まだ続く宮迫バッシングの異常! 一方、吉本上層部の責任はなかったことに…加藤浩次、ロンブー淳らを取り込み、批判封じた松本人志の罪

2月6日(木)20時0分 LITERA

YouTubeで活動を再開した宮迫博之

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 本末転倒、付和雷同──。宮迫博之に対するメディアの反応を見て、こんな四文字熟語が口をついて出た。何しろ、宮迫がYouTubeで活動を再開するや、ネットで「嘘くさい」「復帰すんな」「そのまま引退しろ」とヒステリックな罵倒が飛びかっただけでなく、ワイドショーやスポーツ紙までが一斉にこんな調子で宮迫を叩きまくったのだ。


「きちんと手順を踏んだロンブー亮の誠実な姿勢とは対照的」「吉本興業との話し合いも解決していないのに身勝手」「迷惑をかけたテレビ局をないがしろにしてYou Tubeで復帰は筋違い」「ロンブー亮の復帰前日はおかしい」


 驚いたことに、タレントや芸人仲間たちからも一斉に宮迫批判が飛び出した。「(宮迫からYouTubeの)報告はあったが相談ではなかった」と責任逃れをしつつ「さんまさんのところにお世話になっているわけやし、オレが何を言う立場でもない」と突き放した松本人志を筆頭に、「順番として」「会社とちゃんと話をしてまとまってから」と説教した 岡村隆史、さらには、一時、吉本に反旗を翻していたはずの加藤浩次までがロンブー亮の復帰トークライブの前に宮迫がYouTubeデビューしたことを問題視し「ちょっとこれがあるのに宮迫さんなんで?って…」などと苦言を呈していた。


 まさに袋叩き状態。たしかに、宮迫のYouTube戦略はズレてる印象は否めないが、だからといってここまで寄ってたかって叩くような話なのか。改めて言っておくが、宮迫がやったことは、反社会勢力のパーティにそうとは知らないで出席し、ギャラをもらったもののそれを言い出せず隠していたというもの。批判されたり一時的に謹慎するのはやむをえないとしても、あれから半年以上経ってなお、許されないというほどの話ではないだろう。


 テレビや舞台でなくYouTubeで活動を再開したことも批判の対象になっているが、それこそ復帰を許されていないから、YouTubeを選んだだけではないか。


 だいたい政界では、暴力団関係者から献金を受けたことがわかっている安倍内閣の武田良太大臣がいまも辞任することなく、全国の警察を統括する国家公安委員長の職にとどまっているのだ。そのことには何も文句を言わないのに、なぜ宮迫だけこんなバッシングを受けなければならないのか。


 この騒動で一貫して正論を口にしていた数少ない芸人のひとりであるカンニング竹山が今回も『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ、1月29日放送)で、「思ったんですけど、我々は何に怒ってるんだろうかって、なぜ宮迫さんはこんなことになってんのかなって、なぜテレビに出られないのかなって、なぜ排除の方向に……。元のこと(闇営業)はわかりますよ、でもここまで引っ張ってやることなの? 我々は。世間もね。普通に出しちゃったほうがいいんじゃない。観たくない? ちょっと異常すぎないか、やってること。何に怒ってるの、いったい」と憤っていたが、そのとおりだろう。


 しかも、呆れたのが、ワイドショーでは「吉本興業に迷惑をかけたのに」「吉本興業と話し合わないうちに復帰はおかしい」とかいう批判まで飛び出していたことだ。


 おいおい。いつから吉本興業は被害者になったのか。みんな忘れてしまったようなので、これまた振り返っておくが、吉本興業はあの闇営業事件で、積極的に事件を隠蔽した“共犯者”なのだ。


 まず、最初の隠蔽は、吉本興業が6月6日夕方に「調査の結果、金銭授受はない」と嘘の発表をし、宮迫らを厳重注意処分で済ませたことだ。


 吉本サイドや御用マスコミはこれを「ヒアリングしたのに、宮迫らが嘘をついたため」「吉本興業に責任はない」などと話をすり替えているが、いくら芸人たちが口裏を合わせても、11人もいるのだから、吉本が徹底調査をしていれば、どこかで証言に綻びや矛盾が出てきて嘘が判明したはずだ。


 また、仮に芸人たちが口を割らなかったとしても、ネットでさんざん指摘されていたように、芸人が金ももらわず、あんなサービスをするわけがないのは、マネジメントのプロである吉本がいちばん知っていたはず。にもかかわらず、吉本がすぐに「調査の結果、金銭授受はない」としたのは、多大な損害が生じる番組降板や謹慎を避けるために、嘘を知りながら、それに乗っかったとしか思えない。


 そして、宮迫と亮が会見で明らかにしたように、彼らがすぐに「金銭を受け取った」と訂正して報告した後も、吉本興業は2週間以上にわたって「今さひっくり返せない」「静観です」と、事実を隠蔽し、虚偽を強要してきた。


●吉本興業は会社ぐるみで問題隠蔽、反社スポンサーの仕事受注も上層部は責任とらず


 しかも、吉本興業が「嘘と事実隠蔽」を行った背景には、宮迫や亮らが参加した反社グループに、吉本が会社として関与していたという問題があった。


 これも、宮迫らが会見で明かしたのだが、宮迫らは入江から反社会勢力のフロント企業のパーティ参加を持ちかけられた際、「吉本のイベントのスポンサーだから大丈夫」と言われていた。


