【アニメレビュー】今週も面白い、殺陣格好いい! ただサービスシーンがちょっと……アニメ『鬼平』第4話「血闘」レビュー!!

1月31日(火)23時0分 おたぽる

TVアニメ『鬼平』公式サイトより

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 今クールの新作アニメではトップクラスの出来と個人的には思っているだけに、アニメファンに俎上に上がることが少ないのが、どうにも納得いかないTVアニメ『鬼平』(テレビ東京ほか)。せっかく鬼平をちょんまげにせず、スタイリッシュなキャラデザインにしたのに、期待ほど女性アニメファンも食いついていないようだ(公式Twitter @onihei_animeのフォロワー数:約3,100)。やっぱうさ忠のアレがないとダメなのかしら……。

 一方で、多少ながら時代劇ファンが『鬼平』に食いつき始めているようでもあるし、何しろ期待の女性レギュラーキャラ・おまさ(演:朴●美 ※●は王偏に路)がついに登場である。1月30日放送の第四話「血闘」を、今週も張り切って紹介してみよう。

 平蔵が悪さばかりしていた若いころ、入り浸っていた酒屋「盗人酒屋」の娘・おまさが、ある日突然訊ねてきた。盗賊となっていたおまさは、残虐な盗みを行う一味から抜け、平蔵の密偵として命を投げ出す覚悟と訴える。ところがそんな動きを盗人一味は見破っており、おまさは逆に連れさらわれてしまうが、機転を働かせたおまさの活躍で平蔵は盗人たちのアジトを突き止めるのだが……まとめると、ざっとストーリーが展開された第四話。

 10歳前後のころから青年だった平蔵に憧れるが、父母を亡くし盗賊となってしまったおまさ。その後、悪い盗賊にだまされたり、逆に若い男を可愛がってあげたり、盗賊として活躍したりしつつ、流れ流れて平蔵ン十年ぶりに再会。ほんの少し思いを残しつつも、平蔵の密偵として仕事をこなすことに命を賭ける——池波正太郎の原作小説『鬼平犯科帳』(文藝春秋)や、それを原作としたさいとうたかをのマンガ版では、メインヒロインといっても過言ではないキャラクターだ。

 ちなみに二代目中村吉右衛門が平蔵を演じていた、1989年から2016年にかけて放送されたTVドラマ版で、おまさを演じていたのは女優・梶芽衣子。当時の梶・おまさは、それはそれは美人でファンも多かった。知らなかったという人はググるか、お父さんお母さんに聞いてみよう。

 それだけにおまさの初登場は、原作ファン的には期待が高まった状態で視聴したわけだが、総じてこの第四話も上出来だったように思う。相変わらずジャズ風な音楽は格好いいし、物語の展開も特にひっかるところはない。朴●美演じるおまさのトーンも色気がありながら、凛とした感じ、苦労してきた大人の女性(この頃、おまさはおそらく三十ちょい)といった風情になっていた。

 おまさが盗人たちに連れ去られるシーンでは、原作小説ではもっとエロい目に遭っていたような気もするが、表現的にはこれぐらい(=平蔵が障子の穴から盗人アジト内を盗み見るという描写で、不自然ではない感じで大事なところが墨ボカシ)でよかったように思うのだが——これまで高いレベルで安定していた作画力が、四話ではシーンによってはちょっとだが雑だったように感じられたのが、残念(たとえば、序盤のおまさが盗人一味を裏切ることを決意した、女中が口封じで殺されてしまうシーンとか)。

 一方で毎週のように言っているが、今週も殺陣シーンはすごかった。大人数で囲まれ、平蔵が初めてピンチらしいピンチを迎えるというシーンも、ケレン味溢れるアクションで見事描ききっていた。音楽も良かった。その殺陣と同じぐらいの気合で、おまさのお色気シーンや女中が犠牲になってしまうシーンも描いて欲しかった……。

 おまさも、平蔵の妻・久栄も、二話で登場した平蔵の初恋の人・おふさも、『鬼平犯科帳』に登場する主要女性キャラは、それぞれ重い過去を背負っていることが多い。それだけに、久栄もおまさやお順に対して優しいんだろうなと思うと、なかなか胸が詰まるものがあるが、次回の第五話「谷中・いろは茶屋」は、皆大好き、平蔵の配下の同心・木村忠吾にスポットが当たったエピソード。楽しめるお話になっていると思うので、期待したい。

 なお、今週の『鬼平』飯テロは、「これでノルマ達成!」とばかりに冒頭でいきなり登場。平蔵の夕食として描き出されたのは白米、辛子蓮根、焼き魚、味噌汁とスタンダードな献立で、こういったメニューのほうが贅沢なもののより、食欲を刺激されるんだよなと思った次第。来週はどんな江戸の飯が登場するのだろう……。
(文・馬場ゆうすけ)

おたぽる

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