10万アクセス越えの話題作『ルンタ』! 2つの旅と、10年にわたる旅の記録が分断された社会を繋げる!

1月27日(水)18時21分 Rooftop

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«薄暗い海の底に沈む記憶たち。 初めは何もなく鏡のように凪いだ水面にわずかばかりの波紋が生まれたかと思えば、 ゆっくりと淡い陰影が浮かび上がり、 やがて忘れ去られた記憶が海底からゆらゆらと浮上してくる。 私は腕を伸ばし記憶を手に取り、 観察する。 それが旅のどのパーツなのか。 記憶の断片を手のひらに載せて心を静めると、 旅の空気が私を包み込む。 記憶のサルベージである。 しかし、 それは自発的に行うことができない。 何かしらのきっかけが必要なのだ。 それがどこにあるのかは自分でもわからない。 あるときは大事な仕事の打ち合わせをしているときに、 あるときは食事中に、 またあるときはふと夜中に目が覚めた瞬間に。 私が記憶を呼び起こすのではなく、 記憶が私を呼ぶのである。 »(本書「序章 春の花」より)

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本書のタイトル『ルンタ』とは風の馬のこと。 チベット仏教圏で目にする赤、 白、 緑、 黄、 青の五色の旗。 タルチョと呼ばれるその旗には、 経文とともに風の馬が描かれている。 ひとたび風が吹けば、 祈りはルンタとともに風に乗って大地を駆け、 世界の隅々まで行きわたる。 彼の地では、 そう信じられている。

ダラムサラ、 スピティ、 ムスタン、 ザンスカール、標高4000メートルを越える高所に、 あるいはマイナス20度を下回る厳冬期にと、 あえて厳しい環境下へ向かわせた出来事とは一体何だったのか。

そして、 この旅で著者本人の心にどんな変化が起きたのか。 たゆたう心の水面を、 鋭い観察眼をもって綴る。

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«本作は、 旅の記録をまとめた写真集「Kor La」(小学館)と対になるものである。同時に、 二〇一〇年から二〇一二年にわたる旅の軌跡をまとめた旅行記「The Songlines」(小学館)の続編ということになる。 前作の終わりが、 本作の始まりとなっている。 この本を書き上げることにより、 「The Songlines」から続く長い旅が終わることになる。 三〇代の一〇年間、 私はほとんどの時間を旅することに費やした。 私が何故これほどに旅の世界に身を置いてきたかという理由は、 四〇代になったいま何となくわかっているつもりである。 恐らく、 私は「生きている」という実感を得たかったのだと思う。 そのためにただひたすら旅をしてきた。 »(本書「あとがき 青い風」より)

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