クリストファー・ノーラン、次回作はワーナーを離れて製作か ─ 配給戦略に不信感、長年のパートナー関係に暗雲

1月23日(土)12時0分 THE RIVER

ダークナイト』3部作や『TENET テネット』(2020)の映画監督クリストファー・ノーランが、次回作ではワーナー・ブラザースとタッグを組まない可能性が高まっている。米The Wall Street Journalが報じた。

1998年に『フォロウィング』で長編監督デビューし、2000年製作『メメント』で注目を浴びたノーランは、ワーナー製作『インソムニア』(2002)に起用され、初めてスタジオ製作映画を手がけた。その後、『バットマン ビギンズ』(2005)に始まった『ダークナイト』3部作をはじめ、『インセプション』(2010)『インターステラー』(2014)『ダンケルク』(2017)など、ノーランが監督した全作品にワーナーは携わっている。

ところが今回の報道によると、「長年にわたりワーナー・ブラザースの主要監督だったクリストファー・ノーランは、次回作では同社に戻らない見込み」だという。現状に詳しい人物によれば、「ノーランが(ワーナーによる)2021年のハイブリッド配給戦略に失望した」ことがひとつの理由とのこと。ワーナーの“ハイブリッド配給戦略”とは、2021年に米国公開予定の映画17作を、すべて劇場公開と同時に配信リリースするというものだ。

むろんワーナーの戦略は、コロナ禍にあえぐハリウッドにおいて、なんとか苦境を脱するための策である。しかしノーランは「不信感があります、やり方が良くない」「厄介な“おとり商法”」だとこれを批判し、ワーナーを「最低のストリーミングサービス」とさえ呼んでいた。その背景には、対象となった映画のクリエイターに事前の通告がなされていなかったことがある。ワーナーは『TENET テネット』をコロナ禍に劇場公開し、当時はノーランも感謝の意を表していたが、それでも看過できないほどの怒りがあったということだろう。このままでは、20年近くにも及ぶパートナー関係が決裂を迎える可能性もある。

一方でノーランといえば、野心的なプロジェクトにもワーナーから巨額の出資を得て、自らのビジョンに基づく映画製作を進めてきた人物だ。『TENET テネット』で言えば、世界的に著名なキャストを入れないまま世界規模のアクション大作を撮りあげ、ノーランでなければ許されないような難解な脚本も映画化してみせた。IMAXカメラでの撮影にも徹底されたこだわりを示しているなど、そのハイリスクな映画製作を、果たしてワーナー以外にどの企業が引き受けるのかという問題もある。

一方、ワーナーは『ワンダーウーマン 1984』(2020)を劇場&配信で同時展開するにあたり、主演のガル・ガドットやパティ・ジェンキンス監督との間で新たな契約を結んだとされる。同社はクリエイターとの再契約に順次臨むものとみられるが、今後、ノーランの信頼を取り戻すことができるかどうか。

Source: The Wall Street Journal

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