花粉症対策、レーザー手術と舌下免疫療法の効果と期待

1月28日(土)7時0分 NEWSポストセブン

注目の花粉症治療法とは?

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 今年も花粉の季節がやってくる。特に、花粉が多くなると言われている今年、どのような対策をしたらいいのか専門家に聞いた。


 まずは最新の対策法をお伝えしたい。花粉症の治療法として注目を集めているのは、医療機関で受けられるレーザー手術だ。日本医科大学医学部教授の大久保公裕さんはこう説明する。


「レーザー照射によって鼻の粘膜を焼くことで、鼻の粘膜に花粉を付着しないようにする手術です。鼻づまりだけではなく、くしゃみや鼻水を抑えることができます。この手術は症状が出る前に行うのが基本です」


 手術と聞くと大がかりなものを想像しがちだが、手術そのものは約10分。前後の処置も含めて所要時間は30分ほどなので、気軽に受けられる。手術は健康保険の対象で、費用は1万円ほど。効果が持続するのは2年間ほどなので、これからの季節を快適に過ごしたければ、定期的に手術を受ける必要がある。


 2年間だけか…と思った人には、「舌下免疫療法」をおすすめしたい。根治の可能性がある治療法としての期待が大きいのだ。


「この治療法は、スギ花粉の原因物質であるシダトレンを毎日少量ずつ、舌の裏側の付け根に垂らしていくことで長期間かけてアレルギー反応を少しずつ抑えていくものです。アレルギーに深く関係するリンパ節はあごの左右にありますが、舌下からスギ花粉を吸収させることで、そこにエキスを届けやすくしているのです」(大久保さん)


 2014年10月から保険適用となったため、この治療法を選択する人は年々増えているという。


「最初の2週間はプッシュ式の容器を使って、それ以降は垂らしてシダトレンを吸収させるのですが、基本的に自宅でできるので、その点では手軽です」(大久保さん)


 治療期間は2年ほどと長くかかるが、効果は7〜8割の人が感じており、一度治療すればその後は特に何もする必要がない。ただし、花粉の飛散シーズンは治療ができない。つまり検討は、ひとまず今シーズンを乗り切ってからということ。


「花粉の飛散が収束した6月頃から始めるのがいいでしょう」と大久保さん。


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 症状を和らげるには、薬を賢く使うのも1つの手だ。


「症状によって、どの薬が効くかは変わります。なので、症状と重症度に合わせて上手に薬を使い分ければ、花粉が多い年であっても、5割から6割程度の患者さんが、日常生活の質を下げないまま、シーズンを乗り越えることができます」(大久保さん)


 ドラッグストアで市販薬を買うなら、まずは眠くなりにくいアレルギー性鼻炎薬がいいと、 医薬情報研究所エス・アイ・シーの医薬情報部門責任者で薬剤師の堀美智子さんは言う。


「そして、それでも強く出る症状があるなら、その症状に強い専門薬をプラスするのがいいでしょう」


 たとえば、目のかゆみなら点眼薬、鼻づまりがひどいなら点鼻薬をプラスするという具合だ。


「点鼻薬の場合は、日常的に使うなら血管収縮成分を含まないものを。即効性を期待するなら血管収縮成分が入ったものがおすすめ。ただし血管収縮成分が入った薬は、使いすぎると薬の効果が長く続かなくなり、肥厚性鼻炎になってしまうこともありますので注意してください」(堀さん)


 選び方、組み合わせ方に不安があれば、迷わず薬剤師など専門家に相談しよう。


「薬の効き方には個人差があるので“使ってみたけれど効かない”ということもあるでしょう。水のような鼻水が出やすい体質の人は、眠くなるタイプの薬がよく効くという人もいます。


 ベストなものを見つけるためにも、自分だけで判断せず、ぜひ薬剤師と相談して薬を選んでください」(堀さん)


 のみ始める時期は、症状がひどくなる前がいいという。花粉症を遠ざけるには、早め早めの対策が、とにかく大事だと専門家は口を揃えた。適した対処法を知って、この季節を乗り切ろう。


※女性セブン2017年2月9日号

NEWSポストセブン

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