共産党が辺野古埋め立て地近くに土地所有 反対派要塞化警戒

2月18日(火)7時0分 NEWSポストセブン

 沖縄では、米軍普天間基地の移転候補地である名護市辺野古のキャンプシュワブ沖の埋め立て申請を仲井真弘多知事が承認し、普天間返還合意から17年ぶりに基地移転が大きく動き出すと思われた。


 だが、その矢先に行なわれた名護市長選(1月19日)で基地受け入れ反対派の稲嶺進市長が再選され、基地建設(埋め立て)工事をめぐる反対闘争の激化が避けられない情勢になっている。左翼活動家らが続々沖縄入りするなど、「沖縄安保闘争」勃発かと懸念が広がっている。


 官邸では、国内治安を担当する米村敏朗・内閣危機管理監(元警視総監)の下で、「安危」と呼ばれる官邸の危機管理部門が密かに沖縄争乱に備えた警備計画案を練っている。


「反対派の稲嶺市長は、業者が埋め立て工事や調査を行なう際に必要な漁港や市道の使用許可を出さないことで移設を阻止する構えだ。反対派も連携するはずで、どこにピケを張ったり、バリケードが組まれるかの詳細なシミュレーションはすでに終わっている。


 問題は警備体制。200人程度のピケなら沖縄県警の機動隊でも排除できるだろうが、数千人、数万人が集まるような状況になればどんな不測の事態が起きるかわからない。沖縄県警だけで対処するのは到底不可能で、本土から機動隊の増援が必要になる。


 通常なら、まず九州管区の機動隊を派遣することになるが、沖縄県民はかつて琉球国を占領した薩摩藩に複雑な感情が残っており、九州管区から出せば刺激しかねない。そこで東京(警視庁)の機動隊の精鋭を送り込むことを含めていくつかのシナリオで増援計画を立てている」(官邸筋)


 陸上警備では、本土から沖縄への機動隊精鋭部隊の派遣という、まさに成田闘争や浅間山荘立てこもり事件(※注)なみの布陣を考えていることがわかる。


 官邸の危機管理部門がとくに重大な関心を寄せているのが、名護市のキャンプシュワブの埋め立て予定地とは大浦湾をはさんで対岸に位置する場所に、日本共産党中央委員会がざっと3万坪(9万8491平方メートル)もの広大な土地を所有していることだ。


 警備当局が反対派の拠点が置かれそうな土地を調査していたときに発見したものだという。


 この土地は日本共産党中央委員会が総務省に提出した政治資金収支報告書の資産の項目にも記載されていた。取得したのは「平成21年4月24日」。日本政府が米国との間で普天間基地の返還と代替飛行場建設を明記したグアム協定を締結(同年2月17日)した直後にあたる。


 日本共産党に土地取得の経緯について質問すると、「所有しているのは事実です。支持者から寄贈を受けた土地を原状のまま管理しているもので、何に使うかの所有目的はありません」(中央委員会広報担当)と説明する。共産党が左翼セクトなどの基地反対活動家を支援するとは思えない。


 しかし、官邸の警備担当部門のスタッフは、この土地に反対派の“要塞”ができることを警戒する。


「対岸といってもキャンプシュワブからわずか3キロ程度で目と鼻の先だ。私有地となれば警察も簡単には立ち入りできない。仮に、この土地に反対派が入り込んでキャンプ村や監視施設が置かれ、闘争支援拠点として利用されるようなことになると非常に厄介だ」


【※注】浅間山荘事件/1972年2月、長野・軽井沢にあった河合楽器の保養所「浅間山荘」に新左翼の武装組織・連合赤軍が人質をとって立てこもった事件。10日間にわたって、包囲した警察と銃撃戦を繰り広げた。


※週刊ポスト2014年2月28日号

NEWSポストセブン

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