広島交響楽団 音楽総監督・下野竜也氏「ベートーヴェン交響曲第7番はロックの原型」音楽の力で平和に貢献を

1月31日(木)10時8分 Techinsight

広島交響楽団音楽総監督・下野竜也氏

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「—Music for Peace 〜音楽で平和を〜—」をキャッチフレーズに、高い志を胸に国際平和文化都市・広島のプロオーケストラとして活動を続ける「広島交響楽団」。2月24日には『Music for Peaceコンサート』を広島文化学園HBGホールにて開催するが、同楽団の音楽総監督で指揮者の下野竜也氏の動画インタビューがこのたび公開された。下野氏はクラシック初心者にも分かりやすいように演奏曲やベートーヴェンについて語り、音楽の力についても触れている。

ベートーヴェンの交響曲をメインに、広島から音楽による平和のメッセージを発信する、“ベートーヴェン生誕250年プロジェクト/2016-2020 and beyond『Music for Peaceコンサート』”。同コンサートでは、オーケストラのバイブルともいえるベートーヴェンの交響曲を第5番から「第九」まで毎年順番に取り上げるが、2018/2019シーズンとなる今年2月24日のコンサートではベートーヴェンの交響曲第7番を演奏する。


ベートーヴェンの交響曲第7番は「舞踏の神化」とまで評された圧倒的な交響曲だが、2017年より音楽総監督を務めている下野竜也氏は「ベートーヴェンの交響曲第7番はクラシックの王道の作品で、ロックの原型だと思っているんですね。当時としては前衛的な音楽で、ノリノリの曲です。僕としては2楽章の静かな佇まいというのも儚い美しさを感じることができるのではないかと思っています」と動画インタビューで解説している。今回、ウィーン出身の同楽団首席客演指揮者クリスティアン・アルミンク氏がタクトを振るが「ウィーン出身の指揮のベートーヴェンというのは大きな聴きどころの一つだと思います」と語った。そして広島交響楽団について「音楽の熱量が非常に高いオーケストラ」だと評する下野氏は「きっとコンサートでは燃えに燃えて弾くのではないかと思います」と予想した。


そして作曲家ベートーヴェンについては「彼の功績は音楽を一部の階級の人たちのものではなくて、音楽は身分とか人種とか関係なくみんなのものだという風に、いわゆるお高くとまった権威みたいなものを引きずり下ろして私たちのもとに持ってきてくれたという作曲家だと思っています」と印象を語った。

また「平和のために音楽だから果たせること」の質問では、「音楽家は平気で“音楽で”と言いますけど、そんな簡単なものじゃないんだなというのは、最近身に沁みているところです」と話しつつも「だけど、僕は信じています。やはり音楽に何かの力はあると思いますし、もちろんクラシック音楽に限らず、ロックでもジャズでも歌謡曲でも演歌でも民謡でも、どのジャンルを問わず、いろんな人が好きな音楽で元気付けられたり慰められたり、音楽が必要とされるという時に良い音楽を提供できるように我々は努力していかなければいけないと思っています」と音楽の力や自らの役割について前向きに語った。

かねてから広島交響楽団のテーマ“Music for Peace”に共感してきた世界最高のピアニストの一人、マルタ・アルゲリッチ氏は「去る8月に私は広島交響楽団のMusic for Peaceという独創的なイベントに参加しました。人類の悲劇の記憶を鮮明にしておくことは極めて重要です。そしてそれを実現するために音楽が力強いインスピレーションを与えてくれるのです」と音楽が持っている力について明言している。


来年2020年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、戦後75年という節目の年。そして「第九」で「すべての人々は兄弟となる」と高らかに奏でたベートーヴェン生誕250年にあたる。下野氏は「“Music for Peace”は2020年に向かってプロジェクトが進行中です。クラシックをあまりお聴きになられないお客様にとっても楽しんで頂ける内容をご用意しています」「私たちもこの活動を通じてより素敵な演奏を皆様にお届けすること、そして何よりも音楽が平和への貢献の一つとなれるように、私たちも真摯にこの活動に参加していきたいと思います。どうぞご注目ください」と呼びかけている。

http://youtu.be/4LymTSlK5lU

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