芥川賞作家・若竹千佐子さんが語る「執筆の動機は夫の突然死」

1月24日(水)16時0分 文春オンライン

 1月16日に発表された第158回芥川賞で、石井遊佳さんとともにダブル受賞した若竹千佐子さん(63)が「週刊文春」のインタビューに応じた。



受賞作「おらおらでひとりいぐも」。タイトルは宮沢賢治の詩から


「夫の死をきっかけに発見したことをどうしても書きたい。これを書かずには前に進めないという気持ちで書いた作品です。夫も喜んでくれていると思います」


 8年前に自営業を営む夫を突然亡くし、若竹さんは失意のどん底にあった。そんな折、若竹さんは長男から「どこにいても寂しいんだったら、前から通いたいと言っていた小説教室に行ってみたら」と勧められたという。


 受賞作「おらおらでひとりいぐも」は、74歳の主人公が夫を喪った悲しみや孤独を抱え、新しい生き方を模索するさまを東北弁を交えて描く。幅広い読者層に受け入れられ、累計発行部数はすでに12万部を突破している。


 若竹さんは自身の作品について、「人生の集大成だ」と語る。


「決して私小説ではありませんが、これまで自分が考えてきた哲学を詰め込んだ作品です。ある意味、私が63年間生きてきた実験結果みたいなもの(笑)。『人間とは何か』、『生きるとはこういうことかもしれない』と書くには63年の時間が必要だったのです」



現在は千葉県在住 ©文藝春秋


 同年代の読者に向けて、若竹さんはこんなエールを送る。


「何か新しいことを始めるのに遅いなんてことは絶対にありません。『これをやらなければ……』という強い思いがあれば、年齢を理由に自分の気持ちにフタをするようなことはせず、あとはただやるだけ、だと思います」


 1月25日(木)発売の「週刊文春」では、若竹さんのインタビューに加え、若竹さんが通っていた小説教室の講師や、若竹さんの長男の取材も交え、詳報している。




(「週刊文春」編集部)

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