宍戸錠“豊頬手術”に秘められた「覚悟」/「昭和スター」破天荒列伝(終)

2月1日(土)9時58分 アサ芸プラス

 また一人、昭和の名優がこの世を去ってしまった。

 1月18日、“エースのジョー”の愛称で親しまれ、日活の黄金期を支えた俳優の宍戸錠さんが亡くなった。

 宍戸さんといえば、悪役キャラを際立たせるために液状パラフィン「オルガノーゲン」を注入する豊頬手術を受け、ぷっくりと膨らんだホオがトレードマークだった。

「整形手術をする芸能人は数多いが、それはいずれも形を整え、美しく若さを保ためのもの。ところが宍戸さんは、二枚目俳優としての道を捨て、あえて顔のバランスを崩すような“逆・整形”に踏み切った。担当医も最後まで反対していたといいますが、宍戸さんの決意と覚悟は固かった。そんな俳優は、後にも先にも宍戸さん以外に存在しません」(映画ライター)

 豪快で破天荒とは、まさに宍戸さんのことなのである。

「代表作は数多く、中でも『仁義なき戦い』シリーズで演じた大友勝利の狂犬ぶり、迫力のあるドスのきいた演技への評価は、非常に高いものがありました」(前出・映画ライター)

 ちなみにホオの膨らみは、01年の再手術で除去。宍戸によれば、取り出したオルガノーゲンは石灰化しており、「着色されていないカズノコのようだった」という。

「俳優人生を変えてくれたオルガノーゲンは、自宅に持ち帰ってホルマリン漬けにして記念に保管していたそうですが、13年に自宅が全焼し、これも焼失してしまったといいます。いずれにせよ、日本の映画史に深く刻まれた伝説の俳優の名前は、今後も消えることはないでしょう」(前出・映画ライター)

 ご冥福をお祈りしたい。

(露口正義)

アサ芸プラス

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