仲間を蹴落としてデビューするアイドル。敗者が突如、人気者になることも…

2月1日(日)12時0分 messy

米国ビルボードが選ぶ「2015注目すべきK-POPアーティストTOP5」に名を連ねたグループ、iKON。公式Facebookより

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 2015年もすでに1カ月経過……時が過ぎるのが早すぎてコワくなりますが、今年、K-POP界で台風の目になるのは誰なんでしょう?

 その一翼を間違いなく担いそうなのが、BIGBANG(ビッグバン)や2NE1(トゥエニィワン)を擁するYGエンターテインメント(以下YG)からデビュー目前の7人組ボーイズグループ、iKON(アイコン)でしょうね。この春、華々しく日韓同時デビューするのではないか、と業界内でもウワサされています。

 このiKON、YG内の練習生をAチームとBチームに分け、デビューをかけて競い合うサバイバル番組「WIN」で勝利を逃した敗者チームなのです。勝ったAチームはWINNER(ウィナー)の名でひと足先にデビューを果たしました。日本でも昨年9月にデビューアルバムを発表し、すでにツアーもしています。

 涙をのんだBチームを次に待っていたのは、チーム内のサバイバルでした。昨年放送された番組「MIX & MATCH」では、いつかチームBとしてデビューする日を夢見てきた6人に残酷な宣告がなされます。ここにさらに練習生を3人投入し、9人でバトルして7人のみがチームとしてデビューを勝ちとることができる、と。

 「YGは鬼だな」と思いましたが、こうしてデビューを控えてグループができあがる過程をドキュメンタリー風に見せるやり方はBIGBANGのころから連綿と受け継がれてきた、この事務所ならではのお家芸で、非常に効果的なプロモーション手法でもあるのです。メンバーの汗と涙の日々をつづることで、グループにはデビュー前からしっかりとファンがつきますからね。

さらなるバトルに投入されたメンバー

 そしてチーム内のバトルの結果、元のBチームの6人+新人1人というメンバー構成が決まり(予定調和かもしれないけれど、よかったね!)iKONの名を与えられたのです。このiKONのなかで、すでにデビューしたかのように特に人気を集めている2人がいます。リーダーのB.I(ビーアイ)と、BOBBY(ボビー)です。この2人がなぜそこまで人気なのか? それは「SHOW ME THE MONEY(SMTM)3」という、これまたヒップホップのサバイバル番組に出たからです。

 どんだけサバイバル好きなの?(笑)って思いますが、本人たちがバトルLOVEなわけではもちろんなく、ここまで紹介したサバイバル番組はすべてYGと仲よしのケーブルテレビ局Mnet(エムネット)で放送されており、YGとMnetががっつりタッグを組んだ壮大なプロモーション大作戦ということもできるでしょう。

「SMTM3」を見ると、最初の「WIN」でBチームを負けさせたのもわざとだったんじゃ……? と疑いたくなるほど、この2人が光っているのです。特に番組で優勝を飾ったBOBBYにはひときわスポットライトが当てられていました。

 こーいうサバイバル番組作り、Mnetはホントにうまいので、私も昨年は「SMTM3」にどっぷりハマることになりました。ヒップホップを志すシロウトたち(アンダーグラウンドで経歴を積んだセミプロみたいなラッパーも中にはいます)が韓国全土から集まり、勝ち抜きオーディションを繰り広げるのですが、「WIN」ですでに名を知られたアイドル練習生であるB.IとBOBBYは「アイドル」という理由でのっけから他の参加者たちに敵視されます。「アイドルにヒップホップができるのかよ」「YGの練習生が参加するならどうせ出来レースじゃねーの?」と揶揄され、重いプレッシャーがのしかかります。

 ヒップホップというジャンルゆえにdis合戦は当たり前。あるラッパーはバトル曲のなかで「AチームもBチームも必要ない。オレひとりだけでWINNER」「BOBBYはオレの目にはただのかわいい人形」などとはっきり2人をdisります。それにカッとしたあまりか、B.Iは自分の曲の歌詞をすっかりド忘れてしまい、それをリカバーしようとアカペラで「オレの会社より金あんのかよ」と幼稚な呪詛を吐き、客席に水をブチまける迷シーンがありました。審査員たちから呆れられたものの、観客投票で意外な高得点を獲得し、なんとかその回を切り抜けます。BOBBYも舞台で中指を立てたり、負けじと生意気に応酬するのですが、他のラッパーたちに押され、常に厳しい戦いを強いられます。

事務所の全面バックアップも

 結局、B.Iは準々決勝くらいで負け、バトルから脱落します。ただ、それまでボロボロの姿を見せることの多かったB.Iが、その回では彼なりのベストパフォーマンスを見せました。にもかかわらず、観客投票で思うように点数がのびず、審査員や他の参加者からも驚きの声がもれます。あとから考えると、YGはB.I vs BOBBYのガチンコ対決を回避したくて、どちらかが先に脱落する筋書きがあったのかな、という気がしなくもないのですが……。

 ともあれ、最終的にはBOBBYがめでたくバトルを制する「SMTM3」、日本Mnetで早く放送してほしいと願っていますが(iKONのデビュー待ち?)、この番組のおかげで「アイドルでもラップできる実力派」のお墨付きをもらった2人は、そのご褒美なのか、番組で審査員を務めていたYGの大先輩の楽曲に次々と客演で招かれるようになります。Epik High(エピックハイ)の「BORN HATER」、そしてMASTA WU(マスターウー)の「COME HERE」で聴かせてくれる怖れを知らぬ〈オラオラ〉ラップ、その歌詞に注視すると「SMTM3」のエピソードや参加ラッパーをおちょくる箇所もあって、ついニヤリとしてしまいます。

 デビューに至る〈サバイバル〉プロモーション、それがシナリオ通りの予定調和だったのかどうか……iKONがデビューしてK-POP界で大躍進さえすれば、まったく取るに足らない問題になるでしょう。いまの勢いなら、先にデビューしたWINNERすら蹴散らすかもしれません。来る快進撃に熱く期待してますYO! YO!

 

本文中の写真=勝者チームWINNERはすでに奔放デビュー済み。日本公式HPより

今週の当番=風田チヌ
「SMTM」のガールズ版「UNPRETTY RAPSTAR」(すごいタイトル)が始まりワクワク♪ 女性ラッパーたち(SMTM3の敗者多数!)のマウスファイト、ヒップホップ以外の下世話な熱視線も集めそうですww

messy

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