結婚5日後に右腕切断…パラトライアスロン・宇田秀生「そこから僕の人生は大きく変わりました」

1月29日(金)19時30分 TOKYO FM+

藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMの番組「TOYOTA Athlete Beat」。1月23日(土)の放送では、パラトライアスロンの宇田秀生(うだ・ひでき)選手をゲストに迎え、お届けしました。

(左から)宇田秀生選手、藤木直人、高見侑里


NTT東日本・NTT西日本所属の宇田選手は、1987年生まれ、滋賀県出身の33歳。小学校から大学までサッカーひと筋で、高校時代には滋賀県代表として選抜されたことも。大学卒業後は建設会社に就職。しかし、2013年に勤務中の事故で右腕を失いました。
その事故から半年後、リハビリの一環としてパラトライアスロンを始め、2戦目の「ASTCアジアパラトライアスロン選手権」で見事優勝。国際大会でも上位入賞を果たし、2017年7月には世界ランキング1位となり、今夏の東京パラリンピックでメダル獲得を目指しています。
◆結婚して5日後に事故で右腕切断…
藤木:去年10月におこなわれた、ITUパラトライアスロンワールドカップ(アリャンドラ)で第2位、おめでとうございます!
宇田:ありがとうございます。素直にうれしいですけど、やっぱり“1位がよかった”というのが正直なところです。
藤木:ワールドカップということは“世界で2位”なわけですから、誇れる部分もありつつ。
宇田:そうですね。悔しさもありましたけど、久しぶりのレースだったので。やっぱりそこが大きかったですね。
藤木:やはり、新型コロナウイルスの影響は大きかったですか?
宇田:いろいろと“コロナ仕様”に変わっているところがいっぱいありましたね。
藤木:そのあいだ、トレーニングがなかなかできない時期もあったのですか?
宇田:みなさんからもよく聞かれるんですけど、人生で1番練習したかもしれないです(苦笑)。
藤木:それがワールドカップの成果につながったのかもしれないですね。
宇田:そうですね。強くなった実感がありましたね。
藤木:子どもの頃の夢はJリーガーだったとか。 高校時代は滋賀県代表にも選出されたそうで、相当お上手だったんじゃないですか?
宇田:小学校の頃から、ずっとサッカーばかりやっていました。中学生の頃から、いまの体型のままで比較的大きいほうだったので、サッカーをしてもわりと有利でしたね。一生懸命やっていました。
藤木:そして2013年、ご結婚をされて5日後に、仕事中の事故で右腕を失ったと……当時26歳で奥様のお腹のなかにはお子さんもいらっしゃった。相当大きな出来事だったわけですよね。
宇田:そうですね。良く言うと「サプライズ」って言っているんですけど、そこから僕の人生は大きく変わりましたね。
藤木:“結婚”という幸せの絶頂の5日後に……神様はあまりにも残酷だとは思いませんでしたか?
宇田:残酷とは思わなかったですけど、結婚してもうちょっと幸せな時間を過ごしたかったですよね。
◆リハビリをきっかけにトライアスロンの道へ
藤木:ただ、そのすぐ後にトライアスロンに挑戦しようと思われたとか。
宇田:いきなりトライアスロンではなかったですけど、最初は水泳から始めて。
藤木:やっぱり、奥様の支えや言葉があったからこそ切り替えられたのですか?
宇田:そうですね。入院しているときから「これはパラリンピックに出られるね!」みたいなことを2人で話していたので、そこから前に前に進むようになりました。
藤木:なかなか1人だと切り替えられないかもしれないですけど、一緒に人生を歩いてくれる、支えてくれる人がいるというのは(精神的にも)大きかったんじゃないですか?
宇田:(結婚して)“一緒に歩いていくぞ!”って決めて、5日目でしたからね。でも、本当に助けてもらいました。
藤木:リハビリの一環として水泳をされたのをきっかけに、トライアスロンに通じていったのですか?
宇田:そうです。泳げるようになり、ずっとサッカーをやっていたので走るのも得意でしたし、“じゃあ、あとは自転車に乗ったらトライアスロンができるんじゃない?”みたいな。わりと軽いノリでトライアスロンと出会っちゃいましたね(笑)。
藤木:ただでさえマラソンだけでも大変なのに、トライアスロンって言ったら“超大変”みたいなイメージじゃないですか。抵抗みたいなものはなかったんですか?
宇田:考える前にやっちゃったので。やり始めてから“これはやっぱりキツいな”って思いましたけど、引くに引けないという(苦笑)。“もう自転車も買っちゃったし……”と思いながら(笑)。でもいまは本当にトライアスロンが好きです。

