福男 紅白で話題となったけん玉「14番さん」を励ましに行く

1月28日(日)7時0分 NEWSポストセブン

オバ記者が奇跡の対談を実現させた

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 兵庫県・西宮神社で毎年恒例となっている『開門神事福男選び』。1月10日午前6時、表大門が開かれると、外で待っていた参拝者が230m離れた本殿へ続く石畳の参道を駆け抜ける。今年、この『走り参り』でいちばんに本殿へたどりついた福男は、尼崎市立尼崎高校3年の佐藤玄主(くろす)くん(18才)だった。本誌・女性セブン名物還暦記者・オバ記者は、そんな佐藤くんに会いに行った。「せっかく福男になったので、喜ばれるのならどこにでも行こうと思っているんです!」という佐藤くんの言葉に。オバ記者が何か思いついた!


 * * *

 オバ、あることを思いついちゃった。昨年末、日本一ツイていなかった“あの人”にも福を分けてあげた方がいいんじゃないか、と──。


 みなさん、覚えているだろうか。昨年末の紅白歌合戦、三山ひろし(37才)の『男の流儀』歌唱中、けん玉のギネス記録挑戦が行われていたことを。


 これまで「大皿」という技は123人連続成功がギネス記録だったが、“けん玉演歌歌手”として知られる三山が参加し、三山の歌唱中に世界新記録124人連続成功にチャレンジする企画だった。しかし、歌の序盤、“14番目の男性”がまさかの失敗。


 日本中が見守る中での失敗に加え、紅白歌合戦公式のツイッターが「14番の方が落とされましたよ。。。」とコメントしたこともあり(現在は該当ツイートを削除)、ネット上では「14番さん」と呼ばれ、「大丈夫か」「さらしてやるなよ」など、心配の声があがっていた。


 アイドルグループ・関ジャニ∞錦戸亮(33才)も、1月12日のラジオ、『関ジャニ∞錦戸亮のオールナイトニッポンGOLD』(ニッポン放送)で、“けん玉事件”に言及。メンバーと一緒に楽屋で見ていたという錦戸は「14番の人は、大丈夫かなぁ…。絶対言われてる(だろう)からなぁ…」と気遣った。


「やっぱり14番さんのことが気がかりなのは私だけじゃない!」


 そう確信を得たオバは、佐藤くんに14番さんへ福を届けに行かないかと提案。そんな無茶振りにも「もちろんですよ!」と福男は100点満点の笑顔で快諾してくれた。


◆もうけん玉をやめよう


 気になる14番さんの正体とは──彼の名前はHIROさん(26才)。彼のことが心配だったオバは慰めてあげたいという一心から、居拠を調べていた。静岡県内の工場に勤務する会社員で、紅白で失敗した際もひげとちょんまげという個性的な風貌が話題になっていたが、それは好きなヒップホップに影響されてのことだった。


 佐藤くんを連れたオバが彼の元を訪ねるとあたたかく迎えてくれた。優しく真面目な性格で、「見た目と180度違うと言われます」と苦笑する困ったような笑顔がチャーミングだ。そして、HIROさんはあの失敗について初めて口を開いた。


「けん玉をやってる人なら、1000回やって1000回できる技なんです。もちろんリハーサルでは難なくできていました。でも、いざ本番となった時、急に“あれっ? いつもと違う。おかしいぞ”と緊張してきて、手が震えてきたんです。



 失敗した瞬間は“終わった…もうけん玉をやめよう”って思って、控え室に戻ってからもずっと泣いてましたね。さすがに当日は打ち上げには参加できなかったです(苦笑)」


 順番もいたずらした。10番までなら“やり直し”ができる決まりだったという。


「けん玉仲間がめちゃくちゃ優しくて、けん玉やめないでって励ましてくれたので持ち直しましたけど、元日に帰宅してから7日間は一切外に出られなかったです。やっぱり人の目を気にしちゃって」


 当時のことを振り返るHIROさんに、怒涛の勢いで元気を与える佐藤くん。


「関西人からすると、あの失敗はめっちゃ“オイシイ”です(笑い)! ぼくも大舞台でやってもうた〜っていう失敗、めちゃめちゃあります。でも、引きずったことはない。基本的に1分後には気持ちが切り替わってます。


 中学時代、全国大会に出られるっていう県大会の決勝でフライングしたのを皮切りに、これまで4回フライングしてるんです。陸上選手でこんなにフライングする奴、まずいない(苦笑)。だからぼくからするとHIROさんの失敗は全然オイシイし、ていうか、そもそもめちゃくちゃイケメンなのが羨ましいです!」


 会話の“風圧”だけで周囲を笑顔にさせる福男。


「周りから優しい言葉をかけてもらって、失敗してからはいいことしかないです(笑い)。佐藤くんから分けてもらった福は、けん玉がもっと上手になるよう使いたいですね」(HIROさん)


 そうして日本一不運だった14番さんに笑顔が戻ったのを確認し、福男は颯爽と地元に帰っていった。


「さわやかな若者だったねぇ」


 ホームで見送るオバが顔を紅潮させて、語る。


「佐藤くんのまっすぐさと、HIROくんの気負いのなさがすごくいい。2人の間に入ったら、とってもありがたい気持ちになってさ〜」


 撮影中、若い男をはべらせて、触りまくっていたように見えたが…。


「まさか(笑い)! 年末年始、それぞれ別方向に運が転がったけど、運がいい、運が悪いっていうのは、実は紙一重。それをどうするかは本人のお人柄しだい。私は2人からそれを教わったね」


 2018年はまだ始まったばかり。いい年にしましょう!


撮影/菅井淳子


※女性セブン2018年2月8日号

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