要介護2、94歳義母がようやく施設へ入所。長い介護生活が終わった今も、心配は尽きない…これって介護ロス?
2025年2月14日(金)12時30分 婦人公論.jp
自分の親と暮らした年月の倍以上を、義母と暮らしてきた…(写真:stock.adobe.com)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは福井県の70代の方からのお便り。ずっとワンオペ介護をしてきた義母が介護施設に入居。後悔や心配することもあるけれど——。
* * * * * * *
義母の様子がおかしい
10月、義母が介護老人保健施設へ入所した。94歳、要介護2だ。ずっと畑で野菜やミカンを作っていたので、腰は曲がっているが体は丈夫。
義母に異変を感じたのは、私が定年を迎える少し前のことだった。
毎日行っていた畑に出ない、部屋でテレビもつけず椅子に座ってじっとしている、暗くなっても電気をつけないなど、明らかにおかしい。
しばらくすると義母の部屋が少しにおうようになった。何ごとかと探ってみると、なんと汚れたリハビリパンツが自室に隠してあったのだ。
しかも、穿いたパンツを取り替えていないようで、布団や座布団を汚すようになった。しっかりしていた人なのに……と、驚きとショックでめまいがする。
ワンオペ介護はどんどん大変に
地域包括支援センターへ相談に行って、病院で認知症の診断を受けた。デイサービスへも通い始めたのだが、家にいる時が大変だ。昼も夜も、タイミングを見て促さないとトイレに行ってくれない。
「まだ大丈夫、したくない」と言うのでそれ以上言わずにいると、案の定汚す。しつこく言えば不機嫌になり、リハビリパンツを投げ捨てる。
もう、むなしいやら腹が立つやら、あきれるやら……。ほかにも、入れ歯が入らない、着替えができないなど、ワンオペ介護はやることだらけでどんどん大変になっていく。
ケアマネさんが勧めてくれ、2週間に一度、3泊4日のショートステイを始めた。義母がいない日は正直ホッとする。ところがうまく回せるようになったと思ったのも束の間、2024年に入って便失禁が始まり、私は心が折れた。
これは介護ロス?
そんなある日、問い合わせていた養護施設に空きが出たという知らせが。デイサービスの方が、「長い間ごくろうさま」とねぎらってくださる。
しかし入所日が近づくと、自分が最後までみるべきだったのではないかと後悔が芽生え始めた。
入所後も、今頃何をしているだろう、トイレは大丈夫かしらと、そばにいなくても心配は尽きない。これは介護ロスなのか?
自分の親と暮らした年月の倍以上を、義母と暮らしてきた。夫は今年から後期高齢者。そろそろ夫婦二人の時間を過ごしてもいいかな。
まずは、何年もできていなかった旅行に出かけてみたい。
※婦人公論では「読者のひろば」への投稿を随時募集しています。
投稿はこちら
※WEBオリジナル投稿欄「せきららカフェ」がスタート!各テーマで投稿募集中です。
投稿はこちら
関連記事(外部サイト)
- 70代女性、夫が亡くなり、家を更地にして小さな家と理想の庭を作った。介護職の傍ら、命の限り続けたい
- 60歳過ぎて初のフルマラソン参加。苦しく足が痛くても、沿道の応援を受けて頑張れる。70代になり、次は名古屋ウィメンズマラソンに挑戦
- 就職氷河期世代の息子は契約社員で昼夜逆転。脛をかじられ続ける夫は、ゆるい生活が気に入らずイライラを募らせる…【2023編集部セレクション】
- 70歳間近で韓国俳優に沼落ち。口元が上品で笑顔がさわやか!娘からは一笑されたけど、苦労続きの人生の末に見つけた私の幸せ
- 70代女性、知人はみんな主治医がいるのに、自分だけいないことに不安を覚えた。相性の良い先生を見つけようと意気込むも、早速名前を間違えられて…