 これについて、吉本の岡本昭彦社長は例の会見で、「自社主催のイベントではないためチェックできなかった」などと言い訳していたが、イベントのスポンサーのひとつが特殊詐欺グループのフロント企業だったことは認めざるをえなかった。吉本は明らかに反社グループのスポンサーのイベントにタレントを派遣し、ビジネスをしていたのだ。宮迫たちが糾弾されるなら、吉本だって同罪。いや、それどころか、宮迫たちが吉本の関係したイベントのスポンサーになっていることを知って、「大丈夫だ」と考え、パーティに出かけたのだとしたら、それこそ、今回の問題の大元は吉本興業という会社ということになる。


 しかも、吉本興業はただの芸人にすぎない宮迫らと違って、安倍政権や維新と癒着し、公的な仕事を数多く受注してきた。法務省のPR、大阪サミットの交通規制PR、大阪万博誘致アンバサダー、さらにNTTと共同で行う教育事業には官民ファンド「クールジャパン機構」が最大100億円の出資を受けていた。そんな企業が反社会勢力の絡む仕事を引き受け、芸人の隠蔽を後押ししていたのだ。


 そうした点から考えても、この問題で宮迫などよりもっと糾弾されなければならないのは吉本興業という会社であり、責任を取って辞めなければならなかったのは、吉本の大崎洋会長と岡本昭彦社長だったのである。


 ところが、結果は完全に逆になってしまった。吉本は大崎会長も岡本社長もなった責任を取らず、幹部の椅子に居座ったままなのに、いつのまにか批判は立ち消え。誰も吉本のことを批判しなくなったどころか、いつのまにか“被害者”のようになってしまった。


 そして、宮迫への批判は再び高まり、今回の状況を見てもわかるようにことあるごとに激しい非難を浴び、復帰もままならない状態だ。


 いったいなぜこんなことになってしまったのか。そこには2つの要因がある。ひとつは、マスコミと吉本興業の癒着だ。ロンブー亮が会見で岡本社長の「在京5社・在阪5社のテレビ局は吉本の株主だから大丈夫」という言葉を明かしたが、テレビ局と吉本は一体関係。スポーツ紙もすべて、吉本興業の現在の上層部とズブズブに癒着して、意のままに操れる。


 これらのマスコミは、宮迫と亮の会見直後や、岡本社長の会見直後こそ、世論の目を恐れて、吉本をかばうトーンは抑えめだったが、ある時期から吉本の意を受けて一気に批判封じ、現体制擁護に動き始めた。


 この流れの中で、スケープゴートにされたのが宮迫だった。スポーツ紙などには、明らかに吉本のリークだと思われる宮迫バッシング記事が載りはじめ、それと軌を一にするように、ワイドショーでは、コメンテーターたちが一斉に「宮迫らが嘘をついたのが問題の始まり」「問題を吐き違えてはいけない」などと宮迫をスケープゴートにし始めた。


●岡村隆史、ロンブー淳、加藤浩次ら反大崎の芸人を懐柔し取り込んだ松本人志


 しかも、この流れを作り出し、マスコミ支配をさらに強固にしたのが松本人志だった。当時の「週刊文春」(7月25日発売号)が「松本人志が牛耳る吉本興業の闇」と題する特集で指摘していたように、大崎会長の強権支配を支えてきたのが松本であり、大崎会長と吉本はすべて松本の言いなりという状況ができているのは有名な話。
 
 その松本が自分の言いなりになる体制を守るために「大崎会長が辞めたら僕も辞める」とメディアを恫喝したことで、一気に流れが変わったのだ。しかも、松本は、大崎会長に批判的だった加藤浩次や友近、さらには以前から大崎体制と距離のあるナイナイ岡村、ロンブー淳などにアプローチし、取り込みに動き始めた。


 実際、松本は騒動渦中に放送された『ワイドナショー』で、「そこまでいっぱいしゃべったことのない加藤(浩次)ともめちゃくちゃしゃべるようになったし、岡村(隆史)もしゃべりたいと言ってくれている。今までそこまで親しくしてなかった後輩たちとも話が聞けそう」などと、取り込みの成果を強調していた。


 また、昨年末には『ワイドナショー2019年末SP』にロンブー淳を呼び、「松本さんが動いてくれたから会社が本腰を入れた」「ある現場で松本とすれ違った時に「大丈夫か?」とやさしく心配された」などと、淳から感謝の言葉を引き出していた。


 こうした取り込みの結果、大崎体制に不満を持つ加藤や岡村、淳が完全に体制側に寝返ってしまったのである。


「淳が松本に寝返ったことで、亮の復帰も一気に進み始めた。一方、松本は自分の言うことを聞かず、騒動後も明石家さんまを頼った宮迫に対しては完全に冷酷な対応を取るようになり、宮迫は孤立。スケープゴート化がさらに進んでしまったと言うわけです。今回のワイドショーやスポーツ紙の宮迫叩きは、この流れの延長線上で起きたものでしょう」(週刊誌記者)


 ようするに、ワイドショーのコメンテーターや芸人たちはこの間、もっともらしい理屈で、宮迫を批判していたが、裏をのぞけば、ようするに、芸能界の政治力学に従って、力のあるものに尻尾を振り、水に落ちた犬を叩いていたと言うだけに話だったのだ。


 爆笑問題の太田光が2日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS)で、宮迫とロンブー亮の“明暗が分かれた”という話題の際、「はっきりいうとこれ、吉本内部の話じゃないですか。吉本内部で政治的にどう動いたとか誰が立ち回ったとか、ずーっとそんなことばっかり」と喝破していたが、マスコミの体質が変わらない限り、弱いものだけが叩かれ、大きな悪は何の批判も受けず責任も取らないというグロテスクな芸能界の構造も変わることはないだろう。
(伊勢崎馨)


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