【王将戦】藤井王将の最善指し“AI通り” 4期連続獲得へ...地力で主導権渡さず

2025年2月16日(日)5時0分 スポーツニッポン

 ◇ALSOK杯第74期王将戦7番勝負 第4局第1日(2025年2月15日 大阪府高槻市「摂津峡 花の里温泉 山水館」)

 藤井聡太王将(22)の開幕3連勝で迎えた将棋のALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負第4局は15日、大阪府高槻市の「摂津峡 花の里温泉 山水館」で第1日を行い、後手の挑戦者・永瀬拓矢九段(32)が午後6時に72手目を封じて指し掛けた。対局は16日午前9時に再開する。藤井が勝てば4連覇達成。カド番に立つ永瀬は一矢報いたい。

 高飛車が躍動した。永瀬が放った△9二角の遠見の角。その射程には、藤井の2九飛がいる。53手目▲2四歩からの歩交換後、▲2五飛(第1図)。藤井が攻撃的に構え、65手目▲7五飛、69手目▲1五飛と2歩を捕獲した。「かなり激しい展開になった。すでに終盤戦のようです」と、封じ手後の取材に表情を引き締めた。

 昨年11月、関西将棋会館が大阪府高槻市へ移転してお披露目された。それ以降、初のタイトル戦。前日14日は両者で会館周辺を巡り、駅前にある駒形のポストなどについて市担当者から説明を受けた。「駅周辺に将棋にちなんだものがあって、ありがたく感じた」。そして封じ手後の取材。高槻にちなむ高飛車か?との質問に、「それは関係ないです」と失笑した。

 高槻の由来は、市担当者によれば、ヤマト王権が月をかたどった旗を高く掲げて戦ったとの記述が「古事記」などにある。解説の山崎隆之九段(44)は昼食休憩後の再開前、「(永瀬が)うなっていた。想定通りに進めても藤井王将が主導権を手渡さない。地力で、AIが示す最善手を指し続けるからでしょう」。王将戦7番勝負10連勝での4期連続獲得へ王手。それ以前に、指し手の一つ一つが驚きを持って受け止められている。(筒崎 嘉一)

スポーツニッポン

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