに真逆な態度をとってしまう自分」を歌っているのと同様に嘘から始まった悲恋をスタイリッシュに描いている。最後にメイキングシーンではしゃいでいる姿もキュート。まさにBIGBANGをブレイクに導き、人気を不動のものとした名作。

イ・スンギ−言いにくい言葉

『華麗なる遺産』など俳優として人気の高いイ・スンギは、そもそも2004年に17歳の現役高校生シンガーとしてデビュー。年上の彼女に背伸びする「俺の女だから」がヒットしたことで“国民の弟”と呼ばれる人気を獲得。歌手、俳優だけでなくバラエティー番組でも活躍する大スターとなった。紹介するMVは2006年にリリースした2集の活動曲「言いにくい言葉」。曲の内容は別れる彼女に向けた言葉で、MVとはまったくリンクしていない。しかし、淡い初恋を描いたストーリーもかなり甘酸っぱい。地味な男子高校生が転校してきた不良女子高生に恋心を抱き、徐々に距離を縮めていく。しかし、不良仲間はそんな彼女を許さず男子高校生をリンチ。それでも男子高校生は彼女を守るために立ち上がり、最後は不良と縁を切った彼女と結ばれる。共演はイ・ジュンギの「犬とオオカミの時間」などでもヒロインを務めたナム・サンミ。実際には高校時代は生徒会長も務めたというイ・スンギが、あえてイケていない男子高校生を演じているのがポイント。内気でファッションも今ひとつという風采ながら、時々見せる男らしい態度に胸がキュンキュンし、最後に不良に詰め寄るシーンは圧巻だ。イ・スンギのMVにはドラマ仕立てのものが多いが、俳優でもあるだけにどの作品でもさすがの演技を見せる。

T-ara−Cry Cry

キュートな猫ダンスが印象的な「Bo Peep Bo Peep」や70年代風ディスコソング「Roly-Poly」などのヒットで、K-POPガールズブームの一翼を担ったT-ara。2011年に発表された「Cry Cry」は、まさに映画のようなクオリティーの高さで、16分という2010年代のMVにしてはかなりの長編。主演を『最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜』のチャ・スンウォンが演じ、メンバーのジヨンがヒロインを務める。チャ・スンウォンは過去にジヨンの父親を殺してしまい、ジヨンを引き取って育て上げ現在は仕事のパートナー。危険な任務をこなしながら絆を深めていくが、組織に捕まったところを助けに来たチャ・スンウォンが本当の仇だったと明かされるという悲劇的な内容。実は現在は人気俳優のチ・チャンウクが悪役で出演しているというお宝作品でもある。ラストにチャ・スンウォンを守るためにチ・チャンウクを撃ったものの、チャ・スンウォンも撃たれ、ジヨンも重傷を負い生死不明のままエンディング。このMVのみでも完結しているが、後続曲の「Lovey-dovey」ではその後のストーリーが展開。メンバーのキュリが主演を務め、重傷により整形手術で顔が変わったという設定。チャ・スンウォンとチ・チャンウクも再出演している。

4Tommorow−ドキドキTommorow

4Tommorowは携帯電話会社サムスンのキャンペーンのため、2009年に結成されたスペシャルユニット。KARAのスンヨン、Brown Eyed Girlsのガイン、4minuteのヒョナ、After Schoolのユイという、当時人気絶頂のガールズグループのエース級だけを揃えたというドリームチーム。このMVだけだと普通にガールズグループのライブMVのようだが、実は彼女たちひとりひとりに“夢”、“挑戦”、“叡智”、“情熱”、といったテーマごとのサイドストーリーが用意されており、様々な事情を抱えた4人の少女が、イ・ドンゴン演じるプロデューサーのもとでそれぞれの個性を発揮してステージに立つという壮大な作品となっている。歌手でもあり俳優でもあるイ・ドンゴンは、BIGBANGの「最後の挨拶」にも出演しておりドラマタイズMVの定番俳優ともいえる。なお、個々のメンバーとイ・ドンゴンのストーリーは以下のリンクからご覧ください。
ガイン
https://www.youtube.com/watch?v=MofsEpQ4Hyw&list=PL60F93B4EE4913E51&index=1
スンヨン
https://www.youtube.com/watch?v=vi8uPOb6rB0&list=PL60F93B4EE4913E51&index=2
ユイ
https://www.youtube.com/watch?v=pDolPgK0qDI&list=PL60F93B4EE4913E51&index=3
ヒョナ
https://www.youtube.com/watch?v=Q_UtG2D6sdA&list=PL60F93B4EE4913E51&index=4
イ・ドンゴン
https://www.youtube.com/watch?v=D6Um9gVYfIw&list=PL60F93B4EE4913E51&index=5

まとめ

90年代末から2000年代まで盛んに製作されてきたドラマタイズMVだが、2010年代になると激減。理由としては、1本あたりの製作費が1億円を越えることも珍しくないドラマタイズMVを、製作する予算が採れなくなったことが挙げられる。休業とカムバックをくり返すというK-POPの活動サイクルの間隔が短くなり、次々と新曲を発表する中で凝ったMVを製作している時間的余裕もなくなった。また、ダンスアイドルグループが全盛の中で、メンバーのダンススキルやフォーメーションがよりわかりやすいMVが求められたということもあるだろう。ソロシンガーでも、顔を隠すことなく積極的に表舞台に立つようになってきたということもある。そして今回、K-POPアーティストの中でもトップといえるユンホとRAIN(ピ)が、あえてドラマ仕立てのMVを発表したのは、大きな変化といえる。BTSの世界的ヒットなど、音楽面で世界進出に成功した韓国は、映画『パラサイト』のように映像作品でも注目されている。今後は映像美と音楽とパフォーマンスが融合した、新たなドラマタイズMVが生まれるかもしれない。

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