東出・唐田匂わせ不倫と滝クリインスタから考える「見せ方」の正解と不正解

2月7日(金)7時0分 文春オンライン

 東出昌大については、ただただ痛恨である。


 私はここ数年ことあるごとに「東出君を見よ」と言ってきたからだ。



東出昌大と唐田えりか ©︎AFP/AFLO


 モデルだった東出昌大は映画『桐島、部活やめるってよ』(2012年)で俳優デビュー。観ていて不思議だった。ほぼ新人なのにそのデカさや存在感は立ってるだけで絵になったからだ。


 かつてジャイアント馬場はアメリカで規格外の大きさ(スター性)を認められ若くして売れた。東出君を見たら「センターに立てる逸材ぶりを見ておきなさい」。馬場さんならそう言ったはずである。


 順調にスター街道を歩みだした東出昌大。


 NHK朝ドラ「ごちそうさん」ではヒロイン杏の相手役という大抜擢をうける。杏も東出もスケールの大きさは王道ドラマ感たっぷり。あのドラマは別の意味で「昭和」がテーマだったのだと思う。



 よく東出昌大の演技について揶揄する人がいるが私は腹立たしかった。そういう人はいったい芸能に何を求めているのか? 日常にはいない人物をありがたく眺めるジャンルではなかったか? 細かいことをいちいち言うなと思っていた。


リアルタイムで追っていたからこそ語れること


 しかし今回の不倫報道である。私は東出君を大目に見過ぎていたのかもしれない。


 でももっと痛恨なことがある。それは自分自身の態度についてだ。


 将来のスターを見よと言った手前、私は東出昌大の映画やドラマを追っかけていたのだが(映画の初日舞台挨拶にも行っていた)、今回告白する。


『寝ても覚めても』は観ていなかった。


 そう、唐田えりかと共演した肝心の映画は観ていなかった。劇場に足を運んでいなかった。こんなの野次馬として失格だ。



 真面目に言うが、リアルタイムで追っていたからこそ野次馬として語れることがある。


『あなたのことはそれほど』(TBS系)というドラマがあった。


 東出昌大は妻に浮気される役。妻を演じるのは波瑠でその浮気っぷりが凄い。


 すると当時ネットで「波瑠批判」があってギョッとしたのだ。覚えている方もいるだろう。



劇中では妻に浮気されていた東出


 波瑠さんはたまらず「不倫劇を見ていて気分が悪くなる方もいらっしゃると思いますが、私達はただこのドラマを観てくださったことに感謝するだけです」とブログに書いた。


 演じる役柄に対して見解を述べなければいけないなんて俳優業は大変だ。でも実はあのドラマにはよく出てくるセリフがあった。「お天道様はみている」である。


 どんなに周囲をうまくゴマかせたと思ってもお天道様だけはゴマかせない。むしろ道徳的なドラマだったのである。演者は批判される筋合いはなかったのだ。



 そして今あらためて思うのは「役柄をごちゃ混ぜにして批判された」あの騒動は、共演者の東出君も見ていたはずなのである。今の時代はこれほど不倫に拒絶反応があると実感していたはずなのである。


 それなのに……


 それなのに、『寝ても覚めても』を観ていなかった私は悔恨しかない。


『寝ても覚めても』舞台挨拶の東出昌大に変化はなかったのか? 観客の立場で何か感じたかもしれない。今からあの作品を観てもただの後付けである。フラットな気持ちで全力で観ていないとダメだ。私はその機会を逃したのである。正統な野次馬になりそこねたのだ。恐らくワイドショーで東出不倫にコメントしている人たちはこういう準備もちゃんとしていたのだろう。尊敬する。


