【一問一答】山田涼介 初ソロツアーへ思い「いい意味の裏切り感みたいなのは大事にしたい」
2025年2月14日(金)4時0分 スポーツニッポン
Hey!Say!JUMPの山田涼介(31)が初のソロツアーを開催する。4月26日の静岡・エコパアリーナ公演を皮切りに、全国6都市のアリーナ会場で13公演を予定。ツアーに先駆け、同16日に初のソロアルバム「RED」を発売する。
——最初に山田さんからの発表をお願いします。
「去年末にデジタルシングルのスイッチという曲をリリースさせていただいたんですけども、この『SWITCH』が約12年ぶりのソロ活動の再始動となりまして、この『SWITCH』を皮切りにですね、今年の4月に初のソロアルバムを出させていただくことになりました。そしてソロアルバムを引っ提げたソロツアーを開催させていただくことになったことを、ここで発表させていただきたいなというふうに思います」
——このタイミングでのソロ活動の経緯について。
「まず、なぜこのタイミングなのかというところから説明すると、時代も含めてそうだと思うんですけど、いろんなことができるようになってきたなって思う中で、自分の心境の変化としても、12年前は正直そのグループのことで頭いっぱいでソロ活動というものに対してネガティブなイメージしか僕は持ってなかったんですね。だからこの12年間あまりしてこなかったんですけど、このタイミング、自由なことができるようになったこの時代の中で、グループの皆もそれぞれが何か自分の色を見いだしていろんな活動をしていく中で、“じゃあ自分の色って何なんだろう?”ってなった。そのときに、アーティストとしてソロで活動する場があるのであれば、どんどんチャレンジしていきたいなということで、この『SWITCH』から始まり、ソロアルバム、ソロツアーをやりたいということで今回やることになりました。アルバムのタイトルが『RED』というタイトルなんですけど、これは自分のメンバーカラーでもある赤ももちろんそうなんですけど、自分の沸々と湧き上がる気持ちみたいなのも込めて『RED』がいいんじゃないか。この情熱的なものが皆さんに届けられればいいなと思っています。ファーストアルバムなんですけど、ベストアルバムだと思うぐらいの気持ちで挑んでいるので、たくさんの方に届けばいいなと思っています。ツアーに関しても、もうそれこそこの前Hey!Say!JUMPのツアーが終わったんですけど、Hey!Say!JUMPのツアーを今回プロデュースさせてもらってて、年末年始にやったHey!Say!JUMPカウントライブも自分が土台を考えた。プラスでソロツアーも考えてたんで、初めて3つ掛け持って考えてたんですよ。まあ頭ん中こんがらがりました。だけどそれも大変だっていう思いよりも、楽しいな、わくわくするな、ファンの人をどうやったら喜ばせることができるんだろうっていうマインドでずっとやれていたのですごい向上心が高い。これからのソロツアーも今ずっと一生懸命考えてますけど、グループとは違う、アイドルらしさももちろんそうなんですけど、アーティストとしての山田涼介も感じてもらうライブになるんじゃないかなと思っています」
——今回の曲選びなど、曲を選ぶ上でのプロデュースはどのように進めた?
「『SWITCH』『snow moon』、今回のアルバム曲。全曲そうですけど、ある程度こういう曲が良いというオーダーをさせていたいて、その中からものすごい数の方が聞いてって1曲ずつこの曲では、こういうことをやろうって考えていった。MV(ミュージックビデオ)とかコンセプトに関しては何度もスタッフさんと打ち合わせをして、監督さん選びから監督さんとまたどういう世界観で撮っていくかというのは、全部自分の考えで進んでいます。だから山田涼介ワールド全開だと思ってもらえれば良いなと思っています。今回のアルバムの曲で言うと、本当100曲近い曲数を聞いた中で選んだ珠玉の10何曲になるのかなって。今まで聞いたことのない、見たことのない山田涼介を堪能できるアルバムになったのかなとは思います。自分のプロデュースが長けてるかどうかわかんないですけど、自分が持ってる世界観をどう表現したいかを自分は一番分かるので、そこを具現化してるだけなんですけど」
——描きたい世界を言葉にすると?
「描きたい世界は1曲1曲やっぱ違うので、ちょっと一概には言えないですけどね。このアルバムに関して言うと、なんか1曲1曲で“なんだこの山田涼介!?”って感じてもらえる曲を選んでるつもりです。今までのHey!Say!JUMPで表現してきた歌い方と全く違うアプローチの歌い方をしていたりする。また何か、それこそさっき言ったアーティストの山田涼介としての魅力が存分に入っているアルバムになれたかなとは思ってるんですけど。答えになってますか?(笑い)」
——大変だけど楽しい作業?
「そうですね。本当に毎日、レコーディングもありますし、常にイヤホンで自分の曲を聞く毎日なので大変っちゃ大変ですけど、本当に楽しみでしかない。仕事が楽しくてしょうがない時期ですね」
——どのようなジャンルが入っているのでしょうか?
