「再放送してほしい」フジテレビのドラマランキング!3位『マルモのおきて』、2位『ストロベリーナイト』抑えた1位は?【2010年代編】
2025年2月13日(木)6時0分 女性自身
中居正広(52歳)と女性とのトラブルに関連し、フジテレビの25年3月期の広告収入が当初の見込みより233億円の減収となることが発表されている。その影響により、今後は、制作費を抑えるために再放送が増えるのではないかと予想する声もある。
そこで今回本誌は、放送された年代別で「再放送してほしいフジテレビのドラマ」について、ドラマ好きの男女500人にアンケートを実施した。
今回発表するのは2010年代編のランキングだ。
2010年代といえば、メディアを取り巻く環境に大きな変化が起こった。2008年に米Apple社のiphoneが日本に上陸したことをきっかけにスマートフォンが浸透し、日本人の保有率は2010年が9.7%だったのに対し、2018年には79.2%(総務省発表)と、爆発的な普及を遂げた。
そして「スマホで動画を視聴する」という行動が当たり前になり、様々な動画配信プラットフォームが誕生。2012年から「YouTube」で一般ユーザーの動画を収益化できるようになると、動画投稿を専門とする“ユーチューバー”という存在が台頭する。さらに2015年には、Netflixが日本でのサービスを開始した。また、テレビ番組をインターネットで見ることのできる民放公式テレビポータル「TVer」、「Hulu」(日本テレビ)などのサービスも始まり、エンタメを鑑賞するツールの幅が一気に広がった頃といえる。
そんな2010年代にフジテレビ系列で放送された番組の中から、「再放送してほしいドラマ」について15歳以上の男女500人にアンケートを実施した。
世間はドラマに何を求めたのか? ランキングを元に紐解いていこう。
■第3位『マルモのおきて』
2011年4月から日曜21時に放送されていた本作。阿部サダヲ(54)演じる独身サラリーマンの高木護が、亡くなった親友の忘れ形見である幼い双子と愛犬のムックを引き取り、様々な苦難を乗り越えて本物の家族になっていくさまを描いたホームドラマ。
双子の妹(薫)と弟(友樹)を演じた芦田愛菜(20)と鈴木福(20)は当時6歳。ゴールデンタイムの連続ドラマで史上最年少の主演となった。
再放送を希望する理由としては次のようなコメントが。
《どんな世代の人が観ても楽しいと思えるから。ほのぼのと出来るから》
《家族暖まるストーリーに感動できて大好きだから》
《2人の成長から、もう一度見てみたい》
折しもドラマが放送されたのは、東日本大震災から1カ月ほど後。暗い空気が世間を覆っていたころということもあり、アンケートには
《愛菜ちゃんと福くんの可愛らしさにとにかく癒された》
《ほのぼのしていて、日々の不安を忘れさせてくれた》
などの反応が寄せられ、ドラマの世界観に救われた視聴者が多かったことがうかがえる。
あれから14年が経った今年、芦田愛菜と鈴木福は共に成人を迎え、再放送で改めて2人の幼い頃を見たいと票が集まったのだ。
このドラマといえば、エンディングテーマも大いに話題となった。芦田・鈴木が役名の『薫と友樹、たまにムック。』の名義で、ダンスの振り付けとともに主題歌「マル・マル・モリ・モリ!」を披露。シングルが50万枚(オリコン調べ)を超える大ヒットとなり、2人は同年のNHK紅白歌合戦にも出演を果たしている。
続編としては、2011年にスペシャルドラマが1回、3年後には「マルモのおきてスペシャル2014」が放送された。今後、成人した2人が主演する大人版もぜひ見てみたい。
■第2位『ストロベリーナイト』
