おさる元相方コアラ 転身した芸能プロ社長としての苦労語る

1月24日(日)7時0分 NEWSポストセブン

芸能プロ社長に転身したコアラ

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 書道家としての活動で芸人・おさるが注目を集めているが、元相方はどうしているのか? おさるとともにアニマル梯団を結成し、1990年代の人気番組『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)でブレイクしたコアラ(46才・本名・宮谷信也)。取材場所に現れた彼に、記者が名刺を差し出すと、名刺を手に「Coalaプロモーションの宮谷です」。いったい現在の活動は?


——宮谷さん…なんですね。コアラさんとお呼びしてもよろしいでしょうか。


コアラ:どうぞどうぞ。コアラでけっこうですよ。


——まず、コアラさんの現在のお仕事を教えてください。


コアラ:3年ほど前にCoalaプロモーションという芸能プロダクションを立ち上げました。スタッフはぼく入れて4人です。当時、仕事を一緒にしていた同級生がいて、彼に“タレント志望の女の子が何人かいるから芸能プロダクションをやらないか?”と言われたのがきっかけです。結局、女の子がうまく集まらなくて…。フリーの芸人とか声優が所属することになったんですけど。


——社長ということですね。経営は、うまくいっているのですか?


コアラ:赤字です。ぼくの持ち出しになることもありますよ(苦笑)。プロダクションって、タレントであったり、アーティストであったり、ジャンルは幅広いですけど、そういう人たちが世に出ていって、売れてくれることで会社が潤うわけじゃないですか。正直、そういうタレントはいないので…。


 あとは、テレビ番組の制作もやり始めています。1年前に、昔から付き合いのあるフリーのディレクターから、制作をやらないかと声をかけてもらって。今は夕方のニュース番組の特集を企画・制作して、納品する仕事がメインになっています。企画をこちらから出させていただいて、通ったら発注が来て、作る感じです。そこから広がって、バラエティ−だったり、いろんな番組を手がけられたら嬉しいです。


——事務所で一押しのタレントさんは?


コアラ:ピン芸人の“ミルクティー梅田”です。これがまたね、面白くないんですよ(笑い)。ミルクティーを淹れながら、イギリス紳士のトークをするんですけど……面白くないんです。


——面白くないのになぜ一押し?


コアラ:新人は彼しかいないからです(笑い)。昨年、東京アナウンス学院を卒業して、うちの事務所に来たんです。20才の子だから、どう化けるのかわかりませんよね。


——飛び込みで来たということ?


コアラ:ミルクティー梅田をまだ深堀りしますか?(笑い) お世話になっている放送作家さんが東京アナウンス学院で講師をされていて、ミルクティー梅田だけ事務所が決まらなかったんです。放送作家さんから、どう思う? と聞かれて、うちはウエルカムですと。


 じゃあ一度会いましょうとなりまして。ミルクティーは何を勘違いしたのか、リクルートスーツ姿で履歴書出してきまして。緊張してたんでしょうね、大きな声で「おにがいます!」。…ぼくにはそう聞こえて。面白いなって思ったので「いいよ」って言ったら、プーさんのような笑顔で「頑張ってください」ですって。失敗したかな(笑い)。


——コアラさん自身がテレビ局を回ったりして、仕事を取ることもあるのですか?


コアラ:そういう事もするんですけど、今までテレビ局に持って行ける素材がなかったんです。でも、今年は嘘八百じゃないけど、局のスタッフさんに少しでも引っかかってもらえたらと考えています。今まではきっちり素材がそろってからと思っていたんですけどね。


 売り込む時にはどんどん話を大きくしてでも、その子たちをプッシュしてあげなきゃいけないのかなって思い始めました。ぼくたちの頃もそうだったのかなって思うんですよね。できないものを「できます!」と言って、仕事を受けていた時代があったのかもしれない。


——持ち出しもあるそうですが、生活は大丈夫ですか?


コアラ:なんとか大丈夫ですよ。やっぱりアニマル梯団をやっていた頃が一番稼いでいましたけど、ぼくらは給料制だったので、そこまでではないんです。周りの芸人なんかは車を買ったりしている時代だったので、歩合制はいいなと思うことはありました。でも、ぼくたちは売れる前から給料制だったので、そこはありがたかったです。


——タレントから裏方にまわり、失敗することもあるんじゃないですか?


コアラ:あります。新人タレントの育成ですね。手をかけなさ過ぎると離れてしまうし、手をかけすぎると甘えられてしまって。そのバランスが難しいです。芸能プロダクションに限らず、どの企業の上司と部下の関係も一緒だと思うんですけど、それを改めて感じます。アメとムチの使いわけが必要になってくるんだろうなって。


 それに、資金がないからお金をかけないようにやってきたけど、時には無理をしてでもお金をかける必要があるのかなって。タレントを売り込む要素を作るには、どうしてあげればいいのか、ということを日々、考えています。


——裏方から見て、テレビの仕事で大変だなと気づいたところはありますか?


コアラ:テレビ番組の制作の仕事をするようになって気づいたことなんですけど、番組の顔として出るのはタレントさんなので、番組がつまらないという批判はタレントさんが視聴者から受けるじゃないですか。「制作のディレクターがこういう編集したから、この番組は面白くなかった」とは言われない。そういう意味でタレントさんが一番大変だなと。


 でも現場が終わってからも仕事をするのが制作です。5分10分の番組であっても、そこにSE(効果音)を入れたり編集したり、いろんなスタッフが関わってくるわけじゃないですか。そういう意味で、拘束時間を考えると、なんて大変な仕事だろうとも思います。


——裏方を経験してみて、またタレント活動に戻りたいと思ったりも?


コアラ:思いません。ぼくはタレントには向いてない部類に入ると思います。いつどうなるかわからない芸能界で、たった1分、ワンコーナーのトークに命を懸けているタレントさんや芸人さんがいる。そんな中でぼくが、勝てるわけがないじゃないですか。


 半年に1回くらいはテレビの出演オファーもありますけど、自分のいろんなものを切り捨てて笑いにしなきゃいけないこともありますよね。ぼくはしんどくて、できないですね。


【コアラ】

1969年2月7日生まれ。大阪府出身。1991年、大学の同期生のおさるとお笑いコンビ『アニマル梯団』を結成。『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)などで人気を博す。1999年に三原じゅん子と結婚(のちに離婚)、翌年コンビ解散。ピンで活動を始める。その後、飲食店経営などを経て、2012年『Coalaプロモーション株式会社』代表取締役に就任。


撮影■田中麻以

NEWSポストセブン

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