「ジャンルでいうと、他ジャンルのそれぞれジャンル別で入ってます。僕が個人的にはR&Bがすごい好きなんですけど、R&B一色のアルバムしちゃうと絶対に胃もたれ起こしちゃうと思う。そうじゃなくて、やっぱりエンターテインメント色の強いアルバムにしたいなっていう思いで作っています」
——好きなアーティストは?
「個人的に好きなアーティスト…あまり僕洋楽とか聞いてこなかったんですけど、クリス・ブラウンとか聞くようになってきました。今更かもしれないんですけど、なんか洋楽もちゃんと聞くようになって見聞を広めるようにしてます」
——グループはどういう存在?
「『SWITCH』という曲でテレビ番組とか出させていただいたときに、やっぱりすごくメンバーの心強さを感じましたね。この前『Mステ(ミュージックステーション)』に出させていただいたときは、“Mステってこんな静かだったっけ?”みたいな。いつも何かワチャワチャしてるメンバーがいない寂しさみたいなのをすごく感じました。そのMステを見てメンバーが“すごく格好よかったよ”って直接会って話してくれたりとか、それこそLINEで連絡くれたりとかしました。このソロ活動に対してメンバーもすごく背中を押してくれてるので、今は僕も気持ちよくソロというものに対してプラスの気持ちでメンバーに還元できればいいなという気持ちで活動できてます」
——戻る場所がありますね。
「そうですね。家がちゃんとあるから一人暮らしできるみたいな。頼れるし、ソロで吸収できるものとグループで吸収できるものとまたちょっと違うと思うんで、このソロで吸収したエッセンスをHey!Say!JUMPに持ち帰ったときにどういう化学反応が生まれるのかみたいなのを、グループに帰ったときにメンバーみんなで話せばいいなと思います」
——以前ソロ活動をしていたときと比べて、大きく成長したところは?
「自分であまり分からないですけど、気持ちとしてはそんなに変わったつもりもないです。ただ見せられる表現の仕方だったりとか、振り幅みたいなことに関して言うと、自分で言うのもなんですけど全体的にスキルアップは絶対にしてると思う。12年前と比べものにならないものが皆さまにお届けできるのかなと思ってます。それをね、受け取ってどういうふうに思っていただけるかっていうのは、皆さま次第なのかなと思っています。ただ、そもそもの根底的なところで言うと、気持ちの作り方が全然違います。わがままだし、ぜいたくな悩みですけど、12年前にソロでやることが嫌だった自分がソロデビューするのと、ソロでやりたいっていう気持ちでソロツアーとソロアルバム(をやるのは)全然やっぱり心持ちが違う。よりきらびやかにっていうとちょっとあれかもしれないけど、良いものが届けられるんじゃないかなとは思ってます」
——ソロ活動への気持ち変わるきっかけは?
「安心感じゃないですか?メンバーに対してのというか、グループに対しての。12年前で言うと、もっと全員で足並みそろえて歩きたいのにって思ってた自分がいたんですけど、今はそれぞれがやりたいことをやって、グループに帰ってきたときにみんな信じられないぐらい仲良くてみんなで足並みそろえて前に進んでる感じがすごく感じます。安心して行ってきますってできるというか、何の不安もないですね。他のメンバーがソロ活動したいと言っても、やっちゃえってなるし全然何の不安もないからこそ、今できるんだと思います」
——メンバーの応援もある。
「ソロツアー、どのタイミングで行こうかなみたいなのを話し合ってましたね、メンバーが。来る日を言わないでと言ってるんですけど。緊張しちゃうから」
——アリーナでのソロツアーについて。各地で楽しみなことは?
「アリーナに1人で立つの初めて。その土地で楽しみというより、アリーナに1人で立つ緊張感とわくわく感で頭いっぱいですね。楽しめるかわかんないです(笑い)。地方のご飯とか、余裕あるかなみたいな」
——どういうものをつくりたい?
「Hey!Say!JUMPで見せたい、グループの色みたいなものとは全く違います。なんていうんですかね、そこももちろん期待していただいていいんですけど、それよりももっと何か山田涼介ってグループで表現するとこうだけど、ソロで表現するとこうなるんだっていういい意味の裏切り感みたいなのは大事にしたいなと思います。そこをお楽しみにしてほしいです」
——MCは1人ですが。
「どうしましょうね、本当に。しかも僕ボケじゃなくて、どっちかというとツッコミなんですよ。終わったなっていう、どうしようかな(笑い)。でもそこはHey!Say!JUMPのいつものほのぼのとしたMCではなくて、僕にしか出せない色の、お客さんとの会話になると思う。そこはそこの色として楽しもうかなと思ってるんですけど、本当にちょっとMCに関しては、どうなるかも自分でもわかんない」
——グループとソロのアルバムでの、打ち合わせなどの明確な違いは?