2012年1月から火曜21時に放送された同作の原作は誉田哲也著の『姫川玲子シリーズ」。強姦被害に遭った過去のトラウマを抱えた女性警部補・姫川が、警察という男社会の中で異例のスピード出世を遂げながら、難事件に挑むサスペンスドラマだ。
ドラマ放送から12年経った現在、フジテレビで現在放送中のドラマ『アイシー』に『ストロベリーナイト』を重ねる視聴者が多かったようで、両ドラマ名が揃ってSNS上でトレンド入りを果たしたのも記憶に新しい。
主人公姫川玲子を演じのは竹内結子さん。竹内さんが率いる姫川班の刑事役には、西島秀俊(53)、小出恵介(40)、丸山隆平(41)らが出演。天敵である警視庁の警部補には武田鉄矢(75)、遠藤憲一(63)、渡辺いっけい(62)がキャスティングされた。さらに姫川の良き理解者の警部には髙嶋政宏(59)、生瀬勝久(64)。監察医には津川雅彦さんと、そうそうたるメンバーが脇を固める。
特に、左目が縦に切り裂かれた4つの死体が発見され、その犯人と目される謎の男を巡って、警察内部でのトラブルに巻き込まれていくというストーリーは、考察好きのミステリーファンの心を鷲掴みにした。アンケートでは《初回からとにかく衝撃的だった!! もう一度、じっくり見てみたい!》という声も多く、改めて違う視点でドラマを見て謎を解きたいというのが再放送を望む理由の1つと思われる。
他にももう一度、見たい理由には次のような声が上がった。
《シリアスなストーリーで、謎めいたドキドキもあり面白かった》
《竹内結子もう見られないと思うと寂しい! せめて再放送で会いたいです》
《ドラマとは思えない映像で、まるで1話1話が映画のようだった》
一方で、《竹内結子さんの凜とした強さ、反面の弱さがとても美しかった。グロテスクな映像表現も美しいと思った》と、竹内結子さんへの想いと映像美も高評価の一因であるようだ。
2013年には映画『ストロベリーナイト』が公開され、直前には、スピンオフドラマ、特別編スペシャルドラマがテレビ放送されている。
■第1位『リーガル・ハイ』
2012年4月から火曜21時に放送された本作。堺雅人(51)演じる偏屈で毒舌で自己中心的な敏腕弁護士・古美門研介と、新垣結衣(36)演じる真面目で正義感の強い新米弁護士・黛真知子が繰り広げる法廷ドタバタコメディだ。
「正義は金で買える!」と豪語し、口が極めて悪い“人格破綻者”の古美門と、困っている人を見過ごせない優しい性格の黛真知子。
そんな正反対の2人のやりとりがこのドラマの最大の魅力で、今回のアンケートでは《堺雅人とガッキーの掛け合いがすごく良かった》《堺雅人に罵声を浴びせられても、めげないガッキーが可愛かった》という意見が目立った。
特に堺雅人が演じる古美門に関しては、
《変な髪をしてコミカルな演技が最高だった》
《スケベでヘタレで浪費家というクソみたいな性格で、設定がカッコつけてなくて斬新》
と、これまでにはない強烈な弁護士キャラが刺さったようだ。
他にもアンケートでは、
《きれいごとでない解決方法が痛快だった》
《ストーリー展開のテンポが良かった!》
という感想が寄せられた。
裁判に勝つためには、犯罪まがいなことも厭わない。口八丁手八丁に理屈を並べ、早口でまくし立て論破する古美門の姿は、見る者にスカッとした爽快感すら与えた。
コミカルなキャラ設定とテンポの良さが、このドラマならではの中毒性になっているのかもしれない。
同年にスペシャルドラマが放送。翌年には第2シーズンがスタートし、スペシャルドラマも放送された。2019年には韓国でリメイクドラマも誕生。ぜひ最新作で、また、あの無茶苦茶な言葉のシャワーを浴びせてほしいと願うばかりだ。
——暗いニュース多かった2010年代は、重い空気を払うような痛快かつほっこりもするドラマが人気を集めたと言える。これらのドラマが再放送される際には、きっとフジテレビに立ちこめる暗雲も晴らしてくれるだろう。