角田陽一郎×俳優・市原隼人「『花道を歩くのはお客さま』と考えているから、人前が苦手」

2月19日(水)6時10分 週プレNEWS

「人前に出るのは苦手だったんです」と語る市原隼人さんの人生を動かした映画とは?
「人前に出るのは苦手だったんです」と語る市原隼人さんの人生を動かした映画とは?

『さんまのスーパーからくりTV』『中居正広の金曜日のスマたちへ』など、数多くの人気番組を手がけてきたバラエティプロデューサー角田陽一郎氏が聞き手となり、著名人の映画体験をひもとく『週刊プレイボーイ』の連載『角田陽一郎のMoving Movies〜その映画が人生を動かす〜』。

3月6日に公開予定の『劇場版 おいしい給食Final Battle』に主演する市原隼人(いちはら・はやと)さんが登場!

* * *

──この業界に入るきっかけは?

市原 最初はスカウトです。その後、岩井俊二監督の『リリイ・シュシュのすべて』(01年)のオーディションに受かって。

──最高の作品ですよね。しかも主演でした。

市原 現場がすごく楽しくて、毎日行きたくて仕方がなかったんです。同世代の役者に会うのも楽しいし、現場が終わってから大人たちがご飯に連れていってくれたり、温泉に一緒に入ったり。

──もともと俳優志望でしたか?

市原 いや、人前に出るのは苦手だったんです。自分の性格的に、役者になろうとも思えなかったので。

──なるほど、それが『リリイ・シュシュ』で変わったと。ちなみに12年前に『明石家さんちゃんねる』(TBS)でお会いしたときも同じことおっしゃってましたよ。

市原 ホントですか?(笑)

──「自分、バラエティって超苦手なんですよね......」って。

市原 失礼だな......(笑)。でも正直、人前に出るのは今でも苦手なんです。今日はこの後に舞台挨拶があるけど、そうやって人前に出ることって実はあまりなくて。普段は本当に皆さまから見えないところで黙々とやる仕事なんですよ、役者って。

自分としては「花道を歩くのはお客さま」という考えがあるから、今でも自分が出ている作品をマジマジと見られないんです。

──そんな市原さんが今も俳優を続けているんですから、デビュー作の影響は大きかったんでしょうね。

市原 そうですね。時には丸々2日使って、64テイクも撮影を重ねることがあったんですけど、当時はまだスケジュール的にそれが許される時代だったんですね。

──部活みたいな雰囲気ですね。

市原 部活というか、もうひとつの学校というか。それくらい愛を持って接してくださる現場でしたね。

──今の話って『おいしい給食』と同じじゃないですか?

市原 ああ、確かに。

──市原さんの中にそういうアツくて頼りになる先生像があって、今回の作品で結実しているのかも。

市原 でも実際、『おいしい給食』では田園が出てくるんですけど、そこは『リリイ・シュシュ』を意識したと監督も言っていました。

──この作品を拝見して、何よりも市原さんが一番演じることを楽しんでらっしゃるなと感じました。

市原 まじめな話になるんですけど、ファンの方から「病室で大変だけど、映画を見ると頑張れるんです」とか「学校行くのがおっくうだったけど行けました」とか「ずっと家族の会話がなかったけど、市原さんの作品がきっかけで話すようになりました」みたいな声をいただくことがあって、自分はそういう感想をもらえると涙が止まらなくなるくらいうれしいんです。

若い頃、同じように感想をもらって、「自分のほうが元気をいただいてるんだから、もっと恩返しをしなくちゃいけない」と気づき、役者という仕事が好きになりました。役者ってお客さまのために存在するんであって、お金を稼ぐってのは二の次。そう気づいてから、現場が楽しくなったんですよね。

★後編は2月26日(水)配信予定です。

(スタイリング/小野和美[Post Foundation] ヘア&メイク/福間友香[VANITES])

●市原隼人(いちはら・はやと)
1987年生まれ、神奈川県出身。04年に日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。主な代表作は『ウォーターボーイズ2』『ROOKIES』など

■『劇場版 おいしい給食 Final Battle』3月6日(金)より全国公開予定
配給:AMGエンタテインメント/イオンエンターテイメント
(c)2020「おいしい給食」製作委員会
(c)2020「おいしい給食」製作委員会

構成/テクモトテク 撮影/山上徳幸

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