岸田文雄、野田聖子、石破茂らがポスト安倍へ動くセコい理由

1月23日(火)16時0分 NEWSポストセブン

自民党総裁選は9月(時事通信フォト)

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 国会開会直前、岸田文雄・政調会長と野田聖子・総務相、石破茂・元幹事長が“ポスト安倍”有力候補として、突然動き始めた。岸田氏は麻生太郎・副総理と会合を持ち、野田氏はフィリピンのドゥテルテ大統領と面会。さらには「推薦人を集める自信は150%ある」と総裁選出馬を公言し、石破氏は減税に言及した。いずれも安倍晋三首相が外遊の際のことであり、まさに“鬼の居ぬ間”を待っていたかのような動きである。9月の自民党総裁選までまだ時間はある。なぜこのタイミングなのか。それには“さもしい”ワケがあった──。


 3候補の“総裁選から騒ぎ”の裏には、仕掛け人がいた。岸田氏を大いに慌てさせ、安倍首相外遊中の1月15日夜に東京都内の料亭で麻生氏と会談を持つ“麻生詣で”に走らせたのは、次のようなきっかけがあった。


「安倍総理が総裁選で3選して東京五輪までやれば、次は河野太郎の時代になる」という発言である。これは菅義偉・官房長官が周辺に流した“河野待望論”とされ、新聞でも活字になった(朝日新聞1月13日付)。


 この発言によって、岸田氏は総裁選後の出馬をめぐって揺れ動く。菅氏に近い議員の見方はこうだ。


「河野待望論に浮き足立った岸田さんが麻生さんを頼ったことで、麻生・岸田両派の合併で大派閥が生まれることを警戒する安倍総理は岸田さんに決定的な不信感を抱いたはずだ。これで岸田禅譲の芽はほぼ消えたと見ていい」


“待望論”発言の意図を、この議員はこう説明する。


「安倍政権から岸田政権へと禅譲が行なわれれば、菅さんは出番がなくなる。なんとしても岸田氏への禅譲の流れを止めたい菅さんは、先ほどの発言が岸田に届くように仕向けた。それを頭から信じ切って『禅譲されるから』と安心していた岸田氏が急にそわそわし始めたということです」


 本誌『週刊ポスト』は前号で、麻生氏と菅氏が河野外相擁立で手を組む可能性を報じたが、岸田氏は、麻生氏からも“河野カード”で翻弄されている。


「河野の注目度アップで麻生派は自前の総裁候補を握った。ポスト安倍に岸田を推すか、それとも河野を立てるかは麻生さんの腹ひとつだ」(麻生派幹部)


 これまでの岸田氏は派閥合併に消極的だったが、“河野カード”が切られ、安倍首相からの禅譲路線が難しくなったことにより、総裁を目指すには否応なく麻生氏の言いなりになるしかないという状況に追い込まれている。


 一方で、野田氏が推薦枠を「150%」も集められるという自信を持っているのにも“裏”がある。実は、野田氏と菅氏は“密約”を交わしていたというのだ。安倍側近の話である。


「総理は総裁選で石破氏との一騎打ちになるのを嫌って“総裁選を盛り上げろ”と指示を出している。一騎打ちでも勝利は間違いないけれども、自分にことごとく逆らう石破さんと党員票で接戦にでもなればプライドに傷がつく。


 そこで、総理の意向を忖度した菅さんは総裁選での“石破氏封じ込め”のために野田氏を裏で支援することを決めた。総裁選で反安倍票を分散させるために、“石破とは組まない”ことを条件に野田聖子に推薦人を貸し出すつもりだ。野田が『150%』と出馬に自信を見せているのも、官邸から兵が借りられると計算しているからだ」


 野田氏は1月16日の講演で石破氏と「反安倍連合」で候補者を一本化する可能性を問われ、「ありません」と自信たっぷりに否定して見せた。これは、約束手形を頼みにしているからなのか。


 3人の総裁候補たちは麻生─菅氏の掌の上で踊らされているピエロのようにも見えてくる。


※週刊ポスト2018年2月2日号

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