思い通りにいかない人生をどう生きる? ドラマ『東京タラレバ娘』第1話レビュー

1月24日(火)13時0分 おたぽる

ドラマ『東京タラレバ娘』公式サイトより。

写真を拡大

 人生は思い通りになんていかない。

 早くから人生設計を持ち、それに沿って努力を重ねるのも大切かもしれないが、予想外のことが起きた時にうまく立ち回る柔軟性や、道を修正する発想力こそが必要になるだろう。

『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)は、そんな「思い通りにいっていない」女子3人の物語である。

 主人公の倫子(吉高由里子)はアラサーの駆け出し脚本家。高校時代からの親友、香(榮倉奈々)、小雪(大島優子)とともに、居酒屋で女子会をするのが日常となっている。

 ある日、倫子は昔振った男性(鈴木亮平)から「2人で会いたい」と言われる。すわ「告白か?」「プロポーズか?」と沸き立つ3人。

 しかし、彼は別の女の子を好きになったと倫子に告げる。ショックを受け、香、小雪の前で荒れる倫子。その時、店に居合わせた金髪のイケメン(坂口健太郎)に言われてしまう。

「なんの根拠もないタラレバ話で、よくそんなに盛り上がれますね」

 その言葉にショックを受けた3人は、思い通りに行かなかった人生を、なんとか変えようともがき始める。

 相席フレンチに行ってみたり、自分から告白しようとしてみたり。しかし、そのどれもがうまくいかない。打ちのめされた倫子は気付く。

「自分はバッターボックスにも立っていなかった……」

“バッターボックスに立つ”というのはどういうことか。

 それは、何かの目的としっかり向き合い、恥も外聞も捨てて突き進んでいくことではないだろうか。

 よく「幸せと不幸は同じだけある」というようなことを言うけど、“恥ずかしさ”とか“みじめさ”なんかも、誰にでも平等にあるのかもしれない。

 恥ずかしい思いをして、無様だけども戦って、戦って戦って、それに負けて笑われて、それでも、そんな思いを繰り返してでも前に向かっていった人だけがたどり着ける幸せがあるのかもしれない。

 そう、大事なのは結果じゃない。まずは一歩踏み出して、バッターボックスに立つ勇気なのだ。

 ドラマの中で、“幸せな結婚”が目標として示されているけど、結婚を目標にするのは間違っていないと思う。

 生き方の多様性なんて言うけど、異性と出会って結婚して子どもを作ってというのは、人間のあり方として至極まっとうなことだ。

 そして、普通に恋愛して結婚している人には理解しがたいかもしれないが、男女が出会って惹かれ合い、結婚し、子どもをもうけてというのはとても難しいことなのだ。

 とはいえ、ドラマ自体はそんなに考えながら見る必要はない。

 漫画(作:東村アキコ/講談社)が原作なだけあって、コミカルなシーンもたくさんある。倫子にだけ見えるレバとタラのお説教という設定はよくできているし、ショックを受けた時に矢が飛んできたり、吹雪に見舞われたりという視覚効果も、ベタではあるが、ついつい笑ってしまう。

 同じような境遇の女性は、「あるある」と同意しながら見るのかもしれないし、すでに結婚している女性は、いくばくかの優越感を感じながら見るかもしれない。

 そして、私のような男性は、「女同士の友情がどこまで続くのか」とか「女の人はどんなことを考えているのか」というようなことを興味深く見ることができた。

 どんな人でも共通して言えるのは、平等に歳を重ねていく中で、いつ人生と向き合い、バッターボックスに立つかということだろう。

 3年後、東京にオリンピックが来る。

 その時、私たちは、どんな世界を見ているのだろう。それまでに、何度バッターボックスに立つことができるだろう。
(文=プレヤード)

おたぽる

この記事が気に入ったらいいね!しよう

人生をもっと詳しく

BIGLOBE
トップへ