「私の陰毛のどこがダメなの?」 ソーシャルメディアの過度な自主規制が問題に

2月1日(日)17時0分 メンズサイゾー

 先日、画像共有サイトInstagramにおいて、女性の陰毛をめぐる騒動が起きた。


 オーストラリアのクリエイター夫婦が運営する、ポップで過激なファッションフォトを掲載するウェブサイト「Stick and Stone」のInstagramアカウントが、女性モデル二人のハイレグ水着から"はみ毛"がボボッと思い切りはみ出たファッションフォトを投稿。


 これに対し、Instagram側が規約に違反するとして、同アカウントを削除する措置を行ったところ、アカウントのフォロワーや一部のメディアから「性差別」との批判を受けたのだ。


 特に強く批判を行ったのは、若者の視点で社会を鋭く評するウェブメディアの「MIC」。マイリー・サイラスの自撮りヌード写真やジャスティン・ビーバーのギャランドゥが見え見えのカルバン・クラインの広告写真はスルーするのに、女性のはみ毛には過敏に反応して問題視するのは、女性のセクシーさや猥褻を偏った型にはめる性差別である、という論調の記事を掲載し、ネットを中心に反響を呼んだ。


 多くの国で女性ユーザーが半数以上(日本では8割近く)を占めるInstagramにとって、女性差別のレッテルを貼られることがよほど脅威だったのか、Instagramは問題のアカウントをすぐに復活させ、MICに対し以下のようにコメントした。


「規約の中でヌードの表現に対しさまざまな制限を加えていますが、必ずしも私どもの認識が正しいわけではないことは分かっています。本件においては私どもが判断を誤ったので、アカウントをリストア(復活、復帰)させました」


 ユーザーが好きな画像を投稿できるInstagramをはじめとするソーシャルメディアにおいて、女性の胸部や男女の陰部が露出した写真の扱いに関する問題は常につきまとう。


 同じく画像共有サービスであるPinterestにおいても、ユーザーがアートだと思って投稿したコンテンツが、サービスのプラットフォーム側の画一的な解釈によって猥褻なものと見なされ排除されてしまった、という問題は後を絶たない。


 Pinterestで投稿を削除される場合、ユーザーにはプラットフォーム側から削除の理由を記したメールが送られる。女性のヌードのデッサン画像を削除されたというある海外ユーザーが、自身のブログでPinterestから届いたメールを掲載していたのだが、その中には、性的な表現を禁止する旨とともに、皮肉にも次のような一文があった。


「(ヌードであっても)アートや教育的な意義のあるものはもちろん許容しています。たとえば、美術館や教室の中で見られるような」


 ソーシャルメディアに限らず、こうした"行き過ぎた表現の自主規制"は今、メディアや社会でも顕著になっている。漫画家でアーティストのろくでなし子への起訴や、サザンオールスターズの年越しライブへの抗議、そして先日の音楽番組におけるISILによる人質事件への配慮などなど。


 猥褻か否か。不謹慎か否か。ボーダーラインが曖昧であるがゆえに、Instagramのコメントにあるように「必ずしも自分の認識が正しいわけではない」ことを、ユーザー、視聴者、そして一市民である我々も、肝に銘じておかないといけないのかもしれない。
(文=ツジエダサト)

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