宇田秀生選手


◆世界の強豪選手と渡り合うために
藤木:デビュー戦でいきなり準優勝。そしてデビューした2ヵ月後にはアジア選手権に出場されて、選手としてはトントン拍子で進まれていますよね。
宇田:トントン進み過ぎましたね(笑)。もうちょっとゆっくりいきたかったですけど。
藤木:トライアスロンは、どういうところが大変なんですか?
宇田:基本的に時間も長いですし、しんどいスポーツなんですけど、泳いで自転車に乗って走ってと3種目あるので、日頃の練習量が大変ですね。
藤木:確かに1つの競技だったらそれに特化して練習すればいいんでしょうけど、3種目あるから。
宇田:トレーニングメニューの組み立てなど、そういうところの難しさもあるかもしれないですね。
藤木:自分の苦手な部分を克服していくのか、長所を伸ばしていくのか。どういうトレーニングを積まれているんですか?
宇田:どちらもですね。スイムがちょっと苦手なので、いまはスイムにわりとウエイトをおいてトレーニングをやっていますけど、もちろんバイクもランも、もっと鍛えないとダメかなと。
藤木:いわゆる自然の海で泳ぐわけですよね。プールで泳ぐのとは違って自然のなかですから、波があったり風があったり、そういう泳ぎづらさもあるんじゃないですか?
宇田:ありますね。それ(自然の海の環境)にすごく弱いんです。プールだとわりといい感じで泳げるんですけど、(海だと)波やうねりのせいでやられちゃいますね。
藤木:海外選手って、背が高くて体格の良い選手が多いですよね。小柄だと流されやすいとか、風の影響を受けやすいというところもあるのでしょうか?
宇田:どこのレースに出ても大体僕は1番小さいんですけど、スイムが1番(体格差による影響が)大きいかもしれないです。海外選手は手足が大きいので、まるでフィンをつけて泳いでいるみたいな。めっちゃ進んでいくんですよ(笑)。それがつらいですよね。
藤木:最初はスイムから入るわけですよね?
宇田:そうです、スタートしていきなり。僕も頑張っていないわけじゃないんですけど、(海外選手は)どんどん前に行きやがりますね(苦笑)。でも“小さい人が大きい人に勝つ”っていうほうが、ロマンがありますよね。
藤木:長時間のレースのあいだ、泳いだり走ったりしながらどんなことを考えていらっしゃるんですか?
宇田:僕は、常に1つ先の動きをずっとイメージしながらやっています。泳いでいるときは、次のバイクに移るときの自分の動きだったり、ライバルの位置やタイムだったり。
藤木:レース展開を見ながら、やっぱりそういう“切り替え”が重要になってくるんですか?
宇田:そうですね。イメージしておかないと、いざとなったときに対応できないので。そういうことを考えているのが半分と、もう半分は“早く終わってくれないかな”っていう思いもあります(笑)。
次回1月30日(土)の放送も宇田選手をゲストに迎え、お届けします。どうぞお楽しみに!
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聴取期限 2021年1月31日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:TOYOTA Athlete Beat
放送日時:毎週土曜 10:00〜10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/

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