世の中は、不倫も嫌いだが「匂わせ」も嫌い


 さて、東出報道の各記事を読んでわかったことがある。


 世の中は不倫も嫌いだがそれと同じくらい「匂わせ」も嫌いということだ。唐田えりかがSNSで東出昌大との交際をいろいろ匂わせていた件である。



 匂わせは、こっそり優越感を出してる姑息な発露にイラっとくるのだろう。それが嫌われる一つの要因なのだろう。


 対照的に見習いたいのは滝川クリステルだ。次の記事を読んだ。



「匂わせ」の反対は滝川クリステル


「滝クリ『毎日幸せ』」(1月29日サンスポ)



 滝川クリステルが出産後にインスタで長男をお披露目したという。愛息と愛犬が添い寝する写真とともに「毎日幸せをかみしめています」と。



 素晴らしい。この場合、匂わせどころか完全に屁をこいている。臭い屁ですが何か? と堂々としている。


 小泉進次郎の価値だけでなく自分の価値にも照れがない。世間は私を見たいはずという揺るぎない自信を感じる。ここまで見せられたら当然こちらは祝福するしかない。匂わせの反対は滝川クリステル。


とりあえず唐田えりかに食いついた夕刊紙


 そして今回の報道で目についたのはオヤジジャーナルの雑さだ。東出の不倫なんてそもそもオヤジは興味がないはず。なのでとりあえず唐田えりかに食いついていた。


 夕刊フジは一面の見出しで「唐田えりか再起ヌード」(1月30日付)。


「10万部を見込める」と書いていたがそれって自分が見たいだけだろう。


 日刊ゲンダイは「初公判の沢尻エリカに早くも復帰計画 唐田えりかと共演構想」(2月3日付)。


 話題の二人を並べただけ。


 記事には、唐田は「芸名を変える方法も」とあったが、それなら東出君にも「二代目渡辺謙」襲名を提案してほしかった。



 今回の件で問題提起をしていたのは東京新聞の「私的メール公開で制裁?」だ(2月2日)。月刊「創」編集長・篠田博之氏の「週刊誌を読む」というコラムである。


 篠田氏は不倫スキャンダルの証拠となる男女の私的メールが公開されるケースが増えたとし、


《確証はないが、痛手を被った側が相手に社会的制裁を与えるために提供したと考えるのが普通だろう。この風潮、拡大していくと怖い気もするのだが。》


 と指摘した。


 ここで思い出したのが数年前に同じく文春が報じた、女性タレントの件。



野次馬だからこそ「公」と「私」には注意


 あのとき釈明会見の前日に「友達で押し通す予定!笑」「ありがとう文春!」と相手のミュージシャンとLINEで会話していたことが暴露され、ますます人々を怒らせた。


 しかし私が気になったのは、LINEは二人だけの秘密の会話であるということだ。


 ツイッターやブログで「ありがとう文春!」と言ったなら救いようがないが、いきなりライトを照らされて「お前らこんなこと言ってたのか」と公にされ、人としてアウトという感じで世間に怒られていた。


 たしかに「うわっ」と思ってしまう会話ではあった。



 しかし秘密の会話で人間性を責められるなら、有名人は傷をなめ合ったり、信頼する相手と限定された場所で黒い感情を共有するのもダメということになる。LINEの件で叱られているのはモヤモヤした。


 報じる側はえげつないスクープを狙うのは当たり前だ。今後もスキャンダルの該当人物のLINE入手などを狙うだろう。


 となると問われるのは受け手の我々かもしれない。


 私的なLINEやメールまで掲載されていたとしても全力で怒るのはどうだろう。ニヤニヤ読むぐらいでいい。野次馬だからこそ「公」と「私」には注意してフェアにゴシップを楽しみたいと思うのである。「公」にかかわる政治家メールは別として。



 さてここまで書いて気が付いた。


 受け手がそんな野次馬エチケットを守っていても、本人から「わかるかな?」と中途半端に私的情報を出してきて匂わされていたと知ったら……。確かにカチンとくる人もいるだろう。


 やっぱり匂わせは危険です。今回の教訓です。



(プチ鹿島)

文春オンライン

「不倫」をもっと詳しく

「不倫」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