「単純に歌に関して言えば、ジャンプだと8分の1ですけど、ソロって完全1人なわけじゃないですか。曲選びがやっぱり難しいんですよ。新しい発見、当たり前のことに気づかされることが意外と多い。あとは自分の好きな曲だけを選んでると、それこそ本当最初に言ったR&B一色のアルバムになっちゃう。だからそうじゃなくて、バランスよく自分のアーティストとしての色ももちろんちゃんと色濃く入れつつも、ファンの皆が求めている曲もちゃんと入れたいなっていう思いでつくっている。そこはあんまり何かその感覚だけでは違いはないかもしれない。どっちも楽しいです。全責任が自分だっていうところの、何か背負う感じもヒリヒリして楽しいですし、だからこそグループに帰ったときに、すごく安心感もある。あとは(グループでは)“ちょっとここを任せるわ”ってできるし、そこは今、その違いを非常に楽しんでる時期だなと思います」
——ソロの時は誰と相談してる?
「レーベルと一緒に話してます。本当にそのいつも僕って結構本当無理難題を投げつけるタイプなんですよ。こんなのできっこないだろ、ということを形にしてくれるので頼りにしてますって感じですね。でもそれをやっぱ形にできたときや、お客さんの楽しんでる顔を見るとやっぱそこに喜びをわれわれ制作陣全員ですけど感じられている。そこの利害の一致してるんで、皆で一つのものを作るという楽しさを今感じながら制作しています」
——ソロでの歌手活動をしていく意味について?
「楽しいからです。それ以上でも以下でもないというか。お芝居をしているときもそうなんですけど、歌でも自分の知らない自分を発見できる場所でもある。自分が得意な分野のこの歌を歌いますってなったら自分が知ってる自分ですけど、今回の『RED』っていうアルバムには自分の知らなかった自分が意外と表現されてる曲とかもある。そこを新たな発見だなと思うし、そこでまた新たな武器を自分の中で見つけることができている。歌にはそういう力があるし、自分も楽しむことでファンの皆さんも楽しんでいただけると思っている。歌ってても、“ここのフレーズちょっと演技して”って言われるたりもするんですよ。昨日もレコーディングしていて言われたんすけど、“何言ってんだ?とか思いながら。でも本当にその芝居をすることで、感情がその歌詞のフレーズに乗ったりすることもあるので、面白い発見あると思います。レコーディングするときも、いつもHey!Say!JUMPでずっとやってきたレコーディングディレクターじゃない方にお願いしたりもしてます。こういうアプローチの仕方があるんだっていう発見も今回あったりするので楽しいですね」
——ソロコンで、見に行ったことある人は?
「一番直近で言うとNissyさんのライブ行きましたよ。素晴らしかったです」
——先輩のライブDVDを見る予定はありますか?
「ソロツアーにバックでつかせていただいたこともありますし、(堂本)光一くんのソロツアーも見たことあります。でも、もちろん人のライブで影響されることもありますけど、初アリーナツアーなので、自分の色を何か120%出すライブにしたいなと思ってます」
——アイドルとアーティスト山田涼介の違いは?
「線引きって多分そんなにファンの方からするとないのかなと思うんですけど、自分の中で線引きって大事だと思う。アイドルとして表現したい自分とアーティストとして表現したい自分は全く違ったりする。アイドルで求められてることって割と直感的にキャッチできるんですよ。だけど、アーティストはどっちかというとこっちからアウトプットしていくというか、なんていうかね、ちょっと言語化が難しいんですけど(アーティストは)見せたい自分を見せる。(アイドルは)見てもらいたい自分たちを見てもらう。なんかちょっと違うんですね、僕の中で。そこがアイドルとアーティストとの僕の中では違う部分なのかなと思います。ちょっとうまく言え伝えられてるかわかんないんですけど」
——「SWITCH」ではなぜコーラスも全部自分で行った?
「自分の声に一番合うのは自分の声。『SWITCH』に関しては、(ソロ活動が)12年ぶりなので、ちょっと気合を入れてコーラスもやらせていただいた感じです。すごい大変でした。でも楽しかったですよね」
——ツアーに向けて意識することは?
「食事だったりとかは気をつけるようにはしてますけど、何かそこまで意識してるないかもしれないですけど、ただ不安です。どうなるんだろうなって。本当にやったことなく、リハーサルもこれからなので、ここから徐々にいろんなことを調整していこうかなと思ってます」
——「snow moon」はどのように決めたのですか。
「『snow moon』は一発で凄い気に入った曲だったんですよ、個人的に。タイトルは何パターンも考えたんです。『snow moon』ちょっと直線的すぎるのかなって思ったんですけど、2月12日がスノームーンの日で、その日にミュージックビデオ出すというこのロマンチックなことをやりたいっていう思いがありました」
——どういうところが気に入った?
「サビのキャッチーさですかね。すごい高いんですよ、キーが。男性にしては相当高いキーではあるんですけど、そこが心地よくもはかなく聞こえてくれたらいいなっていう思いでした。MVもすごい寒かったですよ、雪。猛吹雪の中、撮影をしたりしたので、すごい素敵な絵が撮れたので、楽しんでいただけたらなと」
——アルバムに収録される曲「RED」については?
「それこそ本当リードをこの曲にしたいって聞いたときに、直感的に思った。この曲にはまたちょっと特別なものもあったりするので、そこはちょっとおいおい。楽しみにしててほしいです。すいません、ちょっと含みを持たせました」