西郷隆盛の新たな肖像画発見 NHKによる仕掛けなのか?

1月25日(木)11時0分 NEWSポストセブン

注目が集まる肖像画

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 東京・上野公園の西郷隆盛像の除幕式で、像を見た隆盛の妻・糸子は「うちの人はこんな人じゃない」と取り乱したとされNHK大河ドラマ『西郷どん』のプロローグもその場面から始まった。


 実は西郷隆盛の写真は1枚もなく、生前に描かれた肖像画も残っていない。上野の銅像はイタリア人版画家のエドアルド・キヨッソーネが描いた肖像画をベースにしているが、キヨッソーネは西郷本人と面識はなく、弟の西郷従道や従兄弟の大山巌をモデルにしたといわれる。


 そんななか、1月4日の情報番組『ごごナマ』(NHK)で、新たな肖像画が発見されたと報じられた。番組では作品のコピーをスタジオに用意し、船越英一郎が「全国的に初公開です」と言って黒いベールを外し、ドラマで西郷役を演じる鈴木亮平らと盛り上がった。


 しかしながらこのタイミングだ。まるで1月7日から放送開始した『西郷どん』に合わせたかのようである。


 肖像画は現在、鹿児島市にある「西郷南洲顕彰館」で保管されている(「南洲」は西郷の号)。この肖像画の持ち主である鹿児島県枕崎市在住の丸谷昭子さん(83)が語る。


「小さい頃から、祖父が『これは西郷さんを描いたものだ』と言っていました。家の仏間に飾ってあったんです。昨年秋頃、明治維新150周年や『西郷どん』などで西郷隆盛が話題になっていたため、この肖像画がどういうものか気になり、知人を介して顕彰館にお持ちしたんです」


 それが西郷の“実像”を知る「歴史的発見」に繋がるわけだが、丸谷さんはこう続けた。


「私が顕彰館に預けたのは去年の11月末でしたよ」


 あれ? 1か月以上前!? それならもっと早く発表されていてもよさそうに思えるのだが……。


◆船越英一郎にも見せない


 丸谷さんも気にしていたようで、「すぐ公表されるものと思っていた」と明かす。年をまたいだ“タイムラグ”の理由は何だったのだろうか。顕彰館の徳永和喜・館長はこう説明する。


「うちの館で西郷南洲翁(隆盛)の愛用品展が1月2日から始まるのでそこで公開すると決めていた。12月には新聞やテレビから『先に見せてほしい』と言われましたが全て断わりました。今後、各地の展覧会に出品することも見据え、保険をかけたり、輸送の下準備なども必要です。そうした手続きをしていたのでこの時期になりました。大河に合わせたわけではありません」


 先の『ごごナマ』は船越と共に鹿児島でのロケを行なったようだが、現地で船越が肖像画を直に見ることは叶わなかったという。前出の丸谷氏から真贋確認の相談を受けた西郷の遠縁の若松宏氏が語る。


「12月24日に、船越英一郎さんがNHKのスタッフ20人と一緒に来て『なんとか見せてください』とお願いに上がったが、館長はそれでも公開しませんでした」


 NHKでさえ1月2日以降でないと取材できなかったということだ。


※週刊ポスト2018年2月2日号

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