『リバーズ・エッジ』吉沢亮、初の映画祭参加に充実感「すごい楽しかったです!」

2018年2月18日(日)16時44分 映画ランドNEWS

映画『リバーズ・エッジ』公開記念舞台挨拶が18日、都内・TOHOシネマズ新宿にて行われ、キャストの二階堂ふみ吉沢亮森川葵、上杉柊平、SUMIRE、土居志央梨、監督の行定勲が登壇した。



本作は第68回ベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品として正式出品され、先日、現地で行われたレッドカーペットに出席した二階堂、吉沢、行定監督の3人。


吉沢亮

国内外問わず、映画祭初参加を果たした吉沢は「すごい楽しかったです!会場の熱気もすごかった」とハニカミ。「映画祭というもの自体が初めてだったので、『もっと敷居の高い感じかな〜?』と思っていたら、本当にお祭りのようで楽しそうにみんなワイワイやってましたね。これだけ映画好きな方が集まる場はなかなかないので、相当楽しかったです」と充実感をのぞかせた。


吉沢亮

現地での反応に「ドキドキでしたね!『そこで笑うんだ!』ってところで結構笑いが起こったり、シュールなシーンでは素直な反応をされていて、面白い発見ができました」と明かした。


二階堂ふみ

現地では、イエローのドレス姿で会場を魅了した二階堂は「ものすごく緊張しました。でも、すごい盛り上がっていて、この映画でベルリン国際映画祭に行くことができて本当に幸せでしたね」と笑顔をのぞかせた。


二階堂ふみ

ファンから多くのサインを求められたようで、二階堂は「写真をプリントされてきている方が大勢いらして、『どうしてこの写真を!?』って思うようなものもありました(笑)行定監督にいたっては、ものすごく若い頃の写真だったりして、笑いあったりしていましたね」と裏話を披露した。



ベルリン国際映画祭は今年で68回目を迎える歴史と伝統ある映画祭で、パノラマ部門は世界中から良質の作品を幅広いジャンルで集めた部門。オープニング作品に邦画が選出されるのは、2007年の山田洋次監督『武士の一分』以来の快挙。行定監督は2010年に『パレード』で60回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞しており、昨年も『ジムノペディに乱れる』が批評家週間に出品されるなど、今回で5度目の選出に。


行定勲

行定監督は「どの国もティーンを描く映画は優しいものが多いと思うんです。この映画はそうじゃなくて、(ベルリン国際映画祭に)ものすごく刺さってるなと思いました。映画の本来あるべき姿、感激しましたね」とコメントした。


小沢健二 手紙全文




もうずっと前の冬の夜


もうずっと前の冬の夜、岡崎京子さんの家に行くために東京の路上で二階堂ふみさんを待っていると、真っ暗な中に、ふみさんが一人で現れました。療養中の京子さんに負担をかけないために、一人でいらしたのだと思います。ふみさんとぼくは暗い坂を登って、京子さんの家に入りました。


ふみさんが『リバーズ・エッジ』の映画化にかけた熱量は、小宇宙を創れるくらいのものです。それをふみさんは静かにたたえて、京子さんに話をしていました。そこから流れ出した水がこうやって、映画となってみなさんに届きました。


ラッシュを見た時は、ふみさんの顔が京子さんそっくりに見える場面があり、驚きました。あれはなんなのだろうと、今も思っています。吉沢亮くんのあの横顔から川を鳥が飛んていくシーンは、記憶して、再生して、何度も考えて、音にしていきました。ぼくにとってのヒントは、ふみさんの肩でした。


そうやってできた主題歌『アルペジオ』に声を入れるスタジオでは、ふみさんは言葉の感情を音楽にして、逆に亮くんはすっきりとリズムに凛々しく、録音していました。


ぼくは『アルペジオ』については、「若い人にどう聞こえるか」とか「若い人がどうのこうの」は一切考えませんでした。そういうのは、漫画を描いていた頃の京子さんや、その頃のぼくは嫌いだったし、今も嫌いです。当然。笑


世田谷の小さな空間から流れ出した水が、大きな川になって、流れています。


本当に大きなものって、実は結構個人的で、小さくて、かっこ悪くて、理屈が合わなくて、それでも自然に体が動いてできるのではないかと思います。自然に体が動く方向へ、思い切って飛んで、がんばって。


本当に良かったです、『リバーズ・エッジ』。


小沢健二




若者たちの生と欲望を鮮烈に描く本作。原作は、バブルが弾け世紀末を間近に控えた90年代を舞台に、それまでの“少女マンガ”とは対照的なリアルなセックス描写、愛や暴力を描写し、都市に生きる若者たちの欲望や不安、焦燥感といった現実を果敢に描き出したもの。『世界の中心で、愛をさけぶ』『ナラタージュ』の行定勲監督が漫画原作の映画化に初めて挑む本作には、二階堂ふみ×吉沢亮のほか、森川葵、上杉柊平、SUMIREら日本映画の新時代を担っていく華やかな若手キャストたちが集結した。


映画『リバーズ・エッジ』は全国公開中


©2018映画「リバーズ・エッジ」製作委員会/岡崎京子・宝島社


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