なぜ一芸披露にそれを選んだ!?  北川景子のデビュー秘話が斬新過ぎる!

2月4日(火)18時30分 messy

「MORE2014年03月号」集英社

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 北川景子錦戸亮関ジャニ∞)によるW主演映画『抱きしめたい−真実の物語−』(東宝系)が、2月1日に公開初日を迎えた。北海道の網走市で出会った、ある一組の男女の間に巻き起こった実話を元にした感動的なラブストーリーで、北川さんは交通事故によって左半身の麻痺だけではなく、記憶障害の後遺症までも抱えてしまい、車椅子生活を送りながらも力強く生き抜いた女性役に挑戦。冬の網走という極寒の厳しい撮影状況の中でも、難しい役どころを果敢に演じきったようだ。主演の二人は今回の作品が初共演だったらしいが、番宣のために出演していたいくつかの番組でのやりとりを見るからに、同じ関西出身者ということもあってか、二人の空気感が自然でとても波長が合っている感じであった。

 そんな北川さんが映画公開前日の1月31日、23時から放送された『A−Studio』(TBS系)にゲスト出演していた。関西弁を話すイメージがあまりなく、普段は基本的に標準語で話しているという北川さんだが、関西弁で話す人がひとりでも現れるとすぐに自分もつられて関西弁になってしまうらしい。彼女がテレビで全然訛りもなくクールに標準語を話しているのは実は偽りの姿であって、いつも関西弁を出さないようにと必死なんだとか。

 女優「北川景子」としてのイメージを大事にしているのだろうけど、関西弁でテンポよく話す北川さんのほうが、実際はお笑い好きで三枚目タイプらしいチャキチャキした彼女の雰囲気に似合っているような気がする。まあ、ドラマや映画の役柄では標準語のセリフになることが多いと思うが。同番組ではMCの笑福亭鶴瓶がバリバリの関西弁なので、今回は「関西弁でやってぇ〜や〜♪」という鶴瓶のリクエストもあって、終始“関西弁の北川景子”を全開で発信していた。

 同番組の出演が今回で2回目ということもあり、番組では前回出演時とはまた違った角度から北川さんについての取材を試みたようで、デビュー時にまつわるエピソード秘話が中心となっていた。鶴瓶は北川さんのデビューしたての頃を見てみたいと思って、彼女の女優デビュー作となったドラマ『美少女戦士セーラームーン』を視聴したそうだ。

 当時17歳だった北川さんが、劇中のセーラーマーズ役の衣装を纏っている写真が映し出されると、彼女は照れくさそうに笑い出してしまった。スタジオの観覧席からは「え〜!?」「カワイイ〜!」と驚きと絶賛の声が上がっていた。確かに可愛らしいのだが、今の“女優・北川景子”のクールなイメージからすると、少女アニメのキャラクターというのはだいぶかけ離れているかもしれない。

 それから10年が経ち現在27歳となった北川さんは、当時の撮影現場では慣れない戦闘シーンが多く、日々アザだらけになってしまい、新人の自分にとっては過酷な撮影であったことを振り返っていた。デビュー作でのそんな毎日の撮影がよっぽど堪えたのか「芸能界って大変なんだなぁ……」と強く脳裏に刻まれた当時の心境を明かした。

 そんな大変だった『美少女戦士セーラームーン』への出演は、オーディションによって選ばれたそうだ。「美少女戦士」ということで、「美少女」であるだけではなく、新体操やバレエができるなど、何か一芸を持ち合わせている女の子たちがオーディションに参加していたそうだ。オーディション概要にも、一芸を披露する時間があると書かれていたのだとか。

 けれども当時、芸能事務所に入ったばかりの北川さんには披露できる一芸が全くなかったそうだ。唯一得意であった水泳は、オーディション会場では披露できないしで、「自分には何も見せるものがないから行きたくない」と、オーディション前夜に神戸の実家で悩んでいたらしい。母親にもそれを相談したところ、「何かあるだろう」と家族で家中を探し回ったそうだ。おやおや? 家中探し回ったら何か特技が見つけられるんすか!? 悩める娘のために、何か力になりたいという母親のありったけの励ましだったのだろうか?

