日常シーンにあのシーンも吹っ飛ばされた……でもうまくまとめているかも、な『CHAOS;CHILD』第3話レビュー

2月1日(水)11時0分 おたぽる

『CHAOS;CHILD』公式サイトより。

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『STEINS;GATE』などで知られる科学アドベンチャーシリーズ。その第1作『CHAOS;HEAD』(カオヘ)の続編、『CHAOS;CHILD』(カオチャ)のテレビアニメが放映開始となった。原作ゲームも評判が高い本作。本稿では、良作の期待が持てるアニメ版『CHAOS;CHILD』を、科学アドベンチャーシリーズのファンがレビューしていく。

 宮代拓留たちが設置した監視カメラを回収しにいった来栖乃々が、何者かに刺されるという衝撃的な最後で終わった前回。第3話「彼らのお祭りのお話の言い分」は、その来栖乃々がどうなったかということから始まる。

 まぁ、無事だったのだが。

 駆けつけた宮代拓留に、付き添っていた生徒会副会長の川原雅司が、監視カメラを仕掛けたことを怒って咎めるのも無理はない。宮代拓留に殴り掛かろうとする川原雅司を止める来栖乃々。「止めて」という彼女の言葉に、川原雅司はそのままあっさり病院(兼、来栖乃々らが暮らす児童養護施設「青葉寮」)を後にするが、なんだか薄情にみえたのは筆者だけか? 原作だと、確か来栖乃々が、助けてくれたゲンさん(宮代拓留の一人暮らしを何かと助けてくれるホームレスのおじさん)にあげたビールを運んであげてほしいとお願いして、川原雅司がしぶしぶと帰ったように記憶している。川原雅司の扱いが……。

 まぁ、ゲンさん出てないからなーと思ったら、後の宮下公園のワンカットで映ってる! ファンサービスですね。

 さて、青葉寮に泊まっていくことになった宮代拓留は、来栖乃々から自分が青葉寮を出て行ってからの家族の様子を聞かされる。そこで振り返る宮代拓留。彼は、自分の両親が渋谷地震に巻き込まれて亡くなったと養父の佐久間恒や来栖乃々から説明されていた。しかし、実際は避難所で強盗殺人にあっていたことを知り、隠し事をされたショックから(青葉寮では、家族の間で隠し事をしないというルールがあった)、半年前に青葉寮を飛び出し、宮下公園で生活を始めたのだった。

 と、宮代拓留が帰ってきたことに気づき、顔を出す妹弟の橘結衣と橘結人。当番を自分たちが代わっているのだから、早く帰ってきてほしいと話しかける。変わらない家族の姿。その温かさに、宮代拓留は「家族でも何でもない」と来栖乃々に言ってしまったことを後悔する。素直になれない宮代拓留がかわいい。

 どうでも良いことだが、回想で登場した宮代拓留の両親の事件の新聞記事にあった父親の写真が、宮代拓留にそっくり過ぎた(笑)。たぶん、初出しだよな、これ。

 そして、話は翌日へ。文化祭の前日に進む。監視カメラの一件で、廃部になろうとしていた新聞部だったが、突如舞い込んだ、ニコニヤ動画の記者・渡部友昭との対談を引き受けることを条件に、廃部を免れることに。そして、休部となった新聞部は、生徒会長の来栖乃々の希望もあり、生徒会の仕事を手伝う。

 文化祭の準備に追われる宮代拓留の姿は、カオチャで描かれる数少ない日常の一幕だ。「ニュージェネレーションの狂気の再来」によって日常が崩れていくその後を引き立ててくれる。

 が、完全に尺の都合でバッサリ飛ばされましたね。クラスで“ぼっち”になっている新聞部後輩の香月華を手伝ったり、有村雛絵から渡部友昭記者との対談についてお願いごとをされたり、自分のクラスの出し物用のビデオ撮影をしたり……。個人的には、目を輝かせている有村雛絵のカットが、宮代拓留の声が腐女子に受ける声だからと、自分の考えたBLの台詞を朗読させて、キュンキュンしている(……というゲーム内での宮代拓留の妄想)しているように見えた(笑)。カオチャは男性ファンが多いと思うが、筆者は松岡禎丞がエロい台詞をささやくこのシーンを推したい。

 一瞬で吹っ飛んだ文化祭の前日を気にも留めず、さらに話はとっとと文化祭当日へ。渡部友昭記者との対談を控える新聞部一行だったが、なぜか対談開始時間を過ぎても現れない。と、そこに有村雛絵が。「随分遅いっすね」と話しかけてきた有村雛絵に、挙動不審になる宮代拓留。今回も良いコミュ障っぷりです。

 渡部友昭記者が撮影した「回転DEAD」の現場に残された力士シールの写真について対談で聞いてほしいと話す有村雛絵だったが、そこで渡部友昭記者が壇上に姿を現す。が……。様子がおかしい渡部友昭記者。ヨロヨロと歩いてきた彼は、突然目から出血し、口から大量の力士シールを吐き出した! カオチャの気持ち悪いシーン再び。「ごっつぁんデス」もアニメで見ると、グロテスク感が増している。

 そして、文化祭を訪れていた久野里澪と神成岳志刑事から、事情を聞かれた宮代拓留ら。と、その事情徴収後、尾上世莉架が神成岳志刑事と久野里澪がひそひそと話していたあることを聞き取ったと話す。「ニュージェネレーションの狂気の再来」のこれまでの3つの事件の被害者は、何らかの“能力者”だったらしいということだが……。原作では、宮代拓留視点だったので、尾上世莉架のいた位置なら聞き取れたのかも、という話に納得できたが、アニメだと2人から一番離れた位置にいないか? 聞き取れたという話に、すごく違和感がある。このアニメ、“後から見直すと絶対面白いパターン”で作っているんだろうな。

 今回のラストは、また警察に連れて行かれたと聞いた来栖乃々が、これ以上事件を追わないでほしいと宮代拓留を心配するシーン。来栖乃々の心配をよそに、事件の被害者に超能力を持っているという新たな共通点を見つけたことを熱く語る宮代拓留がナイスでした。好きなことを饒舌に語ってしまう、オタク特有の行動ですね。

 で、そこに伊藤真二から「AH東京総合病院の詳細」というメールが届くという終わり。次回は、AH東京総合病院に潜入する話だろうか。今回、尾上世莉架と宮代拓留がAH東京総合病院に1回目の潜入をする話、そこで紛失したはずの宮代拓留のスマホから、伊藤真二のスマホに電話がかかってくる話がなくなっていたので、そこをどう改変しているのかが楽しみだ。
(文・桜井飛鳥)

おたぽる

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