【インタビュー】ジョン・カビラ&高島彩、今年のアカデミー賞を大予想「驚く結果が待っているかも」

2月6日(木)17時0分 シネマカフェ

ジョン・カビラ&高島彩/photo:Jumpei Yamada

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日本時間2月10日(現地時間2月9日)に開催される世界最高峰の映画の祭典「第92回アカデミー賞授賞式」を、WOWOWではアメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターより独占生中継。案内役を務めるのは、いまや名コンビと言っても過言ではないジョン・カビラと高島彩だ。

助演男優賞はブラッド・ピットで決まり? 俳優として初受賞か
カビラさんは2007年(第79回)から案内役を務めており、今回がなんと14回目。高島さんとのコンビは8回目となり「もうね、盤石ですから。プロ中のプロでいらっしゃるから、なんの不安もございません」(カビラさん)、「年に1回、この季節だけ、椅子を引いてくださる男性とお会いできるので(笑)。あうんの呼吸でご一緒させていただいている」(高島さん)と全幅の信頼を寄せている。そんなお二人に、今年のアカデミー賞の行方を大胆予想してもらった。

——まず、助演男優賞と助演女優賞からお話をうかがえれば。前哨戦と呼ばれる各映画賞で受賞を果たしている『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブラッド・ピット、そして『マリッジ・ストーリー』のローラ・ダーンが本命視されています。


カビラ:ローラ・ダーンがすごいのは、あんな辣腕弁護士を演じているのに、嫌味が一切ないというところ。離婚裁判ですから、相手をいかに論破し、打ち負かせるかが勝負ですけど、そのセリフ回しが本当に魅力的ですよね。予想するという視点では、確かにローラ・ダーンが本命ですが、僕が推したいのは『リチャード・ジュエル』のキャシー・ベイツ。息子の無実を信じる姿に、無条件の愛を感じさせるし、何というか…、もはや聖母ですよ。

高島:助演男優賞はやはりブラッド・ピットでしょうね。今年の候補者の中では、唯一、俳優としてアカデミー賞を手にしていませんし、今度は本業でと応援しています。受賞したら、自虐を交えたスピーチを披露することになるのでしょうか。色んな意味で楽しみです。



本命はホアキン!見事な復活遂げたレネー・ゼルウィガーの受賞は?

主演男優賞は、日本でも興収50億円突破の社会現象を巻き起こした『ジョーカー』のホアキン・フェニックスが最有力。そして主演女優賞の本命は、往年の大スターであるジュディ・ガーランドの半生を描いた『ジュディ 虹の彼方に』のレネー・ゼルウィガー。厳しいレッスンを経て、劇中の全曲を自ら歌いあげたパフォーマンスが高く評価されている。

——やはり、主演男優賞はホアキン・フェニックスが決まりでしょうか?

高島:これは硬いと思います。まるで悪魔の羽が生えるんじゃないかと思わせる後ろ姿…。狂気と悲しみがギュッと凝縮されていて、すごかったですよね。悪の存在ではあるんですが、思わず観客を共感させ、引きずり込む凄みが伝わってきました。


カビラ:僕も本命はホアキンだと思いますね。もう1人は『マリッジ・ストーリー』のアダム・ドライバー。離婚を突き付けられた男の苦悩を演じるんですけど、演じ切ると同時に、重い絶望とは違う何かを残してくれる。妻を演じるスカーレット・ヨハンソンとの丁々発止のやり取り、そこから生まれるズレにも共感しましたね。

——レネー・ゼルウィガーにとっては、近年の低迷を見事打破する“復活作”での受賞に期待がかかりますね。

高島:そうですよね。スターとして再起にかける思いというのが、ジュディと彼女自身に重なる部分がありますよね。仕事がうまくいかず、心や体がついていかないというジュディの苦悩は、きっとレネー本人も体験しているでしょうし。演技のすばらしさはもちろんですが、歌唱も圧倒的で、実力を改めて見せてもらいました。どんな受賞スピーチを披露してくれるかも楽しみですよ。


カビラ:もはや『ブリジット・ジョーンズ』のコミカルな印象はなくて、自分の弱さと向き合えない“もどかしさ”を鬼気迫る演技で表現しきっていますよね。彼女が演じる晩年のジュディ・ガーランドを通して、ショービジネスの光と闇も見え隠れしますし。うーん、やっぱり主演女優賞の本命は『ジュディ 虹の彼方に』だと思いますね。



作品賞にひた走る『1917 命をかけた伝令』、はたまた『パラサイト 半地下の家族』が歴史を動かす?

9作品がノミネートされた今年の作品賞で、本命と目されているのが、全編ワンカット撮影も話題を集める戦争ドラマ『1917 命をかけた伝令』。さらに『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』や『ジョーカー』、韓国映画初の候補となった『パラサイト 半地下の家族』など例年以上にバラエティに富んだラインナップとなった。

——いよいよ作品賞の予想をお願いしたいのですが…。予想とは別に、応援している作品もあると思いますが。

高島:そうですね。本命を予想すると、やはり『1917 命をかけた伝令』になりますね。本当に、あの臨場感はすごいの一言。戦場に引き込まれる感覚でしたし、兵士たちが味わう渇きまでも、体感できたというか。映画として新しい試みですし、撮影に至るまでの努力も、確かに高く評価されるんじゃないかと思いますね。


カビラ:うーん、確かに『1917 命をかけた伝令』がフロントランナーではありますけど、僕は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を推したいですね。ちょうど映画の舞台になる1969年って、僕はホームステイで叔父が暮らすカンザスにいたので、シャロン・テートの事件は強烈に記憶に残っていて。映画としてもハリウッド最後の黄金期の息吹を伝えつつ、残照というか哀愁を描き切っている。同時に歴史を変えちゃう(笑)遊び心もあって、クエンティン・タランティーノに何かしらの功労賞を与えたいと考えるアカデミー賞会員は少なくないと思います。次回作で引退するとも言われていますし。

——アメコミが原案となった『ジョーカー』、カンヌ映画祭でパルム・ドールに輝いたブラックコメディ『パラサイト 半地下の家族』といった、作品賞の歴史では“異色”といえる秀作も名を連ねています。

カビラ:生中継の案内役としては、『パラサイト 半地下の家族』が歴史を動かす瞬間を視聴者の皆さんと共有したいという気持ちがありますね。それにしても、今年は作品賞候補の振れ幅がすごいですよね。戦記物もあれば、古き良き時代へのオマージュも。『ジョーカー』や『パラサイト 半地下の家族』は格差社会の断絶を描いていますし、誰もがどれかを推したくなるチョイスになっている。もしかすると、投票者も驚く結果が待っているかもしれないし、アカデミー賞は「語り継がれること」にこそ価値があると思いますから。


高島:カビラさんがおっしゃるように『パラサイト 半地下の家族』が作品賞に輝いたら、まさに新しい時代の到来ですよね。アジア作品初という点も含めて、応援しています。個人的にも大好きな作品で、コメディ色も強いので最初は大笑いしているんですけど、気づいたら転がるように、引きずり込まれる…。その恐怖というか、奇妙さは『ジョーカー』にも通じるものがありますね。笑いと恐怖は表裏一体なんだなと。


「生中継!第92回アカデミー賞授賞式」は2月10日(月)午前8時30分〜 [二] [同時通訳]/21時〜[字幕版]WOWOWプライムにて放送。

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