 しかし、それは励ましで終わらずに本当に見つかったのだった! 家族を巻き込んで「これや!」と思って見つけた一芸アイテムは、なんと“さつまいも”であった。な、なぜに“さつまいも”が北川家で一芸アイテムにヒットしたのだろうか? なんでも、当時、北川さんが学校での美術の授業でちょうど彫刻を彫っていたらしく、彫刻刀があるからそれで“さつまいも”を彫って“いも版”を作成すればいいという作戦を編み出したのだ! やるじゃん、北川一家! でも、ドラマのオーディションで、作品のコンセプトに全く関係もないのに“いも版”彫る人なんてなかなかいないよ! いたとしてもだいぶ変わり者だよ!

 “いも版”で挑むと決めたからには、しっかりとそれなりの準備をして行こうと、その見つけ出した“さつまいも”を半分に切ってラップに包み、失敗しても大丈夫なように切った半分もスペア用として一緒に鞄に詰めたそうだ。父親からはインクを借り、母親からは半紙をもらって、“いも版”の準備は万端となったのだ。家族中の想いが“いも版”に託されたのである。

 いざオーディション会場に着いた北川さんは、周りの参加者たちがウォーミングアップでY字開脚ストレッチをしたり、安室奈美恵の歌を練習していたらしく「ちゃうとこ来たわ〜……」と、気後れしたそうだ。そして、気合いを入れて神戸から持参した自分の“いも版”セットをそっとしまったのだとか。

 けれども、自分の番が来てしまい、もうやるしかなかった。何を彫るかも決めていない状態で臨んだため、頭の中は真っ白になっていたのだとか。“いも版”を彫ることを告げても、「“いも版”? どういうこと?」と、審査員からは冷めた感じで質問されてしまい、北川さんはネタ的に「あ〜、これスベったなぁ……」と状況のヤバさを感じたそうだ。

 しかしここで、くじけない度胸を見せつけちゃうのが北川さんのスゴさ。何が彫れるのかを審査員に聞かれ、「何も考えてないことがバレると落とされてしまうかも!」と瞬時に判断した北川さんは「何でも彫れますよっ」と得意げに返事をしたのだった。そして「せっかくなのでお名前いただいてもいいですか?」と審査員の中のドラマプロデューサーらしき人の名前を聞き出すと、その場で正座して、実家から持参した“さつまいも”を彫り出したそうだ。他の参加者が歌ったり踊ったりする中で、ひとり静かに淡々と“さつまいも”を彫る北川さん。なんというシュールさでしょう!

 なんとか制限時間内に“いも版”が完成し、それに父親のインクを付けて母親の半紙にドンッ! と押し当てた作品を「どうぞ、良かったら持ち帰ってください」と審査員にプレゼントしたそうだ。すると「あ〜、綺麗に彫れてるねぇ」と満更でもない感想が返って来たらしい。苦し紛れに見つけ出した一芸だったのに、ちゃんと仕上がっとるやん!

 ところが、そのオーディションの帰りの新幹線で、北川さんは「あ〜、もう落ちたなぁ……」と落胆していたそうだ。

「落ちたとしたら、もう“いも”で落ちた」「もし、受かったとしたら“いも”で受かった」

 と、オーディションの結果は「“いも”次第である」と、女優の夢を“いも”に託していたらしい。そして、その結果『美少女戦士セーラームーン』のオーディションに見事合格したのである。すでにアクションやお芝居や歌のできるライバルたちを差し置いて、まさかの“いも版”で勝ち取ってしまったので、申し訳ない気持ちにはなったらしいが、「そのお陰で今がある」と感謝していた。

 しかも、この時、“いも版”作成が初めてだったそうだ。学校の授業では木のオルゴールを作っていたのだとか。やったこともないことを一芸として披露していたのである。それをキッチリ作品として仕上げちゃうんだから、どんだけ器用で強運なんだか……。ただでさえ、オーディションなんて緊張しそうな状況なのに、淡々と冷静に強引に乗り切った北川さんの度胸の良さにとても感心した。もしかしたら、そんな特異な個性が審査員の目に止まったのかもしれない。

 それから10年、北川景子という女優が第一線で活躍している現在、当時名前を“いも版”に彫られた審査員は、今どんな気持ちで彼女の躍進を見ているのだろうか?「まさか、あの“いも版”の子が……」と現状の姿に驚いているか、はたまた「自分の目に狂いはなかった!」と審査員としての自分たちの審美眼を自負していたりして。いずれにしても、自分にオーディションを勝ち抜けるような武器がなくても、ギリギリまで頑張って一芸を捻り出した北川景子とその家族の“諦めない心意気”を讃えたい。

■テレ川ビノ子/テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!

messy

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