【アニメレビュー】スタイリッシュ剣戟アクションは今クールイチ!? そして第三話も後味が切なかった『鬼平』第三話「暗剣白梅香」レビュー!

1月25日(水)23時0分 おたぽる

TVアニメ『鬼平』公式サイトより

写真を拡大

 最近の実写時代劇では、もうこんな殺陣を演じることはできないのでは……と思えるぐらい格好いい剣戟アクションを毎話披露してくれているスタイリッシュ時代劇アニメ『鬼平』(テレビ東京系)。原作が池波正太郎ならではというか、 “飯テロ”シーンも抜かりなく用意されていた第三話「暗剣白梅香」をご紹介。

 夜道を一人で歩く平蔵を、覆面で顔を隠した剣士が襲い掛かる! しかもその曲者は応戦する平蔵にかすり傷とはいえ、傷つけるほどの凄腕。妖しげな香りだけを残し、すぐさま撤退する曲者。その曲者の正体は父の仇を討つため、森為之介という元・大洲藩士を探しながら、金で人斬りを請け負う金子半四郎。暗殺を続けるうちに、「血の匂いがとれない」と、お香“白梅香”を身につけるようになっていた彼は、下女おさきとの新生活を夢見て、平蔵に再度襲いかかる……!

 冒頭、いきなり始まった殺陣。作中最強クラスの平蔵に手傷を負わせるほどの腕前の暗殺者との剣戟アクションは、迫力満点。またアクションからOPに入るタイミングも、OPも相変わらず渋く格好いい。このOPは密かに今クールトップクラスの出来栄えだと思う(ただ、EDの入り方は急に感じたりもしたが……)。

 さて物語は、わずかな手がかりをもとに、犯人を絞っていく平蔵たち火付け盗賊改の捜査シーンと、暗殺者に身を落としてしまった金子半四郎と、彼の日常の世話を見る下女・おさきとの悲しいエピソードを交互に重ねながら展開していく。

 江戸時代の“仇討ち”は、これまで多くのメディアで多種多様な物語が語られてきた題材だが、過酷な状況に追い込まれ、身を持ち崩してしまった金子半四郎は哀れの一言。また健気なおさきと接するうちに、少しずつ明るい未来を願うようになる展開は、どう見ても死亡フラグを次々と建ててるようにしか見えなくて、悲しくなってきてしまうほどであった。

 一方で、注目すべきは第1話「血頭の丹兵衛」で登場、平蔵から「密偵にならないか」と誘われていた粂八の再登場&舟宿「鶴や」の代理主人に納まる展開だろう。粂八も「鶴や」も、原作小説『鬼平犯科帳』(文藝春秋)では、繰り返し登場する重要人物であり拠点。有能だし、平蔵とは縁も深いので、アニメから入った人にはぜひ彼を覚えていてほしい。

 しかし注目といえば、冒頭とラストに入った平蔵vs金子半四郎のバトルだろう。激しく刀を打ち付けあう殺陣が、超スピードで展開していく様は迫力満点。アングルも俯瞰だったり仰角だったりかなり工夫しているし、鍔迫り合い時に飛び散る火花も、斬られたらちゃんと吹き出る鮮血も、実写TVドラマではなかなか出来ない領域に達していると感じられる。今話の絵コンテは於地紘仁、作画監督は小山知洋という両ベテランはさすが。

 その他気づいたところをまとめて。作中さらっと登場した、平蔵が菓子屋「近江や」で買い求めていたお菓子みたいな煎餅みたいなのは、「羽衣煎餅」。原作では“うす焼きの砂糖煎餅”と説明されている。

 続いて“白梅香”といえば、『るろうに剣心』でも剣心のかつての妻・雪代巴も身につけていた、物語のキーアイテムになったお香として聞き覚えがあるアニメファンも多いだろう。色っぽく女性らしいフローラルな香りがするらしいが、『鬼平犯科帳』でも『るろうに剣心』でも、物悲しいエピソードで登場してくるのは、やはり名前は綺麗で儚いイメージがあるからなんだろう。

 なお「羽衣煎餅」も「白梅香」も、『鬼平犯科帳』に登場したそのものかどうかは分からないが、実在しており、今現在でも同じ名前のものがそれぞれ発売されているようだ。興味がある人はググってみよう。

 第一話から3話続けて、後味が悪く切ないエピソードを展開した『鬼平』だが、第四話「血闘」は、原作ではそう快なストーリーだったし、何よりおまさ(演:朴●美 ※●は王偏に路)がついに登場する。貴重な色っぽく可愛いはずの女性レギュラーキャラなので、彼女の活躍や切ないエピソードも楽しみにしたい。

おたぽる

この記事が気に入ったらいいね!しよう

アニメをもっと詳しく

BIGLOBE
トップへ