「お笑い第7世代」直感の名付けにしては秀逸、と高田文夫氏

1月29日(水)16時0分 NEWSポストセブン

高田文夫は「第7世代」をどう見たか(イラスト/佐野文二郎)

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 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、お笑い「第7世代」の名付けの妙についてお送りする。


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 どんなジャンルでも若い世代の台頭が楽しみ。“お笑い界”においてめざましい活躍をみせるのが、すっかり定着した「第7世代」。このキャッチコピーが生まれたのはテレビ、雑誌、広告代理店ではなく、当事者であるM-1チャンピオンの霜降り明星の小さい方、せいやがラジオで発言したのがきっかけ。20代(30歳を少しこえたのもいる)で発想の新しい連中をこう呼ぶ。分かりやすいのでマスコミもすぐに飛びついた。「第7世代」と言い切ったところが喰いつきやすいのだ。


 霜降りの他にもミキ、EXIT、四千頭身、宮下草薙、かが屋、納言らが、我々には無い発想で「笑い」を生み出してくる。


 ひとつの群れ、かたまりを創造していった方が「ブーム」になりやすい。古くは若き日、才気走って古典落語を分かりやすく広めた談志・志ん朝・円楽・柳朝の「四天王」の時代。やすし、きよしを先頭にひとかたまりとなってテレビを変えた「漫才ブーム」。ここにはツービート、B&B、紳助竜介、ザ・ぼんちがいた。多分乃木坂も欅坂もそういう事だろう。もっと古くにはGS(グループサウンズ)ブームなんてのもあった。タイガース、テンプターズ、ブルーコメッツと百花繚乱。なにしろ球の数が多くないことには「ブーム」にはならないのだ。


 では何故「第7」なのか。響きもいいので多分せいやは直感的にそう枠組みしたのだろう。笑いの世代に正式な分析もなにもあったものではないが、その昔、演劇の新しい波を「第3世代」と言ったことがあって、マスコミはそれになぞらえてダウンタウンウッチャンナンチャン、B21スペシャル(ヒロミがいた)らの台頭を「お笑い第3世代」と呼んだ。


 そこから逆算するに「ひょうきん族」「笑っていいとも」等のビートたけし、さんま、タモリを「第2世代」と定義づけた(ちなみに私も第2世代の作家である)。この1980年の前、1970年代にテレビの看板を背負ってた「第1世代」がドリフターズ、コント55号、てんぷくトリオ(三波伸介、伊東四朗)という事になろう。


 整理する意味で書いておくと、第4世代に当たるのがナインティナイン、爆笑問題、さまぁ〜ず、これに「ボキャブラ天国」世代だと思う。第5、第6などは誰も枠組みしていないので、きっとオードリーやら千鳥やらナイツやサンドウィッチマンて事になる。


 そこへズバッと線をひいて「第7世代」と言い切ったところが霜降りの勝利なのである。


※週刊ポスト2020年2月7日号

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