日米首脳会談、首相の19秒握手後の表情がホットと世界で拡散

2月20日(月)16時0分 NEWSポストセブン

ネットニュース編集者の中川淳一郎氏

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「日本では取り上げられていない……」というフレーズが、ネットユーザーは大好きだ。先頃行われた日米首脳会談をめぐる、海外のネットユーザーの間で話題になり、日本のテレビメディアではカットされがちだったある動画について、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が解説する。


 * * *

 日米首脳会談及びその後のゴルフや夕食会では、安倍晋三首相とドナルド・トランプ大統領の蜜月ぶりが多数報じられた。象徴的だったのが「19秒間の握手」シーンだ。会談終了後、椅子に座って握手をする2人。日本人のカメラマンが「こちらお願いします!」と2人に目線をもらうよう声を掛けたところトランプ氏は「なんと言ってるんだ?」と安倍氏に質問。「Look at me」と安倍氏は頓珍漢な返事をし、結局トランプ氏が安倍氏を見つめるというワケのわからない展開になった。


 安倍氏は「Smile for the camera」と言えば良かったのである。


 それはさておき、日本のテレビメディアでは、ここまでしか放送していない状況が多かったが、海外のネットユーザーにとってはその後が重要視された。19秒間の握手の後、安倍氏は悶絶の表情を浮かべていたのである。これがGIF動画化(複数の静止画をコマ送りで動画のように見る)され、これを紹介したツイートが世界中に拡散したのだ。


 このツイートをした人物は米メディアの関係者で、「安倍の表情がホット」とツイート。これが約3万7000リツイート(引用)され、約6万の「いいね」がついたのだった。安倍氏の今回の外交については、民進党の野田佳彦幹事長が「スネ夫」と評するなど、一部では不評だ。海外の一般人は今回の外交についてどう見ているのか。件のGIF動画につけられた海外の人によるコメントをいくつか紹介しよう。


〈もし、安倍のこの表情が「さっさとここから退出させてくれ」でないとすれば、オレにはこれが一体どんな表情なのか分からない〉


〈私は安倍氏が「助けて!」と言わないまでも目で訴えかけていると思う〉


〈安倍の真意を翻訳してやろう。「オレはなんでこんな狂った野郎と一緒にいるんだ」〉


 これらはアメリカの反トランプ派によるものと思われるが、まぁ、安倍氏が相当被害者扱いされている。トランプ氏のような極悪人と付き合わされて可哀想……といった論調もあるのだ。


 安倍氏及び政権与党への批判をする際、リベラル派は「海外メディアはこう報じている」と述べることが多い。だが、実際にその記事を書いているのは日本人(または日系人や外国籍を持つ元日本人)であることが多い。今回の件についてもトランプ氏に批判的なニューヨークタイムズの電子版ではMotoko Richという記者がこう書いている。


〈2人のリーダーの間でぎこちなく長すぎるハンドシェイクがあった。(そして安倍氏が解放された際の不快げな表情もあった)〉


 冒頭のGIF動画については、多くの日本のテレビメディアがカットした部分であり、それには異議を呈してもよいだろう。しかしながら「海外メディアが報じた」といってもそれは所詮電子版で、日本に批判的な日本人が書いていることが多い点も留意すべきである。あたかも「世界は安倍に批判的だ! 海外メディア様もこう言ってる!」と政権叩きに利用するも、書いているのが日本人だと分かった時にネットでは反論をくらうことがある。幸いなことに、海外メディアは署名記事が多いので、誰が書いているのかわかるのは良い点である。


●なかがわ・じゅんいちろう/1973年生まれ。ネットで発生する諍いや珍事件をウオッチしてレポートするのが仕事。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』など。


※週刊ポスト2017年3月3日号

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